温泉めぐり

社長の温泉めぐり31 えんや温泉(ニューウェルシティ出雲) 島根県出雲市

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私はさほど風呂好き・温泉好きではありませんが、温泉開発を行う会社の社長として、温泉に詳しくなければ説得力がありません。そこで、仕事や私用で出かけた先で温泉を巡り、少しずつ記事にしていくことにしました。温泉ソムリエらしいコメントにも配慮したいと思います。

31箇所目は、島根県出雲市の「えんや温泉(ニューウェルシティ出雲)」です。訪問日は、2011年2月15日です。

ニューウェルシティ出雲外観(えんや温泉側(裏側))

えんや温泉は、成分濃度の高さが特徴です。泉質は、ナトリウム・カルシウム-塩化物泉で、成分分析表によれば成分総計20.19g/kgを誇り、特に塩素イオンの含有量は島根県内屈指の高さと言えます。口に含むとかなり塩味がします。入浴による適応症としては、切り傷・火傷や慢性皮膚病などに効果があると考えられます。加えて、この温泉は“高張泉”(浸透圧が人間の体をつくっている細胞液よりも高い)であるため成分の吸収効果が高く、成分濃度の濃さと相まって、より高い効果が期待できると考えられます。一方で、成分が吸収されやすいと言うことは“湯あたりしやすい”とも言え、慣れないうちからの長時間入浴は控え、体を慣らしながら利用する方がよいと言えます。

風呂は、内湯のみで露天風呂などはありません。浴室内はコンパクトで、源泉を使用した浴槽は4~5m四方のコンパクトな浴槽となっています。また、成分分析表では使用位置の温度は40.7℃となっていましたが、それよりはやや高めの温度になっているように感じました。結構熱い風呂だと思います。

また、並びの浴槽にはジェットバスや気泡風呂などがありますが、これは源泉ではなく水道水が使われていました。また、浴室内の一角に打たせ湯などもあり、限られたスペースながら設備的には色々と工夫がなされています。

洗い場は9箇所、仕切りのあるタイプで、ボディシャンプーとリンスインシャンプーが備えてあります。脱衣場はロッカーが50個程度ありましたが、コの字型のレイアウトになっている上に間隔が狭いため、4~5人同時に着替えをするとかなり窮屈な印象を受けました。なお、受付で下駄箱の鍵と交換にロッカーキーを受け取り、使用するタイプです。洗面台は4箇所、いずれもドライヤーが備え付けてありした。

受付など入口付近の様子

入浴料は、大人500円。出雲市内の民間温泉施設(元々は公的な施設ですが現在は民営なので民間施設と比較)すると、近隣で営業するランプの湯(平日大人600円)、割烹温泉ゆらり(平日大人600円)などと比べてやや割安となっています。施設が小規模であること考慮すれば妥当なところかもしれません。

えんや温泉は、「ニューウェルシティ出雲」の一角にある温泉施設で、温泉以外にも結婚式場、会議・宴会場、宿泊、レストラン、トレーニングジムといった多様な機能を有する複合施設です。元々は、「島根厚生年金会館」として運営されていたものが、2010年3月から地元民間企業の運営に代わり、現在の名称でリスタートされています。

通常のホテルとして利用してもリーズナブルな宿泊料となっており、また、ホテル宿泊者は温泉が無料(宿泊料にふくまれている)で利用できるそうです。また、温泉の一般利用は21時までですが、宿泊客は21時から24時までと朝の6時から8時半まで利用できるそうで、これも良いサービスだと思います。立地的にも出雲市の街中にあり、温泉入浴も含めて考えればお得感はあると思います。

訪問したのは平日の午後でしたが、浴室内は常時4~5人の利用者がありました。浴室がコンパクトなこともあり、かなり賑わっている印象を受けます。成分濃度の高さでは突出した値を示す貴重な温泉であり、こういった温泉だからこそ、日頃から利用することがより重要なのだろうと感じます。利用者のみなさんはも身を持って感じられているのかもしれません。

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