2011
03.31

島根県が主催する「事業継続計画(BCP)」に関するセミナーに参加しました。

事業継続計画は、BCP(business continuity plan)とも呼ばれ、大規模災害等に直面したとき、企業をいかに存続させ、事業を継続できるようにするのかを検討し、事前に対応するための計画を定めておくものです。地震や新型インフルエンザの発生などを想定し、数年前からその必要性が叫ばれるようになってきています。私もそういったものがあることは知っていましたが、当社において具体的な検討を行ったことはありません。

このセミナーの開催は、東北関東大震災の前から予定されていたものですが、開催日は震災から10日あまり後の2011年3月23日。震災の被害があまりに甚大な中、“タイムリー”とは言うのははばかられますが、関心を持たざるを得ないタイミングでの開催となりました。

現在、島根県では「事業継続計画(BCP)策定普及支援事業」が実施されており、島根県BCPポータルサイトの設置や、BCPヘルプデスクの設置などの取組みがなされています。この支援事業は、セコム山陰株式会社が県からの委託を受ける形で実施されているそうで、平成24年3月までは無料で相談や計画策定の支援を受けることができます。

講演する山陰セコム株式会社 中谷氏

以下、セミナーの内容と気づき、当社のような中小企業がいかに考えるべきか感じたことを記しておきます。

1.BCPの構成と具体的内容

BCPの構成は、大きく(1)非常時対応計画、(2)(狭義の)事業継続計画、の2つに分かれるそうです。

非常時対応とは、災害発生時の初動、代替手段確保、外部への情報発信などの当面の対応。事業継続計画とは、その企業が提供するサービスの継続に関する計画。その中でも、中断できない業務と中断しても構わない業務に分けて対応を準備するそうです。

さらに、事業継続計画の具体的な中身としては、1)人的な代替計画(引き継ぎ書の準備、多能工化など)、2)部品・材料の代替計画(代替調達先の準備、リストアップ化など)、3)情報通信システム対策(バックアップシステム、緊急時連絡手段の確保など)、4)拠点資源の確保(代替拠点・設備・スペースの確保、他社との相互援助など)、といったことになるようです。

セミナーで紹介された事例では、これらのことをかなりきめ細かく抽出、整理、分析されていて、まじめにやるとその作業量は結構なものになるようで、中小企業といっても一定規模以上企業でなければ、対応が難しそうな印象でした。

2.当社の現状と中小企業における事業継続

このように考えておくと、当社に現在あるのは緊急時の連絡網ぐらいです。それとて災害時に電話が不通になれば機能しないかもしれません。また、個別の対応についても、社長である私や幹部職層の頭の中にある程度あっても、それを明文化したり、社内で確認したりといった取り組みは実施していません。心もとないと言えば、そのとおりです。

その一方で、(少なくとも当面は)安定的に経営が続くことが前提の会社ならいざ知らず、仕事の確保、要員・体制の維持、資金繰りなど、“綱渡り・その日暮らし”とまでは言いませんが、事業継続に向けて日々緊張感を持って会社を運営している中小企業においては、“毎日が非常事態”ぐらいの気持ちの会社も多々あると思います。

そう言った中、改めて大規模災害時のことを考えようと言ったところで、中々目が向かないのが実態で、致し方ないところかと思います。当社もそうです。しかし、それでいいのかと言う疑問もあります。今回、のことに対する一つの答えがありました。

3.BCPを業務改善・経営戦略の見直しの機会とする

今回のセミナーで、「ついでにBCPを作る」という提案がありました。“ついで”というと何となく言葉が悪いですが、BCPの策定を業務改善や経営戦略の見直しの機会にしてはどうかという提案です。的を得た考え方ではないかと感じます。

先行してBCPを策定した企業の中には、策定した計画書が形骸化し、必ずしも実効性の高いものになっていないケースもあるという話がありました。そうなっては元も子もありません。そもそも、非常時でなくとも企業を取り巻く環境は日々変化しており、“事業継続”とは、企業が常に考え、取り組んでおくことべきことです。その取組みの方向性は、その企業がどのような方向を目指すのか、どのような戦略で取り組んでいくのかに左右されます。

