新規事業・経営改善

経営改善に向けて 「職場意識改善計画」で仕事と生活の調和を図る

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協和地建コンサルタントは、平成22年6月30日付で、島根労働局より、「職場意識改善計画」の実施企業として認定されました。今後、2年間にわたり、職場意識改善計画に基づいて労働時間等の設定の改善を進め、仕事と生活が調和した職場環境を目指して取り組みを進めます。

職場意識改善計画は、「職場意識改善助成金制度」を活用する際に策定が必要な計画です。

この制度は、厚生労働省が所管するもので、「中小企業の労働時間等の設定の改善を通じた職場意識の改善を促進する」ことを目的としています。“労働時間等の設定の改善”とは、簡単に言えば、所定外労働(時間外労働)の縮減と、有給休暇の取得促進の取組みと、それを支援するための社内制度(労使協議の場の設定など)の充実を指しています。

計画内容は、制度の規定上ある程度決まっている(必ず求められる取り組みがある)のですが、当社では、次のような取り組みを予定しています。

協和地建コンサルタント 職場意識改善計画の概要

1.実施体制の整備

・労使協議会の設置による労働時間等の設定改善
・労働時間等に関する意見・要望・苦情等の受付窓口の明確化と周知

2.職場意識改善の周知および研修会の実施

・自社ホームページへの計画の掲載による内外への周知
・当社の労働時間等に関する現状認識の共有化と研修会の開催

3.労働時間等の設定改善

・休暇計画表の作成・活用による年次有給休暇の取得促進
・月2回のノー残業デーの設定・運用 など

中小企業では、労働組合の発達した大企業等に比べ、労働時間に関する規程が不十分だったり、規程があっても運用が不十分だったり、そもそも、そういったことに対する意識が低いというのが実態だと思います。この制度は、そういった中小企業について助成金を使って動機づけし、これらの環境改善への取り組みを進めさせようとしている訳です。

この制度、実は助成金の額が破格なのが特徴です。2年間をかけて実施するのですが、取組みの成果に応じて、1年間で最大100万円、2年間で最大200万円が助成されます。これは、“かかった費用の1/2を助成する”というタイプの助成金ではなく、100万円の成果に該当すれば、100万円が丸々もらえます。こういうタイプの助成金は珍しいと思います。

当社がこの制度に取り組もうとしたのも、もちろんこの助成金に惹かれたからです。

しかし、単に金目当てということではありません。これをきっかけに社内の労働時間に関する意識改革を図ったり、適切でない運用を改めていったりする、いいきっかけになると考えたからです。当社の就業規則は法に則って規程(2010年4月から大幅見直しをしました)してありますが、所定外労働や有給休暇の取得状況についてはバラツキがあります。

小さな会社ですから、あまり杓子定規なこともできませんし、このご時世、仕事があればありがたい話で、正直、残業はダメとか有給取れとか言ってる場合ではありません。だからといって、労働時間に関する取組みはしなくてもよいという訳ではないと思いますし、目指すべき姿は、目指すべきだと考えています。また、賃金面や福利厚生などでは職員に我慢してもらっている現実もあり、労働時間という面で少しでもゆとりを持てるようにしたいという思いもあります。

もう一つは、労働時間のことに限りませんが、就業規則など会社のルールについて従業員と話し合い、意見を聞く場を設けることの必要性、ということがあります。当社には労働組合はありませんし、いわゆる労使間の協議の場といったものもありません。20人に満たない会社ですから、そんなものですが、事業運営に関することはともかく、就業規則などの見直しが必要になった場合は、きちんと従業員からの意見を聞いた上で実施する必要があると考えています。今回、この職場意識改善計画の実施を通じて、いわゆる労使協議の場を、定期的に設けることにしました。これまで社内にはそうった仕組みがありませんので、職場全体で意見をまとめて経営者に伝えていくという作業にはあまりなじみが無いとは思います。そして、会社が意見を聞いたから従業員の考えどおりになるという訳でもありません。しかし、一人一人が個別に言うのではなく、職場の総意として経営側に意見を伝えていき、その中で経営と職場との接点を見出すというプロセスは導入すべきだし、必要だと考えています。ぜひ、それに慣れて欲しいと思っています。

この制度は、2カ年にわたって実施するという長丁場ですが、所定外労働や休暇取得いったものはこれまでの積み重ね、社内の風土・雰囲気といったものも大きく影響してきます。あまり即効性を求めす、少しずつ進めていくことができればと考えています。

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