温泉めぐり

社長の温泉めぐり32 みとや深谷温泉(ふかたに荘) 島根県雲南市三刀屋町

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私はさほど風呂好き・温泉好きではありませんが、温泉開発を行う会社の社長として、温泉に詳しくなければ説得力がありません。そこで、仕事や私用で出かけた先で温泉を巡り、少しずつ記事にしていくことにしました。温泉ソムリエらしいコメントにも配慮したいと思います。

32箇所目は、島根県雲南市三刀屋町の「みとや深谷温泉(ふかたに荘)」です。訪問日は、2011年4月10日です。

ふかたに荘 外観

みとや深谷温泉は、協和地建コンサルタントが平成2年から3年にかけて開発を手掛けた温泉です。現在使われている泉源は調査孔として試掘されたものです。この試掘の際、大量の自噴水があり、これが温度は低かったものの温泉成分を満たしていたため、そのまま温泉源として活用されたという経緯があります。平成21年度には井戸の洗浄・補修を行い、より深くから湧出する温泉水を採取する仕組みになりました。

泉質は、カルシウム-硫酸塩泉です。口に含むとやや鉄っぽい味わい。このあたりでは、硫酸塩泉と塩化物泉が一緒になったタイプが多く見られますが、この温泉は硫酸イオンの含有率が単独で多い泉質となっています。硫酸塩泉は、適応症として傷や火傷などの治癒効果が期待できる泉質ですが、加えて、カルシウム-硫酸塩泉の場合は、肌の弾力の回復や引き締め効果が高く、ハリと弾力のある肌を作る効果が期待されます。

風呂は、内湯のみで露天風呂などはありません。また、内湯のサイズは2m×3m程度のコンパクトなサイズとなっており、大人4~5人が入れば目一杯の大きさです。3人入っても肌が触れ合いそうな感じで、この狭さならではの入浴者どおしの交流も魅力と捉えられるかもしれません。前述の平成21念の井戸補修・洗浄により、現在、加温するとお湯が茶褐色に濁るようになりました。この色合いは、和風の素朴感ある建物、濃紺のシンプルなタイル張りの浴室と相まって、鄙びた温泉地という情緒をよく醸し出しています。また、浴槽の一角に「源泉」と書かれた蛇口があり、それをひねると冷たい源泉が出てくるようになっています。

洗い場は3箇所のみのシンプルな状況です。ボディシャンプーとリンスインシャンプーが備えてあります。脱衣場はロッカーが12個ほど。洗面台は2箇所で、ドライヤーは1つのみ備え付けてありした。

館内の様子

入浴料は、大人300円。施設がコンパクトでシンプルということもありますが、地域住民の方々に日々利用して頂く施設としてリーズナブルな設定となっています。

みとや深谷温泉の施設「ふかたに荘」は、雲南市三刀屋町の山あいにあり、国道54号から4kmほど入ったところにあります。途中の道路は離合が難しいところもあり、山あいの秘湯という雰囲気、佇まいをさらに高めます。さらに、この施設は地元の方が交代で管理されており、堅苦しくない、ほっとする雰囲気が漂っています。施設内も、ロビーに加えて和室が休憩室として解放(予約の無い時)されています。みやげ物もあるのですが、フリーマーケットで地域色豊かな品々を見ることができるなど、よくある日帰り温泉施設とは趣を異にする、田舎的・家庭的な雰囲気を味わうことができます。

また、施設の敷地脇では、源泉を自由に持ち帰れるようになっています。いわゆる「温泉スタンド」というほどのものではなく、貯湯タンクに接続されている蛇口が一か所、というシンプルな姿。堅苦しくなく、この温泉らしい姿です。

源泉を汲める蛇口

訪問したのは日曜日の午後、天候も良く、世間は花見日和でした。駐車場には地元島根ナンバーだけでなく、広島ナンバー、岡山ナンバーの車もありました。こんなところ(失礼)にわざわざ県外からいらっしゃる人がいるのかという気もしますが、ガイドブック等を見て訪ねて来られるようで、ありがたいことです。

地元密着で、山奥にひっそりたたずむ秘湯的佇まい。温泉好きがゆっくりと楽しむのに適した施設ではないかと思います。

 

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