2011
06.28

社長の温泉めぐり34 隠岐温泉GOKA 島根県隠岐の島町

私はさほど風呂好き・温泉好きではありませんが、温泉開発を行う会社の社長として、温泉に詳しくなければ説得力がありません。そこで、仕事や私用で出かけた先で温泉を巡り、少しずつ記事にしていくことにしました。温泉ソムリエらしいコメントにも配慮したいと思います。

34箇所目は、島根県隠岐の島町の「隠岐温泉GOKA」です。訪問日は、2011年6月22日です。

隠岐温泉GOKAは、隠岐の島町にある唯一の温泉施設です。隠岐の島町の玄関口である西郷港から車で20分ほどの場所にあります。クアハウス風の水着着用エリアと一般浴場のエリアから構成されている点が特徴です。私は水着着用の施設はあまり入らないので、一般浴場での入浴だけにしようかとも思いましたが、せっかく隠岐まで来たということもあり、両方利用(料金は同じ)してみました。

施設外観

この温泉の泉質は、ナトリウム-炭酸水素塩泉です。薄く黄色がかった色合いで、口に含むと少し塩からく感じます。成分総計8.94g/kgと比較的濃い泉質である一方、源泉温度は27.6℃と低めです。

ナトリウム-炭酸水素塩泉は、「重曹泉」とも呼ばれ、典型的な美肌の湯として知られています。炭酸水素ナトリウムが肌の古い角質や汚れを落とす石鹸のような効果があり、肌がすべすべになります。この温泉は炭酸水素イオンの含有量も高く、入浴すると直ぐに肌に変化を感じることができます。アルカリ度の高い温泉に入った時と同じような入浴感があります。また、泉質の適応症としては、切り傷、火傷、慢性皮膚病などに効果があるとされています。

前述のとおり、施設は、水着着用のエリアと一般浴場のエリアに分かれています。

水着着用のエリアは男女混浴ということになりますが、私が訪れた時は平日の昼間ということもあったのか、たまたま利用者がいませんでした。打たせ湯、泡風呂、圧水風呂(ジェットバス)、寝湯、などのいくつかのスタイルの風呂があります。注意しなければならないのは、温泉水を使っているのは“寝湯”のみで、後の風呂は水道水を使っている点です。温泉水の湧出量との関係もあるかもしれませんが、“温泉の効能”という観点からは利用する順番も考慮した方がいいかもしれません。

一般浴場のエリアは、水着は着用せずに入るように但し書きがあります。やや大きめの四角形の浴槽と洗い場から構成させるシンプルな造りです。浴槽はやや深めでしっかり肩まで浸かることができます。また、床がやや滑りやすいので気を付ける必要があります。そういうこともあってか、浴槽の3方は壁なのですが、そこに手すりが付いて周囲を囲うようになっていました。また、洗い場は浴室の壁際に沿うように6箇所配置され、ボディシャンプーとせっけんが置いてあり、シャンプー類はありませんでした。

洗面台は4箇所で、ドライヤーが2つおいてありました。脱衣場のロッカーは60個ほどありましたが、スチール製でかなり錆が目立ち、また鍵も壊れているものがかなりある等、この点は古さを感じさせます。

建物も特徴的で、1Fが受付や休息コーナーなどで2Fに風呂、という構成になっています。外観は3階建のように見えますが、2Fの浴室ゾーンの屋根が高くとってあるせいで、そのように見えるようです。周囲は広々とした農地で、その中に忽然と背の高い施設が現れる印象です。土地も十分ありそうなの場所なので平屋でもよかったんじゃないかというな気もしますが、建築的なこだわりを持って作られたのかもしれません。浴室が2Fにあることで、水着着用エリアからは周囲がよく見渡すことが出来、開放感があります。その一方、一般浴場からは外が見えない造りになっており、残念なところです。

水着着用エリアの様子(誰もいなかったので撮影)