その意味で、特に中小企業では、BCPの観点を企業の経営方針、経営戦略の中に取り込み、生産、営業、財務、教育といった個々の取組みの中に、BCPの要素も盛り込んで考え、対応策を講じておくことが望ましいのではないかと感じます。

不測の事態においても企業が生き残ることは、サービス・商品を提供しているお客様のために、そしてその企業で働く者のために大変重要なことです。当社では、2011年度に新しい経営理念や経営方針の策定を行います。この機会を利用し、その中でBCPの観点も盛り込んだ検討を行いたいと考えています。そして、計画書づくりよりは“必要な対策を講じておく”ことを重視し、より強い企業体質づくりに取り組んでいきます。

 

2011
03.25

2011年3月8日、島根県中小企業家同友会の出雲支部設立総会が開催されました。

その際、基調講演として、中業企業家同友会全国協議会会長である、鋤柄修(すきがらおさむ)氏(株式会社エステム代表取締役会長)のお話を聞く機会がありました。

講演テーマは、「時代の転換期に経営者に求められることとは~今、経営者がなすべきこと~」でしたが、中小企業の経営者が、そして私が今何をすべきか、を教えて頂くとともに、これから自分自身がやろうとしていること是非を確認するための参考になったと考えています。主なところを整理しておきます。

講演する鋤柄修氏(中小企業家同友会全国協議会 会長)

1.経営者は経営の勉強をするのが仕事

当たり前のことですが、改めて認識させられる言葉です。

これは「経営者はプレイヤーでは駄目」という趣旨で話されたのですが、中小企業はその成り立ちから、社長がプレイングマネージャーであることが多々あると思います。しかし、それでは駄目で、プレイングマネージャーから脱却しなければならない。プレイヤーにかまけていれば何時まで経っても経営の勉強が出来ず、ひいては会社のためにならない、という意味合いです。

例え話として紹介されたのですが、子どもがバイオリンやピアノを習うとき、人並みに弾けるようになるまで、およそ10,000時間の訓練が必要だそうです。これを経営に置き換えたらどうなるか。一日の仕事の中で2時間経営の勉強をしたとして、年間250日の出社日だとすると、年間で500時間しか勉強できない。先の10,000時間と比べると、このペースでは20年かかってしまう。時間としては全然足りないし、20年かかっては遅すぎる訳です。

自分自身に置きかえると、私は(幸い?)プレイングマネージャーではありません。いわば専業社長なのですが、仮に1日8時間が全て経営の勉強時間だとしても、年間250日なら2000時間/年。10,000時間達成するまで5年かかります。しかし、現実には5年後に「やっと一人前になりましたのでよろしくお願いします」と言う訳にはいきません。会社は日々動いていますし、明日何が起こるか分かりません。いずれと思うなら今すぐ様々なことに取り組み、日々勉強を絶やさずに積み重ねていくことが大事だと、改めて教えて頂きました。

2.社員からみたら会社は変わっていくことが必要

同友会には、「労使見解」(中小企業における労使関係の見解)という、経営に関する基本的な考え方があるそうですが、今回の講演の中でも、引用した話がありました。

この中に「経営者はいかに環境がきびしくとも、時代の変化に対応して経営を維持し発展させる責任がある」という一節があるそうです。今も昔も変わらない、経営者のよりどころのようなものですが、特に注目しないといけないのは、“発展させる責任がある”という部分だそうです。つまり、その前段の“維持させる”というのは何とかなるとしても、“発展させる”というのは実は難しいことだというお話でした。しかし、働く者からすれば、現状維持が続くということは、給料も上がらないし、将来の展望も開けないということに他なりません。だから、社員の目線からすれば、会社は変わっていかなければならないという訳です。

