地域貢献活動

しまね企業参加の森づくり“調印式” 地元企業による森林ボランティアへの取り組み

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島根県森林土木技術協会(協和地建コンサルタントも協会員として活動しています。)では、平成22年度から、「しまね企業参加の森づくり制度」による森林ボランティアに取り組みます。2010年9月21日(火)、企業(協会)、島根県、松江市、松江八束森林組合の4者で「森林保全活動に関する協定」を締結し、調印式が執り行われました。私も協会役員の方々の手伝いとして、この活動の準備に携わっていますので、報告しておきます。

1.なぜ“企業参加の森づくり”か・・・地元企業への社会的・地域的要請

「しまね企業参加の森づくり」制度は、島根県が実施している県民参加による森づくりの推進施策です。企業が社会的責任(CSR)活動などの一環として取り組む森林保全活動を支援するものです。通常は、単体企業が活動するのですが、今回、島根県森林土木技術協会という地元コンサルタント20数社で構成する団体として参画することになりました。

協会として参加することのねらいは、団体で活動を実施することにより各社への負荷を減らすことになりますし、地元企業として森林整備に携わることは個々の会社のPRにもつながります。また、家族も含めて参加することで、レクリエーションや交流の側面も有しています。そしてなにより、公共事業をなりわいとしている会社が、森林の公益的役割の維持・保全に何らかの形で携わっていくことは、今日の社会的・地域的要請でもあるでしょう。

2.調印式・・・思いのほか大掛かりなセレモニー

調印式というのは、企業(協会)、島根県、松江市、松江八束森林組合の4者で締結する「森林保全活動に関する協定」への調印をセレモニー的に行うものです。毎回、テレビや新聞等の取材があるそうで、今回もNHKのニュースで取り上げて頂きました。事務的には、持ち回りで捺印しても構わないはずですが、こういったセレモニーとして実施することで、取材を受ける機会も出来、参加する企業等のPRになります。あえてこういった形を取っているようです。

調印式で挨拶する島根県森林土木技術協会 石田会長(左上)

溝口島根県知事、松浦松江市長にも列席して頂いて実施した調印式は、予想以上に大掛かりで、調印する机の周りには我々協会の関係者、県・市の関係者、報道関係者など、多くの取り巻きが見守る中粛々と進みました。もう少し気軽なものかと思っていましたが、知事、市長が来られれば、こういった形になるのでしょう。私自身、貴重な経験をさせて頂きました。

左から、溝口知事、石田会長、松浦市長、狩野組合長

上の写真はお決まりのショットだそうです。島根県森林土木技術協会としても、大いにPRになりました。

3.継続と成功に向けて・・・セレモニーに恥じない活動を

島根県森林土木技術協会の活動は、松江市八雲町日吉にある山林が活動対象地で、竹林の伐採と植林を行う計画です。活動期間(協定締結期間)は10年間。竹林を伐採し、山ザクラなどを植林、下刈りをしながら森林整備を進めていきます。

あくまでボランティア活動ですので、最初から張り切り過ぎても続きません。出来る範囲内で計画的にゆっくり進めることが重要だと考えています。その中で、重要な役割を果たすのが、森林組合の存在です。森林組合は、馴染みのない方も多いと思いますが、森林所有者の出資により運営される組織で、植栽(植林)、下刈り、間伐、伐採等の受託といった事業(それ以外に林産物の販売等色々ありますが)を行っています。

植林は比較的簡単な作業ですので、準備さえしてあれば素人でも簡単に行えます。しかし、今回のように竹林の伐採を要する場所では、その“準備”が大変です。竹林伐採を素人だけで実施するのは大変ですし、危険も伴います。このため、森林組合とも契約を締結し、ボランティア活動時の支援や、地ごしらえ(植林のための準備作業)をお願いすることになっています。

もちろんそのためには一定の費用が発生するのですが、島根県ではそういった活動を支援するための助成金制度も準備しており、森林整備に取り組もうとする企業等を支援しています。今回もその助成金を組み合わせて取組みを行う予定です。第1回目の活動は2010年11月27日(土)に予定しています。少し先ですが、今後、森林組合の協力を得て植林を行うための地ごしらえを行う予定であり、その準備期間が必要なためです。

今回の調印式、いいPRになりましたが、あくまでスタートに過ぎません。調印式のセレモニーに恥じないよう、今後の活動をしっかり行い、継続していくことが重要だと改めて感じたところです。

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