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ご縁がつなぐ新たな出会いと広がり~まちエネ大学、職場実習、ミラサポ~

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今回は、このところ当社や私を取り巻く新たな取り組みや動向についていくつかの話題をまとめています。いずれもこの1~2カ月で具体化してきたことです。今回取り上げた、「まちエネ大学」、「職場実習受け入れ」、「ミラサポ」、の3つ。いずれも、これまでお世話になった方々とのご縁がつないでいるものです。さまざまなご縁をつないできたからこそ、今の動きがある。ご縁をつなぐために動けばこそ、新しいご縁もやってくる。そう感じながら、今一度のその意義を整理してみたいと考えています。

まちエネ大学山陰 プレイベントの様子

1.まちエネ大学~エネルギーは人と人とをつなぐコミュニケーションツール~

2013年10月31日、「まちエネ大学」のプレイベントに参加してきました。この事業は、再生可能エネルギーの普及促進施策の一環として、経済産業省が実施するものです。地域の再生可能エネルギー普及を目指して、地域金融機関や自治体と連携して短期ビジネススクールを開催し、新たな再エネビジネスの発掘を目指すとのことです。全国5都市(北海道、東京、滋賀、和歌山、島根)にて、再生可能エネルギービジネスに関心をもった人を対象に、プレイベントも含めて各5回開催する予定です。

全国5箇所の中に、「島根(山陰)」が含まれています。なぜ島根が取り上げられたのか、よく分かりませんでしたが、これは大きなチャンスではないかと感じた訳です。当社は、江津市の有福温泉のみなさんと協力し、地熱発電(バイナリー発電)の実現に向けて取り組んでいますが、そのためにも是非とも参加してみたいと考え、申込を行いました。今後、11月から3月まで、本格的な講座が始まります。プレイベントの感想としては、国の事業として実施する取り組みにしては、とてもくだけた、ゆるい感じを演出されている点。再生可能エネルギーをビジネスにしようという趣旨がある一方、楽しく学ぶ、つながりを大事にする、といったことも強調されており、今後が楽しみなイベントだと期待しています。

イベント冒頭、『パワー・トゥ・ザ・ピープル』というドキュメンタリー映画を視聴しました。オランダやデンマークなどでの再生可能エネルギーの普及活動、島全体で100%クリーンエネルギー化の実現などの事例が紹介されていました。映画の根底にあるメッセージは、「グローバルからローカルへの転換」。事例として、電力会社に頼らず協同組合を設立して自らエネルギーを創りだす地域住民の紹介がありました。これは、エネルギーにあわせてお金も地域で循環させる、ということを示しています。地域経済でみれば、これは経済の仕組みの大きな転換になるとも言えます。我が国でも再生可能エネルギーへの注目が集まり、特に地域でどのようにそれを活かしていくのかは大きな課題です。大資本によるメガソーラーばかりが再生可能エネルギーの普及ではありません。それもいいし、地域ならではの仕組みもある、という状況こそ面白い。それをつくりだすのは、地域にすみ人々の熱意とアイデア。そう感じさせてもらえるドキュメンタリーでした。

もう一つ、イベントの中で、グループワークとして近くの参加者の方と意見交換する時間がありました。その発表の中で、「エネルギーは人と人とをつなげるコミュニケーションツールになりうる」という、とても印象に残るコメントを聴きました。目からウロコです。私は、再生可能エネルギーがビジネスチャンスだと思って参加していますので、端的に言えば『エネルギー=金』という認識です。しかし、この方は、エネルギーという切り口で話をすれば、年齢・性別・職業が異なる人たちの間で、コミュニケーションの切り口になると捉えた訳です。そういうとても幅広い捉え方ができるのも“エネルギー”の特性だという発見も、このイベントに参加したからこそです。そして、今後、地域で再生可能エネルギーの普及を図ろうとする時に、地域住民の方々の理解促進をどう図るのか、を考えていく上でとても大事なことだと考えています。

このまちエネ大学の受講を通じ、私自身も地域における再生可能エネルギーの意味を今一度真剣に考える機会にしたいと考えています。

2.職場実習受け入れ~実習生の目に映る当社の姿を知る~

このたび、島根同友会でもお世話になっている(有)Willさんいんさんからご紹介を頂き、離職者の方に対する職業訓練事業の一環として、職場実習の受け入れをさせて頂くことにしました。期間は11月半ばから12月半ばまでの1カ月間。2名の方の受け入れを行う予定です。ちなみに、前述の「まちエネ大学 山陰」は、Willさんいん代表取締役の長谷川さんが全体ファシリテータを務められるとのこと。これもご縁です。