入浴料は、大人500円。水着着用のエリアと一般浴場のエリア両方を使える値段であること、さらに特徴的な泉質ということを勘案すればお得感ある設定ではないでしょうか。隠岐の島町内には他に施設がありませんので、競合するということもありません。また、営業時間が14時から20時までとなっています。最初からこの設定かどうかは分かりませんが、午前中は営業しないという運営もランニングコストを考慮した一つのアイデアかもしれません。

ところで、この度訪問した際、受付の方が、みるからに一見(スーツに手ぶらで来館)で受付した私に、親切丁寧に施設の特長を教えて下さり、また、浴室内にはシャンプーがないので、お客さんの忘れもので良ければ使って下さいと申し出てもらったりして、大変好印象でした。

休憩コーナー(1F)の様子

なにぶん離島の温泉施設ですので、訪れようと思って訪れるには中々大変です。島外の方が車で訪れる(フェリーにクルマを乗せて来島)ということも大変ですし、路線バスもあるようですが、乗り換えが必要だったり、時間的な制約があります。西郷港からタクシー利用だと片道5000円はかかるそうです。私は仕事で使ったレンタカーで立ち寄りましたが、島外のからの来訪者が気軽に訪れるにはちょっと大変です。ただ、館内の張り紙には無料送迎バスがあると書いてありましたので、時間が合えば利用するのもよさそうです。

もっとも、基本的に旅行客などをターゲットにした施設ではないでしょうから、交通の便はどうこう言うことではないと思います。隠岐の島町訪問の機会に、温泉好きの方が話のネタに立ち寄ってみればよいのではないでしょうか。

 

2011
06.21

2011年6月14日、島根県中小企業家同友会松江支部の6月例会が開催されました。

この日は、松江支部の設立記念例会を兼ねて開催されました。島根県中小企業家同友会では、5月に出雲支部が発足し、それに合わせて松江でも支部が設立されたという形になります。以後、それぞれの支部で毎月の例会があり、会員は自分の都合に合わせて各支部の例会に参加することになります。勉強の機会が増え、選択の幅が広がるという点ではよいことです。このところの会員増の結果でもあり、ありがたいことではないかと考えています。

今回の例会では、松江支部設立記念例会との位置付けから、中小企業家同友会全国協議会副会長、三宅産業株式会社 取締役会長 三宅 昭二氏をお招きし、お話を伺いました。三宅産業は、香川県で、プロパンガス、設備工事、太陽光発電、住宅リフォームなど生活に関わる多様なサービスを総合的に手掛ける会社です。

講演テーマは、「自立型社員の育成で激変を乗り越える企業づくりを~同友会で何を学び、何を経営に活かすのか~」と題し、自らの生い立ち、企業経営に関する試行錯誤の経緯、人材育成や経営方針を社内に浸透させるための具体的な取り組みまで、多様なお話を聞かせて頂きました。中小企業ならではの方策、進め方等、業種は違えど会社を運営していくための実務に関する具体的なお話を多く聞くことが出来ました。その中でも主要なものを3つほど整理しておきます。

講演する三宅会長

1.役職員全員の目標と経営指針書を関連付ける

三宅産業では、毎年4月の最初に経営指針書の発表会を開催されるそうですが、この経営指針書の策定は、1月の休日丸一日を使い、全役職員が集まったディスカッションの場を経て取りまとめが行われるそうです。何のために働くのか、我が社の強み・弱みは何か、など、1日をかけて3~4つのテーマについてグループ討議をされるそうです。

そして、もう一点、個人の決意表明と経営指針が連動しているところが特徴だというお話でした。個人の決意表明とは、毎年1月の頭に、役職員全員が(1)仕事の目標、(2)家庭生活での目標、(3)人間性を高めるための目標、の3つのを定め(正月休みに考えてくる)、それを一覧表にしてまとめて全社に公表されるそうです。その決意表明を踏まえて、1月の全員参加のディスカッションが行われるというスケジュールになっており、参加者は自分自身のその年の目標を、会社全体の方針の中でどのように織り込み、また実現させて行くのかを考える仕組みになっています。