このことは私も痛感します。当社のように公共事業を主体とする会社の多くは、事業量的には、縮小或いは現状維持がやっとという状況がずっと続いています。私も、現状維持なら及第点だと考えていました。しかし、最近気が付いたのは、最初から現状維持を目指すのは経営ではないということです。現状維持は結果なのであって、あくまでも会社を発展させることが目標。そして、結果的に現状維持であっても、会社の仕組みや仕事のやり方など、会社のあり様は、その時その時に合わせて常に変わっていかなければならないと感じています。そうした会社の姿勢を見せることによって、社員の会社の見方、そして意識も変わってくるのでしょう。

3.経営者のネットワークは経営者自身がつくる

最後に、同友会のメリットについて話がありました。鋤柄さんは同友会の全国の会長さんですので、同友会のPRも忘れてはなりません。

同友会のよさとして、ネットワークが作れることを第一に挙げられました。経営者のネットワークを通じて社内に無い情報を入れる。それをどうやって社内に注入するのか、どうやって活かしていくのか、それを考えるのが経営者の仕事だとことです。

そのネットワークづくりに同友会が非常に役に立ちます。私もそう思います。最近特に感じるのは、「経営のことは経営者に聞くのがいい」ということです。経営や会計のセミナーもいいですが、会社を取り巻く実際の問題は多様で複雑、同じものはありません。それらへの対応は、やはり経営者から聞くのが手っ取り早いし、求める答えに近いものが得られるという実感があります。そういったやり取りを経営者どおしでするためには、日頃からのネットワークづくりが欠かせません。そして、そのネットワークは経営者自身が作るしかありません。こればかりは社員が作ってはくれません。

現在、長引く不況の影響などもあり、全国的に見ても多くの経済団体が会員数を減らしているそうです。そのような中、中小企業家同友会は会員数を増やしており、島根県内でも同じような現象が起きているようです。理由は簡単で、本当に役に立つと皆が思うから、会員数が増えている。それだけのこと。事実、そういう会だと思います。

このブログは、様々な社内外の様々な活動の中で私自身が感じたことを整理する意味で作成しています。同友会については、自分自身、やや褒めすぎの感もありますが、決して同友会信奉者などではありません。現在の私にとって役に立つと思うから、思った通りを書いています。あくまでも自分の会社を良くするために入会しているのであって、価値がなくなれば退会するでしょう。これからもそういう思いで参加していきたいと考えています。

2011
03.17

このたびの東北関東大震災で被害にあわれた皆様に心よりお見舞い申し上げます。お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族のみなさまに心からお悔やみ申し上げます。

2011年3月5日(土)~6日(日)にかけて、マネジメントゲーム(以下、「MG」と言います。)という研修に参加してきました。鳥取県倉吉市の、倉吉MG会(事務局は株式会社丸十さん)が主催する研修に参加させてもらいました。

MGは、“ビジネスゲーム”と呼ばれる体験型の経営教育手法で、西順一郎さんという方が開発されたものだそうです。「一人経営」という形式で、参加者全員が同じ元手(資本金)でスタートし、同じ条件で競って利益を上げ、どこまで資産を増やせるかを競います。負荷は大きいものの効果も高いそうです。実際、初めてやってみましたが大変でした。

また、一回だけでなく、繰り返しMGを行うことで、様々な気づきを得られることができるそうです。中々興味深い研修で、感じたこと全てはまとめきれませんが、その一部を紹介します。

1.安くしないと売れないが、安くすると売上と利益が上がらない

MGで疑似体験する会社は、材料を仕入れて、工場で生産し、市場に売る、という会社です。基本的に製造業の会社ということになります。5~6人ぐらいが1グループになり、全員が1人社長で、同じ製品を作り、同じ市場に売るという前提。全員が競争相手です。同じ商品を売るので、販売は入札。安い値段を提示した人が商品を売ることができます。(詳しく説明するときりが無いのでこのぐらいで。)