この職場実習は、島根県の東部高等技術校から(有)Willさんいんさんが受託され、現在は離職していて再就職を目指している方々のために、各種ビジネススキルを身に付けるための訓練を実施されています。職場実習はその一部で、実際の企業の現場で働くことを通じ、訓練の成果を活かすとともに、訓練を受けている方々の気づきや実践的な学びを得ることを目的とされています。そのことは大変意義があると思いますし、当社での経験も何がしかの役に立つのではないかと考えています。

もちろん、受け入れる事による実務的なメリットがあります。失業保険を受給されて訓練をされている方々なので、受け入れ側から賃金を払う必要はありません。1カ月間タダでバイトしてもらえるのと一緒です。もちろん、それに見合う仕事を準備しないといけませんが、いつかいつかと思いながら中々既存の要員では手をつけられない整理事務やまとめごとを準備して、対応をお願いしたいと考えています。

そして、今回の受け入れを決めた一番に理由は、当社を知らない方に一定期間当社で過ごして頂くことで、この会社がどのように見えるのか、どのように感じられるのか、聴いてみたいと考えたからです。訓練にいらっしゃる方は、以前は何らかの形で就職されていたものの、何らかの都合で離職され、今回再就職を考えていらっしゃいます。ですから、当社以外の職場で何らかの仕事をした経験をお持ちです。その方々が当社の仕事の内容とやり方、そして当社の社風・雰囲気、といったものに対してどのような感想、印象を持つのか、大変興味深いし、1カ月後の訓練終了時にそれを聴き、今後の改善に活かすことができればとても価値あることではないかと考えています。

単なる労務を提供して頂くだけの1カ月ではなく、お互いに学びと気づきのある1カ月にしたいと考えています。

3.ミラサポ~中小企業・小規模事業者の未来を切り開く~

ミラサポ」とは、“中小企業・小規模事業者の未来(ビジネス)をサポートするサイト”とのキャッチコピーで中小企業庁の事業で設置運営されているポータルサイトです。島根県においては、山陰中央新報社さんが事務局を務められています。

ミラサポのサイト機能は、大きく2つに分けられます。一つは、「施策ポータル」。中小企業を支援するための施策情報を網羅的に整理したもの。もう一つは、「コミュニティ」。いわゆるSNSで、フェイスブックなどでもおなじみですが、ビジネス用途で活用する前提であること、さらに中小企業者だけでなく公的な支援機関の方々の登録で構成されている点が特徴です。

このミラサポ。2013年10月17日に本格版が運用開始されたばかりで、まだまだこれからのサイトです。施策ポータルは、現状では所管官庁である中小企業庁の施策の情報が中心ですが、省庁横断的に、都道府県・市町村もあわせてワンストップで情報提供されれば、利用価値も高まるのではないかと思います。もう一方のコミュニティは、ビジネスの情報交換に特化されていること、さらに、都道府県別のグループが当初から立ち上げられており、身近な地域で事業展開する中小企業や小規模事業者どおしの新しいご縁をつなぎ、交流を促進させるという期待もあります。

先日、『第1回「ミラサポ」地域会合(島根県)』という会合が開催され、私も島根県の会議メンバーとして出席、意見を述べさせて頂きました。この時、3年後に100万人(中小企業者と支援者の合計)の登録を目指しているというお話でした。登録にあたり特段の資格は必要ないらしいので、基本的に誰でも登録できます。多くの意欲ある事業者や支援者の方々がこのサイトに集ためには、ただ集うだけでなく「思いがけないことが起こる仕掛け」が必要との意見がありました。思いがけない発見、思いがけないご縁、がここに来れば期待できる。そういうサイトであり、コミュニティになるよう、いかに今後の構築を進めていくのかが、重要になってくると感じています。

一方、このコミュニティ機能に関して言えば、フェイスブックで十分じゃないか?、他の団体にも同じような仕組みがあって重複してめんどくさい、など、私自身も、必要性そのものに懐疑的な気持ちもあります。いずれにしても、このようなシステムは、役に立つものになれば伸びていくだろうし、役に立たなければ廃れていくでしょう。フェイスブックとて、いつまで現在の形で利用できるか分かりません。フェイスブックでは出会えない、ミラサポでこそ出会える方もいます。せっかく国の予算を使って立ち上がったシステムです。否定的な見方よりも、インターネットを使ったコミュニティ機能でビジネスを伸ばしていくための選択肢の一つとして、今後とも動向を注視し、また活用の可能性を探っていきたいと考えています。

ミラサポ第1回地域会合(島根県)の様子

このところ、さまざまなご縁がご縁を呼び、日々、新しい出会い、新しい発見を頂いています。色々な事に手を出して一つ一つがおぼつかなくなってはいけませんが、尊敬する経営者の一人である㈱さんびる代表取締役 田中正彦さんは、「経営者の仕事はどれだけご縁をつなぐかだ」と言われます。その言葉の意味を改めてかみしめ、私自身も様々なご縁をつなぎ、生み出していけるよう、引き続き挑戦し続けていきたいと考えています。

 

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