同友会では会員企業に経営指針の策定を進めていますが、指針を策定することと、指針を社内に浸透させ、共通認識を持たせることとは必ずしも一致しないところです。そのような中、三宅産業の方式は中小企業ならではの意識共有・方向付けの方策として大変参考になるものだと感じました。当社でも、まずは役職員全員の3つの目標設定から取りれてみたいと考えています。

2.社員と経営者との信頼関係が構築されているのか

三宅さんは、“社内で一番大切”なことは、「社員と経営者との信頼関係が構築されているか」であると明言されました。これは、三宅産業の経営の過程で、多角経営を進めたことによる各種問題の発生、途中での労働組合の結成と解散、同友会との出会いなど様々な経験を踏まえられた上でのお話でもあり、非常に重みのある言葉に感じました。

そして、経営者が社員に求めるもの(経営方針、目標、施策など)に対し、社員がそれに応えられる仕組みが整っているのか、という点が重要だというお話がありました。三宅産業においては、前述した社員参加による経営指針書づくりがその一つであり、また、同社では経理を公開し、評価制度も開示したものになっているなど、いわゆるガラス張り経営を実践されており、これを“公開管理”と呼ばれています。あらゆるものを公開することで、お互いの理解が進み、いい意味での緊張感ある職場が構築されるのでしょう。これらも社員が経営者の求めに応えるための環境づくりの一環だと理解しています。

また、会社のスローガンとして「変化に対応」「基本徹底」を掲げ、そのスローガンを前提に、自分の頭で考える社員を育てていく、指示待ちではない「自立創造型の社員」を目指して行かなければならないというお話がありました。これも、社員と経営者の信頼関係が構築されていればこそ、実現できることではないかと感じます。

3.代理経験~一般化して、普遍化して頭の中に入れていく~

三宅会長は、中小企業家同友会全国協議会副会長でもありますので、同友会の真髄ということについてもお話がありました。その発言を拾ってみると、「ノウハウではなく、本質を学ぶのが同友会」、「代理経験により、一般化・普遍化して頭の中に入れていく」、「組織的経営を目指す経営者が学んで自己変革を遂げようとするための道場」、といった説明があり、いずれもなるほどという表現だったのですが、特に“代理経験”という観点は非常に重要であると感じました。

経営者に限らず、自分自身の人生は一度きり、他人の人生を歩むことはできませんし、やりなおすこともできません。会社経営も一緒で、自分の会社経営は現在の自分しかできない。試行錯誤をするとしても物理的・時間的な限界はあります。しかし、他の経営者が経営を通じて学んだことを、同友会等の場を通じて“代理経験”し、その経験が意味する本質を理解し、自らの経営に取り入れていくことはできる。自分が経験する前に、先輩方が経験した貴重な体験を教えて頂き、その本質を自社に取り入れる。それを上手く実現することが同友会を活用して会社をよくすることの本質であり、価値であると感じます。

その実践は文字で書くように簡単には行きませんが、そういう姿勢で中小企業の先輩経営者に学び、自らを高めていくという姿勢の重要性を改めて感じる機会となりました。

大盛況となった松江支部設立記念例会

例会後の懇親会で、三宅さんと色々とお話しする機会がありました。事業の後継に関しては色々と悩まれたというお話や、講演の中で話が出た経営方針書、決意表明書の実物を見せて頂き、大変参考になりました。こういった経営の核心にふれる資料を惜しげもなく公開し、他社の経営の参考にさせて頂けるというのも同友会の仲間意識からだと思います。後は、前述のとおり、そこで得たものをどのように普遍化し、自社に落とし込んでいくのかであり、そのことについては、私自身がしっかりと考え、また考えるばかりではなく、実行に移すことでお返しをしたいと考えています。

 

