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「広報・PR」の観点からみた当社ホームページとブログ

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先日、興味深い話を聞く機会がありました。

「広報・PRコンサルタント」という方とお話をする機会があり、その際、「当社のホームページと私のブログをコテンパンに言われた」という話です。

1.「広告・宣伝」と「広報・PR」の違い

まず前置きですが、「広告・宣伝」と「広報・PR」というのは全く異なるものだそうです。言葉の響きから、なんとなく同じようなものだと考えがちですが、この違いを理解した上で、企業活動に取り組むことが重要だということです。

具体的に違いを述べれば、「広告・宣伝とは、対象とする者に受ければよいもの」、「広報・PRとは、大衆と良好な関係を築くためのもの」なのだそうです。

例えば、風俗店のビラが電柱にたくさん貼り付けてあったとします。眉をひそめてそれを見る人も多いでしょう。しかし、その目立つビラを見てその店を訪れる人がいれば、その広告を出した店にとっては成功な訳で、それ以外の人からどう思われようが関係ありません。「広告・宣伝」とはそういう性格を持っているということだそうです。

これに対し、「広報・PR」とは、企業や組織が、自分たちの顧客や関係者だけではない大衆一般と良好な関係を築く、すなわち、社会全体から良好なイメージ、好印象を持ってもらい、それを事業活動の発展につなげるためのものである、ということです。このため、広報・PRとは常に、ポジティブで、明るく、前向きな内容やイメージで構成されるものなのだそうです。

2.広報・PR上重要な役割を果たすホームページ

現在、広報・PRという観点において、企業のホームページが果たす役割が非常に大きいくなっているそうです。確かに、ホームページは今や企業の顔の一つであり、私も含めてそうですが、今や、日常生活や仕事で知った企業のことを知ろうとする際、まずインターネットで検索することが多いと思います。その時、ホームページの印象やホームページで知り得た情報が、その企業の印象・イメージを左右するというのも確かなことです。企業や組織が「大衆と良好な関係を築く」ためにホームページの果たす役割が大きいという説明は、ごもっともなところです。

さらに、企業のホームページの閲覧者のうち、その企業の職員がかなりのウェイトを占めている場合もあるようです。企業のホームページに掲載される様々な情報やメッセージはその会社の職員も閲覧し、会社としての前向きな姿勢、トップのメッセージ、といったものが間接的に社員にモチベーションをかけることになるということなのだそうです。

3.私のブログはなぜダメか

前置きが長くなりましたが、なぜ当社のホームページや私のブログがダメなのかという理由は、(当社のホームページが広報・PRのためのものであるという前提で)「広報・PR」の目的からみて合致しない作りであり、内容であるということです。最後には、「ホームページからマイナスの波動が出てますよ」と言われてしまいました。冗談ではなく、本気で言われました。

まず、「黒」を基調とした色調がマイナスの印象を与えているという指摘です。

黒を基調とした色合いは単に私の趣味ですが、数は少ないと思います。同業他社も含めて白いページが多いので、黒にした方が印象に残って良いのではないかというぐらいの考えだったのですが、“広報・PR”の観点からはあまり好ましくないようです。確かに、「ポジティブ、明るく、前向き」という印象で無いことについては異論ありません。

もうひとつは、こちらが本質的なことですが、このブログの書きぶりについてです。非常にマイナスなイメージの記述が多いという指摘です。確かに、記事にもよりますが、会社が厳しいとか、業界が縮小しているとか、私自身が落ち込んでいるとか、マイナスなことが書いてあります。私個人のブログで書く分にはいいそうですが、会社のホームページの一角を構成する「社長のブログ」と銘打って書く内容としては、不適切ではないかということです。

マイナスなことばかり書いて、お客様が当社に対して悪いイメージを持たれてしまうのは会社にとってもマイナスではないか、という指摘は良くわかります。職員が読んでも明るい気分にはなりにくいでしょう。でも、別に本当のことだし、“そんな大げさな”とも思います。本当は厳しいのに元気そうに振舞うのって性に合わないのですし、それぐらいの危機意識をもって仕事しようよ、というのが私のメッセージです。ですが、広報・PRの観点からはそうではないようです。

4.ポジティブで、明るく、前向きなブログに向けて

いずれにしても、こういった指摘を率直に下さる方も珍しいと思います。大いに参考にしたいところです。誰でも悩むこともあれば落ち込むこともあるでしょう。それをわざわざブログで発表するのではなく、そういったストレス解消は別のところですればいい、ということかもしれません。

というわけで、今後のブログはできるだけ明るく、前向きに書いてみます。

とりあえず、黒基調のこのブログの背景を明るく白っぽくしようと思い、試しましたが、やっぱり趣味にあわないので止めました。(笑)

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コメント

  1. モリシ より:

    PRと宣伝の違い、興味深い視点ですね。コンサルタントとしてそこをメシのタネにしている人が、お客さんに論理的
    に説得する時には重要なんでしょうね。
    でも、私は石倉社長の手法も印象もよく好きですけどね。ローカルな企業の”正直さ”に満ち溢れているように思
    えます。要は指摘も踏まえて、”それもこれもわかった上で運営”してればいいんではないですかね?
    私はネガティブな部分も含めて、”社長の生の声”を楽しみにしていますよ!

    1. 石倉 昭和 より:

      心強いコメントありがとうございました。
      ご指摘のとおり、広報・PRと広告・宣伝の違いを理解した上で、今後もホームページやブログを一層活用できるよう、心がけて行く考えです。
      小さな会社の社長ブログだからできる、率直な情報発信を続けていきたいと思っています。
      引き続き、ご意見よろしくお願いします。

  2. モリシ より:

    PRと宣伝の違い、興味深い視点ですね。コンサルタントとしてそこをメシのタネにしている人が、お客さんに論理的
    に説得する時には重要なんでしょうね。
    でも、私は石倉社長の手法も印象もよく好きですけどね。ローカルな企業の”正直さ”に満ち溢れているように思
    えます。要は指摘も踏まえて、”それもこれもわかった上で運営”してればいいんではないですかね?
    私はネガティブな部分も含めて、”社長の生の声”を楽しみにしていますよ!

    1. 石倉 昭和 より:

      心強いコメントありがとうございました。
      ご指摘のとおり、広報・PRと広告・宣伝の違いを理解した上で、今後もホームページやブログを一層活用できるよう、心がけて行く考えです。
      小さな会社の社長ブログだからできる、率直な情報発信を続けていきたいと思っています。
      引き続き、ご意見よろしくお願いします。

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