このゲームをやってみて最初に感じたのは、「安くしないと売れないが、安くすると儲からない(お金も足りなくなる)」ということです。当たり前のことですが、このことを直接的に体感出来る機会というのは実はあまり無いと思います。現実世界も同様ですが、そのバランスが重要な訳で、どのタイミングで売ればよいのか、いくらなら勝てるのか、といった様々なことを考えながらゲームを進めなければなりません。また、このゲームはかなり早いスピードで進むので、迅速な意思決定が求められます。意思決定の訓練としても秀逸な仕組みになっていると思います。

今回のMGでは、5回(5期)ゲームをしましたが、前半は全くついて行けず、やっと感覚が分かってきた頃に終了となりました。結果は後述するように散々でしたが、研修としての完成度の高さ、奥の深さは感じることが出来ました。

MGの様子(倉吉MG会 岡野さん撮影)

2.マトリックス会計表による決算作業も大きなウエイトを占める

このMGによる研修では、ゲーム盤を使って模擬的な会社経営を行うだけでなく、1回(1期)ごとに実施する決算作業が大きなウエイトを占めていました。ゲームで使った資金繰り表(現金出納や仕分け帳を兼ねる)を用いて、その期の現金収支をまとめ、それを「マトリックス会計表」と呼ばれる会計手法を用いて決算作業を行います。(これも詳しい説明は省略します。)

重要なのは、これを全て手計算(電卓は使用)で実施するという点です。最初は訳が分かりませんし、結構な作業量でびっくりしましたが、何回も研修を重ねている方はものすごいスピードで計算し、帳票を作成します。この計算スピードを高めることも研修の一環となっているようで、完成すると講師の方がチェックし、すべて合格すると完了。その順位をカウントするようになっています。

この計算は、手順が紙に書いてあり、数字や指標等の意味することが分からなくても、作業を進めれば決算書が作成できるようになっています。最初は分からずとも、手計算でスピードと正確性を競いながら繰り返し行うことで、結果的に数字の意味を理解することにつながるのでしょう。なんでもパソコンの表計算ソフトで計算できる時代だからこそ、「実際に自分で計算して確かめてこそ身に付く」ということを教えられたように思います。

マトリックス会計表(全て手計算で作成)

3.目標を立てて必要な利益・売上を計算し、そのための方法を考える

今回の研修では、MGを全部で5回(5期)しましたが、4期の前に必要な利益や売上について目標設定を行うようになっていました。3期分ゲームを進めると、ゲームの様子も分かり、また、各参加者の会社もよかったり悪かったりしています。そのタイミングで、次の期でどの程度まで会社の業績を持っていきたいかを考え、そのために必要な利益や売上を計算し、それを実現するためにはどうすればいいのか(数量多く売るのか、一つ一つを高く売るのか等)を考える訳です。

普通の会社であれば当然に行うことですが、このゲームでも同様のことが行われます。会社経営を疑似体験して経営感覚を養うのがこのゲームの目的ですが、目標設定の必要性や目標達成のために考えるべきことを上手く学べるようになっていると感心しました。そして、目標設定してやってみても、上手くいかない訳です。そこでまた考える。現実世界を上手く凝縮し、効果的に考えさせる上手い仕組みに感心しました。

参加者の成績(左グラフ 一番下がっているのが石倉)

最終的な成果は、21名の参加者中最下位。しかも、一人だけ元手を下回る債務超過状態となりました。終わった後は、正直あまり面白くありませんでした。しかし、不思議なもので数日時間がたってくると、またやってみたくなってきました。

一緒に参加された方(かなりMGの経験を積まれた方)が散々な成績の私に言われました。「上手く行った時より、上手くいかなかった時の方が勉強になる。なぜ上手くいかなかったのか考えるから。」

その通りだと思います。人間は悩んだ時にこそ成長するといいます。会社経営も悩みの連続ですが、乗り越えるといいこともあります。その悩み・考えるという機会を擬似的に創出し、人としての成長を促す効果がこのMGの真髄なのではないかと、今思うところです。