2011
06.16

島根県が主催する平成23年度「人財塾」に参加しています。2011年6月1日の第1回に続き、6月10日に早速第2回が開催されました。

第2回目は、株式会社角田識之事務所 代表取締役の角田識之氏を講師に迎え、「従業員に夢と希望を与える“第二創業の作り方”」というテーマで講演・ディスカッションを行いました。講師の角田さんは、講演のタイトルにもあるように、環境変化に対応した企業の“第二創業”の実現に向けた様々なコンサルティングをされている方です。「第二創業」とは、一般には既存企業が事業継承のタイミングなどで業態転換や新規事業進出を図ることを指すようで、2年前に私が会社を引き継いだ協和地建コンサルタントとしても、視野に入れておきたい観点かと思い、興味を持って聞かせてもらいました。その話の一部を整理しておきます。

講演する角田識之氏

1.起こった出来事は変わらないが、その中身は自分で意思決定できる

冒頭、角田さんの自己紹介を兼ねたお話をされた際の言葉です。角田さんは、27歳の時に交通事故に遭い、数日間意識が戻らないことがあったそうです。それをきっかけに大きく人生が大きく変わったという話をされました。その気づきとして、「人生は一度きり。一筆書きのあみだくじ。バックは出来ない。」ということを強く説かれていました。誰でも頭では分かっているそのことが、事故をきっかけに本当に腹に落ちて理解できたのだというお話だった思います。

そしてもう一つ、「意思決定できる人には不幸も失敗も存在しない」という話がありました。私も、社長の一番大事な仕事は「意思決定」することだと常に意識しています。先の交通事故も、起こってしまった事実としては変わりませんが、その事故の持つ意味は自分自身の意思決定(捉え方、判断)で変わってくるという意味です。同じような話で、“谷の隣には山がある”という言葉がありました。人生や企業業績の谷間がくれば不安になります。しかし、谷のとなりには必ず山があり、谷が深ければそれだけ高い山もある。業績が厳しい時に事業継承すると会社の寿命が長くなるそうです。私も、(たまたまですが)会社の状態が極めて厳しいタイミングで社長交代しましたので、ありがたい言葉に感じました。当社の事業が永く続くことを願っていますし、そうしなければならないと考えています。

2.経営とは「差別化」×「一体化」

第二創業に向けた経営に向け、社長の最も大切な意思決定は、『「差別化」と「一体化」の方針を決定すること』だと言うことです。

(1)差別化=業態開発

差別化とは、すなわち「業態開発」だということです。業種では無く、業態。経営方法や販売方法など企業や店舗での営業形態による分類ということになります。この業態が世の中で一つのものであるかどうか。そして、業態開発を行う上では、提供する価値を「基本価値」(8割)と「付加価値」(2割)に分けて考えるそうです。まず、基本価値はその企業の付加価値として絶対に崩してはならないもの。当り前のことであっても、それを磨き上げることで感動につながる場合がある。付加価値は、基本価値の上にある、お客様をときめかせる何か。そして、これを誰でも再現できるようにしておくことが必要だということです。

(2)一体化=クレドづくり

一体化とは、「クレドづくり」に集約されるそうです。クレドとは「志」「信条」「約束」などの意味があるラテン語で、企業の信条、経営哲学、行動指針など簡潔に示したものだそうです。このクレドを従業員と共有化することで、従業員の自主的な行動を促し、企業価値を高めることにつながるそうです。

従業員がこのクレドを理解することで、同じ価値観を持ち、「理念型行動人材集団」を形成することが大事だということでした。朝礼などを通じてこれを浸透させるきっかけを作り、日常の事業活動を通じて検証していく、といった流れのようですが、確かに、(1)の基本価値と付加価値を誰でも再現できるようにするためには、このような信条や行動指針の徹底を図り、心からそれを理解する従業員を育てていくことが必要でしょう。

