盛和塾

盛和塾山陰 新入塾生交流会~学びとは、実践して成果が上がってこそ学び~

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2012年2月6日、盛和塾山陰の新入塾生交流会が開催されました。

昨年の7月から、「盛和塾」に入塾しました。これまで、毎月の自主例会や、昨年10月に松江で開催された塾長例会など、様々な学びの場に参加してきました。盛和塾とは言うまでもなく、京セラ・第二電電の創業者で日本航空の会長でもある、稲盛和夫さんが主宰する若手経営者を育成するための塾です。事業経営に携わっていらっしゃる方であればご存じの方も多いでしょう。私も入塾以来半年以上経ちました。このブログでは取り上げたことがありませんでしたが、これから少しずつ書いてみたいと思います。

盛和塾は全国に地域別の組織がありますが、島根・鳥取には「盛和塾山陰」という組織があり、現在111名の会員がいらっしゃいます。今回の交流会では、私をはじめ最近、盛和塾に入塾した会員に対し、盛和塾とは何か、また先輩塾生が入塾して得られたことなどを聴き、今後の盛和塾での学びに活かしていこうという趣旨で開催されたものです。会の冒頭、盛和塾山陰の代表世話人である河越晴皓さんから、“盛和塾とは何か”というお話を伺いました。そこでは、単なる塾の説明を越えた大きな学びを頂くことができました。その概要を整理しておきます。

交流会の様子

1.事業の隆盛と人徳の和合~盛和塾の意義~

盛和塾とは、稲盛和夫さん(以下、「塾長」といいます。)から学ぶ、(又はその教えを学び合う、)という点が唯一の特徴である、という説明を受けました。これに対し、例えば中小企業家同友会などは“お互いの経営を学び合う”というスタイルだと言えます。

そして盛和塾という名称、これは、稲盛の「盛」、和夫の「和」を取って付けられた名称である一方、そこには、“事業の隆盛”の「盛」と、“人徳の和合”の「和」という意味が込められているそうです。この2つが一体であること。それが塾全体の教えのベースにあります。つまり、経営者たるもの事業を発展させ伸ばしていかなければならないが、それにあわせて、人間としての心を高めることが必要であると教えられます。盛和塾のホームページにも「心を高める、経営を伸ばす」とあります。まさにこのことを指しているのでしょう。

そして、もう一つ根底にあるのが「因果応報」という考え方だそうです。よい行いをした人には良い報い、悪い行いをした人には悪い報いがある、という意味ですが、経営に関しても同じだという考え方です。プラスの想いを重ねる、いい言葉を重ねる、いい態度を重ねる、いい行動を重ねる。その結果、経営にもいい結果がもたらされるという訳です。そしてその特徴は、「後から結果が出る仕組み」であること。しかも“後”とは、1カ月後かもしれないし、1年後かも、あるいはもっと後かもしれない。だから多くの人はそのことを中々信じ難いが、それ(後で結果がでる)を信じること。そこが盛和塾で学んでいくための大事な要素であるようです。

私も、経営者になりたてのことは悲観的な思考、マイナスの発言が多かったです。今は少し変わってきたと思います。自分自信が前向きになってから、会社も少しずつ良くなってきたような気がします。今後とも、“後で結果が出る”ことを信じ、常に前向きにいいことをしていくよう、心がけたいと思います。

2.数字・成果に厳しい~利益に対する執着とその意味~

盛和塾の特徴の一つとして、「数字・成果に厳しい」という点があるそうです。

特に、利益に対する執着がすごいというお話を伺いました。経営の勉強会ですから、数字や成果に厳しいのは当然かもしれませんが、利益を出すことが事業を維持し、発展させるための源泉になるのは間違いありません。さらに、私がこの半年ぐらいの入塾で感じるのは、事業を発展、拡大させるということに対する意識・執着がとても強い、ということです。これは非常に特徴的で、かつ大事なことだと考えています。

経済の低迷する山陰の地方部、或いは我々のような公共事業の分野では「現状維持でも十分じゃないか」という雰囲気があります。事実、市場が縮小している訳ですから、現状維持なら頑張っている方かもしれません。私も以前はそう思っていました。しかし、事業を伸ばしている経営者は、そのような感覚とは一線を画して事業の発展・拡大を目指し、実現しています。それは事業の発展・拡大が利益を生み、その利益が事業の継続を確かなものとし、そして新たな雇用や納税につながり、地域の活性化になるという考え方が根底にあるからだと思います。

盛和塾山陰で長く学ばれた経営者の方をみても、地域の経済状態などの逆境をものともせず、大きく事業を発展させている方が多いという印象を受けています。それはまさに盛和塾での学びのおかげなのでしょう。少なくとも、事業を発展させようと強く思わなければ発展するはずもありません。その学びの本質、熱意を私も吸収し、事業の発展につなげたいと考えています。

3.学びとは、実践して成果があがってこそ学び

今回、特に印象に残っているのは、「学びとは本で読んだり人から聞いたことではない、実践して成果が上がってこそ学びだ。」という河越代表世話人の言葉です。この言葉、心に突き刺さります。最近、やもすれば、様々な経営者の方のいいお話を聴いて、学んだ気になっていた自分に気が付くとともに、「実践」、そして、「成果」ということに対する強い想い、執着、熱意、といったものを強く感じさせて頂きました。

そして、経営者は、自分自身が“実践・戦略家”でなくてはならない、とも話されました。企業がどうなるかは、いうまでもなくトップで決まります。だから、そのトップは戦略の実践家でなければならない。盛和塾の学びを通じて実践し、戦闘体制を常にレベルアップしていく。具体的には、社内に“当事者意識の強い人”をたくさん造ること。経営者の仕事は、成果を上げることのできる当事者の育成にある、と教えて頂きました。

盛和塾で学び、活躍されている経営者の方々には、“戦う姿勢”とでも言うべき、事業への厳しさがあります。盛和塾山陰には代表世話人と呼ばれる方が3名いらっしゃいますが、人間性にも優れた戦う経営者の代表格という印象です。事業に対する強い気持ち、熱意を持つことの大事さ、改めて感じさせて頂く機会となりました。

当日のお料理(会場は松江市のリバービュー)

盛和塾山陰では。昨年10月に塾長例会と呼ばれる、稲盛和夫塾長を招いての例会(全国で年間10回程度、山陰開催は5年ぶり)が開催され、全国から約700名の塾生が集まりました。その際、盛和塾山陰も大きく会員数を増やしています。その影響で、まだ会員どおしが顔と名前が一致しない状況があります。そんな中で開催された交流会、たくさんの塾生のみなさんと交流し、またみなさんがどんな事業を行われているか理解することが出来ました。

みなさん様々な課題を抱えながら、前向きに経営に取り組まれている方ばかりで、私自身も大きく刺激を頂きました。今後とも盛和塾での学びを実践し、成果をあげる経営を進めていきたいと思います。

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