 

2011
03.10

2010年10月に温泉ソムリエの認定を受けましたが、この度、さらに“温泉成分分析書マスター”というステップアップセミナーを受講しました。

温泉施設では、その施設内に「温泉成分分析書」を掲示することが義務付けられており、脱衣場などに掲示されていることが多いです。成分分析書はその温泉の特性を知る上で重要な情報であり、理解することで温泉入浴をより適切に、また楽しむことができます。

今回は、その温泉成分分析書にテーマを絞ったセミナーで、専門的かつマニアックな内容もありました。しかし、一口に温泉と言ってもその泉質は様々であり、成分分析書から読み取ることができる様々な情報について認識を深めておくことには意味があります。

今回も講師は“温泉ソムリエ家元”遠間和広さん

今回、セミナーでの話を踏まえ、私がこれまで巡ったことのある島根県内の温泉に絡めてまとめてみました。

1.島根県内の成分濃度の濃い温泉(成分総計でみる)

温泉に入るときに成分分析表を見て入る方も、そうでない方もいらっしゃると思います。しかし、せっかく温泉に入るのであれば、成分濃度の濃い温泉に入りたいと思われる方は結構いるのではないでしょうか。温泉の成分を見る時には、「温泉水1kg中に含まれる成分及び分量」という項目を見るようになっています。通常、温泉成分分析書の真ん中どころに表がいくつかあり、○○イオン **ミリグラム などと書いてあります。その表の下に、「成分総計」という項目があり、○○g/kg(又は○○○○mg/kg)と記載してあります。島根県内の温泉の成分分析書はgで表示されていることが多いと思います。

この温泉水1kgあたりに含まれる溶存物質量が、温泉の濃さを端的に表す指標の一つになります。温泉ソムリエでは、温泉の濃さの目安として3段階に分けているそうです。5g/kgを超えると効きやすい温泉と言え、10g/kgを超えると人体の浸透圧と同等以上になりさらに効きやすさが強まり(吸収されやすくなる)、15g/kgを超えると湯あたりに注意が必要な極めて強い温泉になるということです。

この区分で私が訪れたことのある島根県内の温泉を見てみると、5g~10/kgは、温泉津温泉(元湯)温泉津温泉(薬師湯)多岐いちじく温泉加田の湯、10g~15/kgは該当なし(たまたまか?)、15g/kg以上は、ゆだに温泉えんや温泉、となっています。成分が濃い温泉が絶対的によい温泉ということはありませんが、一つの目安として見るのも温泉入浴の楽しみ方の一つではあると思います。なお、濃い温泉は加水して使われている場合もあり、実際に入浴するお湯が成分分析表そのものとは限りませんし、前述のとおり、湯あたりに気を付ける必要もあります。

2.島根県内の成分の濃い温泉(特殊成分を含む療養泉)

成分の濃い温泉を探す際のもう一つの見方は、特殊成分を含む“療養泉”か否かという観点です。療養泉とは、「二酸化炭素泉」、「含鉄泉」、「硫黄泉」、「酸性泉」、「放射能泉」、の5つの泉質のことを指し、これらに該当する泉質は、1.で示した成分総計に関わらず“濃い温泉”と言うことができます。それだけ特殊な成分を含んでいるということであり、貴重な温泉であるとも言えます。なお、このうち硫黄泉と酸性泉は、(私の知る限り)島根県内には存在しないのではないかと思います。

私が訪れたことのある島根県内の二酸化炭素泉は、頓原ラムネ温泉ゆだに温泉、です。含鉄泉は、出雲駅前温泉ランプの湯、があります。放射能泉は、八雲温泉亀嵩温泉鷺の湯温泉、などが弱放射能泉です。なお、放射能泉については、大田市に池田ラジウム鉱泉という日本一の放射能泉があります。近いうちに訪ねてみたいと思っています。