3.株式会社エブリプラン第二創業ビジョン発表

今回の人材塾では、参加メンバーでもある株式会社エブリプランさんの、「第二創業ビジョン」の発表も行われました。同社から参加されている河原社長は、この人材塾の平成22年度の参加者でもあり、創業から15年経った節目に、さらに15年後の将来を見据えた第二創業ビジョンを策定され、この人材塾の場で発表をされました。

エブリプランさんは、建設コンサルタント業も営まれる会社で、当社の業務領域とも一部重なるところがあり、仕事でもたまにお付き合いがある会社です。そういった業種的に近い会社が将来ビジョンをどのようの考え、具体化させていらっしゃるのか、大変興味を持って聞かせて頂きました。また、今回(第2回)のテーマでもあった「第二創業」への取組みを、身近かな企業から具体的に話して頂けるというのも中々無い機会だと思います。単にセミナー・講演を聞くだけでなく、参加した各企業が将来ビジョンなどのアウトプットを取りまとめ、発表するというところまでたどり着く。これは中々簡単ではないと思います。河原社長の取り組み姿勢や経営者としての熱意は大いに刺激にさせて頂くとともに、自分自身の取組みにも真摯に反映させて頂きたいと考えています。

株式会社エブリプランのみなさん

なお、角田さんの講演では、角田さんがアジア地域も含めて実践、提唱されている「感動経営」という概念、そして取り組みについても時間を割いて話をして頂きました。正直1時間半ほどの講演では全体を理解するのは大変でしたが、自らの会社の経営にいかに落とし込んでいくのか、時間を置いて改めて考えてみたいと思います。

 

2011
06.08

島根県が主催する平成23年度「人財塾」に参加することになりました。

島根県商工労働部が企画されているもので、地域産業の振興を牽引する次世代リーダーの育成を目指し、自社の成長と地域内連携等に取り組む志がある経営者、後継者等を対象とした塾ということです。平成22年度から開催され、今年度が2カ年目です。

この塾は、1年間で計6回のセミナー、講演、視察などから構成され、参加者が5年後・10年後のビジョンを描くことがアウトプットになっています。また、県内の意欲ある経営者の方々とのネットワークを築けることも大きなメリットとされています。さらに、「日本で一番大切にしたい会社」の著者、法政大学大学院の坂本光司教授の講演、指導を受けることが出来るというのが一番のふれこみです。私も、たまたま案内を目にしたのですが、中々無い機会だと思い早速申し込みました。

第1回目は、2011年6月1日に開催され、開塾式に続き、株式会社オオゼキの本郷郷管理本部長を講師に迎え、「経営者の使命と責任は何かを考える」というテーマで講演・ディスカッションを行いました。同社は、東京都を中心としたスーパーマーケットを運営されている会社です。当然島根ではなじみがないですが、スーパーマーケット業界の常識と異なる独自の経営スタイルで、22年間増収を続けているというすごい会社のようです。その経営のエッセンスを伺い、業種は違えど経営者の果たすべき役割について様々な示唆を与えて頂きました。その一部を整理します。

株式会社オオゼキ 本郷 総務人事部長による講演

1.オオゼキism(1)・・・個店主義

「個店主義」というのが、オオゼキを代表する特徴の一つだそうです。その店が立地する地域のお客さんの要望、特徴に応じた品ぞろえを各店がそれぞれで実施する。そのために、市場への買い付けはオオゼキの各33店舗のバイヤーがそれぞれ行うそうです。大規模なスーパーになるほど、一括仕入れによって仕入れ価格の低減や仕入れ業務の効率化を図るのだそうですが、そういった手法とは全く正反対のやり方と言うことになります。仕入れは自由に各店で行う分、各店のバイヤーが自分で買って来たものは自分で売らなければならない。だから本当にその店で売れる商品を仕入れるし、何としても売りたいという気持ちが売上につながると言う訳です。そのために、商品の配列や値段の設定まで、販売のためのほとんどすべての権限が現場に委ねられている。自分で考え、判断し、行動する従業員が育っているからこそ成り立っている仕組みだと思います。

2.オオゼキism2・・・正社員比率70%と権限委譲

一般に、スーパーマーケットというのは正社員3割、非正規(パート等)7割といわれ、その構成で人件費を抑制して利益を出すものだそうですが、オオゼキでは逆で、正社員が7割という構成になっているそうです。その分人件費は増える訳ですが、正社員とすることで販売に対する責任感を高めていると言う訳です。当然ながら正社員率の高さと、前述の個店主義は一体のもので、さらに各店への「権限委譲」が加わって、独自の店づくりと自分の判断で人材行動できる人材育成を実現しているという訳です。一方で、そんなオオゼキでも、人を辞めさせないようにするのも大変な仕事だというお話がありました。正社員だけでも1000人以上いる会社ですので、中には色々な人がいるでしょう。面倒をみていくための努力も大変なものだと思います。しかし、その努力を惜しまないのは、そのことが様々な結果につながるということを承知されているからなのだろうと感じました。

3.オオゼキism(3)・・・お客様第一主義~お客さんが来た時間が開店時間~

お客様第一主義、とはあらゆる商売を行っている会社が掲げているキャッチフレーズですが、具体的にどう体現化するのかは難しい課題です。オオゼキでは、(一応決まっている)開店時間の前でもお客さんが店の前に来れば、そこで開店するそうです。店内の準備が出来ていなくても取りあえず中に入ってもらって商品を見てもらう。中々できないことです。また、ポイントカードならぬ“キャッシュバックカード”の導入。一般にスーパーマーケットのポイントカードは、溜まったポイントをその店の商品を購入するためにだけ使えるのですが、オオゼキでは、現金でキャッシュバックしてしまうそうです。この現金還元は利用者にとっては大変魅力的ですし、実際大好評だそうですが、現金を返してしまうとそれだけ正味の店の身入りが減る訳ですから、お客様第一主義とは言え、実際にやってしまうというのはすごいことです。お客様第一と言うことに対する企業としての本気度が伺える取り組みだと思います。

以上は、オオゼキ流のスーパーマーケット運営の一端ですが、その根底にあるのは「人材育成」ということでした。第1回のテーマである「経営者の指名と責任」の答えの一つが、人材育成だというのは間違いないでしょう。ところで、講演の冒頭、「社長室はやめた方がいい」という話がありました。従業員と同じ職場、同じ机、同じイスで仕事をする。従業員と同じ目線で相談する。何かあったら声をかける。そのことで人が育つ。どんな企業、どんな業種であれ、“やるのは人”。その心をつかんでいれば良い企業になる。ならないとすれば経営者の真剣さが足りないからだと。どの企業であっても通用する、そして経営者が常に頭に置いていなければならない心構えを改めて気づかせてもらいました。

グループディスカッションの様子

この「人財塾」ですが、今年の参加者36名のうち、昨年度からの継続組の方が19名と、半分以上いらっしゃいます。企画としては1年間で完結する内容で立案されているのだろうと思いますが、これだけ多くの方がもう一度(もう一年)受講したいと考えるというのはすごいことです。それだけ得るものがあったと感じた方が多かったのでしょう。私も期待したいところです。また、行政が計画・立案する企画で、これだけの盛況な状況になるというのもいい意味で意外性があります。島根県の行政も捨てたもんじゃない、というと失礼ですが、我々のような地方部では、行政だから、民間だからという隔てなく、やる気のある者が一緒になって色々なことに取り組んでいくということが大事なんだと、改めて感じたところです。

 

2011
06.01

協和地建コンサルタントは、2010年4月13日に、ハートフルしまね(島根県公共土木施設愛護ボランティア支援制度)の愛護団体に認定されました。当社が担当する施設は、島根県の管理する国道432号のうち、松江市八雲町日吉の約700mの区間です。

平成23年度の活動として、2011年4月22日(金)の第1回目に続き、2回目の活動(除草作業とごみ拾い)を行いました。第1回目は担当区間の北側歩道を対象にしましたが、今回は南側歩道を対象に作業しました。