3.成分分析表からみた島根県内の美人の湯

温泉が有する“美肌効果”は特に女性の利用者にとって特に気になるところでしょう。いわゆる“美人の湯”とは“美肌の湯”のことであり、肌の角質を落としたり、毛穴の汚れを取ったりする乳化作用によるものです。島根県内でも、美肌効果をアピールしている温泉は多くあります。

温泉ソムリエでは(一般的にもそうかもしれませんが)、「炭酸水素塩泉」「硫酸塩泉」「硫黄泉」三大美人泉質としており、さらに「(弱)アルカリ性単純泉」が加わると四大美人泉質とされています。

三大美人泉質とされる「炭酸水素塩泉」「硫酸塩泉」「硫黄泉」のうち、島根県内には硫黄泉はおそらく無いと思いますが、炭酸水素塩泉や硫酸塩泉はいくつかあります。

私が訪れたことのある温泉で炭酸水素塩泉は,加田の湯です。炭酸水素イオンの絶対量が豊富で、島根県内有数の炭酸水素塩泉だと思います。硫酸塩泉はいくつかあり、私が訪れた中では、玉造温泉湯の川温泉(日本三大美人の湯)、八雲温泉鷺の湯温泉鹿島多久の湯おろち湯ったり館、などが該当し、結構数があります。なお、これらの温泉は多くが“塩化物泉”でもあり、塩の成分による保湿・保温効果により、入浴後の肌の乾燥を防ぎ、しっとり感が高まることが期待されます。

アルカリ性単純泉については、有福温泉(御前湯)亀嵩温泉斐乃上温泉(日本三大美肌の湯)、出雲湯村温泉割烹温泉ゆらり風の国温泉旭温泉大森の湯、など多数あります。なお、アルカリ度を示すphの値はそれぞれ高低があり、phが高ければ角質を落とす効果は高いものの、肌が乾燥しやすくなるという側面もあります。入り比べながら自分の肌にあった温泉を探すのも、温泉の楽しみ方の一つではないでしょうか。

たまたま一緒に受講されていた「アントキの猪木」さん

最近は温泉めぐりに出かける機会が少なくなってきました。このセミナー受講をきっかけに、まだまだたくさんある島根県を中心とした山陰地域の温泉を巡り、より多くの温泉を知り、仕事に活かしていけるようにしたいと考えています。

 

2011
03.04

2010年11月から、島根経営品質研究会に入会しました。

今回、活動の一環として、「株式会社さんびる」さん(以下、「さんびる」と記載させて頂きます。)の経営方針発表会及び創業祭(2011年2月26日)に参加させて頂く機会がありました。研究会の活動として特定の会社の発表会へ参加すると言うのは何となく違和感があるかもしれませんが、経営品質に積極的に取り組まれている実際の企業の様子をみせてもらうことで、研究会会員が参考にさせてもらうという趣旨です。実際のところ、単なる発表会に留まらない大変大きな衝撃を受けるものすごい会でした。今回、その一端を書き記しておきます。

昨今、“従業員を大切にする経営”ということがよく言われます。経営品質でも社員重視が大きな方向性の一つです。私も頭では分かるし、そうすればいいと思いますが、従業員自身が“大切にされている”と感じるまでにするのは簡単ではありません。しかし、それを実現するための答えは「社長の本気」にある。そして、それを会社の事業の中どうやって落とし込んでいくのか、その具体例を見せて頂きました。

ところで、さんびるでは、役職員全員をフルネームで呼び合うそうです。「社長」とか「部長」といった呼び方はしません。このため、このブログでも、さんびるの社長は田中さんですが、“田中社長”ではなく、“田中正彦さん”とフルネームで記載しています。

計方針発表会の様子(方針説明する田中正彦さん)

1.会社としての夢や将来の姿を社長の言葉で語りかける

経営方針発表会は、一年間の振り返りと、次年度以降の経営方針の発表に分かれています。前半は、ES(従業員満足度)アンケートの結果について時間を割いて確認されていたいのが印象的でした。ESの向上がCS(顧客満足度)の向上につながるという基本認識に基づいているからだろうと思います。