今回の作業も歩道のごみ拾いに加え、縁石脇にから生えている草取りを行ったのですが、植物の力はたいしたもので、この1カ月で、前回草取りを行った北側歩道でも縁石脇から既に新しい草が生えています。草取りと言っても、歩道の舗装下まで根が深く入り込んでいる場合は地上に伸びている茎葉を除去するのみです。根は生きているので、そこからまた新たに草が生えます。だんだんと暖かくなってくる良い時期ではありますが、「せっかく取ったのにもうこんなに生えるのか」という感じです。また、生い茂ったヨモギなどを取り払っていると、その根元には犬のフンが転がっていたりして、衛生的にもあまりよい状況ではありません。

今回ももっぱら草取り

ところで、今回、やはり根元から根絶しなければ根本的な解決にならないと考え、草の根を枯らすことのできる除草剤を、地上部の葉っぱを除去した根元に散布することにしました。一部散布してみて他と比較し、様子をみようと考えていましたが、たまたま犬の散歩中に通りかかった女性の方と次のようなやり取りがあり、除草剤使用について考えさせられる機会を得ました。以下、私がまさに除草剤を撒こうとした時に声をかけられてからのやりとりです。

女性「それ除草剤ですか?」
私 「は?」(後ろから急に聞かれたので)
女性「除草剤を撒かれてるんですか?」
私 「そうです。これからですけど。」
女性「全部に撒いてるんですか?」
私 「我々ボランティアで草取りをしているのですが、根が枯れないといつまでも無くならないので試験的に一部撒いてみることにしました。」
女性「毎年除草剤の季節になると、この子(犬)の具合が悪くなるのよ。」
私 「そうなんですか。撒くのは一部ですよ。」
女性「その一部が分からないからねぇ。どこに撒いてあるか分からないと困るのよ。撒いたところに印付けてくれるといいけど。」
私 「そうですか。では、取りあえずこの一角だけにします。」
女性「・・・・」
私 「ここは撒きますよ。」
女性「・・・・、心配だね~、気を付けないとね~、いやだね~」(犬との会話)
私 「以上にします。失礼します。」

一か所撒くだけなのにずいぶんと悪いことをしているかのような眼差しでみられるので、特別犬好きでもない私としては、犬のためにそこまで気を使わないといけないのか、というのが率直な感想でしたが、その後調べてみると、除草剤による飼い犬の体調不具合は愛犬家の間ではかなり問題視されているようで、(除草剤が原因と断定できるかどうかは別として、)飼い犬が死に至るケースもあるようです。家族同然に犬を大事にされている方にとっては心配なことでしょう。

特に、「パラコート系」と呼ばれるタイプで、畑などで表面の雑草を一気に枯らす除草剤は人畜への毒性が強いようで、扱いは慎重になる必要があるそうです。農協などでしか買えないので、誰でも買える訳ではないようですが、人間の中毒事故も多いそうです。確かに、そういったものを道路の雑草対策に撒くのは差し控えた方がよいでしょう。

ちなみに、今回使用を試みたのは「アミノ酸系(グリシナート系)」と呼ばれる除草剤で、人畜毒性はかなり低いとされているものです。当該商品の説明書にも“ペットなどへの影響はありません”との記載があります。と言っても、本当に全く影響が無いかどうか実際に試す訳にもいきません。いずれにしても、散歩中の犬に健康被害を与えてまで道路の雑草を排除しようとは思いませんので、除草剤の使い方については、少し研究が必要だという気がしています。

最近は、農薬成分を全く使わないタイプの除草剤(子供や犬がなめても害は無いというふれこみ)や、重曹(炭酸水素ナトリウム)を使った除草対策などもあるようで、今後は、そういった“環境にやさしい”というか“人に迷惑をかけない”除草対策も試しながら、この活動の目的である「道路をきれいな状態に保つ」ことの実現に取り組みたいと考えています。