そして後半は、会社の将来像、目指していく姿、具体的な経営方針についての説明に移ります。これが発表会の中心であり発表会を催して経営方針を発表する意味なのだろと思います。

そこでは、田中正彦さんが、自ら、自分の言葉で、会社の将来像、自分と会社がどこに向かおうとしているのかを役職員全員に語りかける。そして、皆でこの将来像を実現しようと訴えかける。その姿は、同じ経営者としてみて率直にかっこよかったです。自分もいつかあの壇上で、同じように社員に語りかけたい、いや、そうしなければならないと思わせる、素晴らしいものでした。ちょうど一週間前、同研究会が主催する経営品質特別セミナーで、社長の人間力、社長の本気、ということについて学ぶ機会がありましたが、それを実践すればこのようになるのだと具体的に教えて頂きました。田中正彦さん、ありがとうございました。

2.道具としての“経営方針書”を一冊の手帳にとりまとめる

さんびるでは、経営方針は、「経営方針書」という一冊の手帳にまとめられています。さんびるの経営は全てのこの経営方針書に基づいて進められ、役職員はその手帳を常に携帯するようになっているようです。

経営方針発表会では、“この経営方針書を道具として使って”というフレーズがよく聞かれました。経営方針書には、経営理念、社訓、スローガン、経営指針、経営目標、長期事業構想、社員心得、サービス憲章、…と、さんびるの企業運営にかかる様々な(恐らくは全ての)ことが記載されていました。(通常は社外秘ですが、経営方針発表会参加者の席上には発表会の時のみ配布(終了後回収)されており、途中それを拝見させて頂きました。)

これを役職員が常に携帯し、各職場の朝礼、勉強会などで繰り返し内容を確認し、いわゆる価値観の共有化を図っている訳です。“価値観の共有化”、言葉で言えば簡単ですが、実際にどうやって実現していくのか、その具体的な進め方の一端を垣間見て、この組織が持つ強い一体感の源泉を感じました。

3.社員一人一人をフルネームで呼びあげる

経営方針発表会の後は、「創業祭」と呼ばれる懇親会が開催されました。創業祭は、年齢層の若い会社であることもありますが、新入職員さんの余興で盛り上がり、大変賑やかな活気のある催しで、非常に楽しく過ごさせて頂きました。

その創業祭の最後に、田中正彦さんが正面の檀上に上がり、従業員一人ひとりをフルネームで呼びながら壇上に全職員が集まるという催しがありました。何も見ずに自分の記憶だけで順番に呼びあげます。田中正彦さんが社員を大事に思っていることの証明の一つとして行う恒例の催しだそうですが、印象的だったのは、名前を呼ばれた職員のみなさん一人ひとりがとても嬉しそうに檀上に集まって行き、迎える方も喜び合っていることです。

年に一度、職員が一つにまとまる儀式のようなものなのでしょう。この瞬間だけ切り取れば一見異様な盛り上がりにも見えますが、外からどう見られようと関係なく、田中正彦さんが本気で社員を大切に思い、社員も社長を尊敬し、慕っているというその事実だけがそこにはありました。そうでなければ、あのような光景は生まれないのだろうというのが、実際に臨席し、私の目で見て感じた感想です。

創業祭の様子(新入職員さんによる余興)

現在、さんびるでは、日本経営品質賞の取得を目指して取組みを進められています。大変ハードルの高い賞であると聞いていますが、この会社であればいずれその目標を達成することは間違いないと感じられる、そんな会でした。もっとたくさん、書くべきことはありますが、また来年、さらに勉強させて頂きたい、また、それまでに自分自身の本気度と人間力を高め、またこの場に参加させて頂きたいと考えています。

最後になりますが、田中正彦さん、さんびるのみなさん、お招き頂きありがとうございました。あらためてお礼申し上げます。