2012
12.28

温泉めぐりのブログも、この年末で通算50箇所に達しました。2011年末では39箇所、この1年では11箇所しか増えていません。2011年度も総括しているのですが、なんと昨年も11箇所訪問したのみでした。2年連続で一年あたり11箇所、一カ月に一か所も行っていません。昨年同様、あまりの少なさに“総括”するのがはばかられますが、この3年、毎年最後のブログのネタにしていますので、何とかまとめてみたいと思います。

さて、温泉めぐりのブログの冒頭に決まり文句として書いている「私はさほど風呂好き・温泉好きではありませんが、・・・・」というくだり。最初は本当にそうだったのですが、こうやって温泉を巡っているとさすがに温泉好きになってきますし、温泉施設を見る目も段々と養われてきたような気がします。一方、本来なら気にしなくてもいいような些細な事も気になるようになってきました。ただ、いずれにしても、本来温泉は楽しいものであり、健康増進、美容、レクリエーションなど多様な側面から地域に役に立つ施設であって欲しいとの願いは変わりません。そういった想いを馳せながら、今回は2012年の総括として、この1年に廻った温泉の中から、泉質、たたずまい、美肌、の3つの観点で1つずつ選んでみました。

1.“泉質”は分析表だけでなく誠実な仕事ぶりから ~美都温泉(湯元館)

今年の“泉質”温泉は、「美都温泉(湯元館)」(島根県益田市美都町)です。

美都温泉の泉質は「アルカリ性単純泉」です。phが8.8と高めなのが特徴ですが、成分分析表で表現される成分の含有量では、特別高い値を示すものもありません。また、源泉温度も33.5℃とやや低いので加温されており、一部循環式が併用されています。

それでも、私が今年の“泉質”で選ぶ温泉とするのは、より新鮮で、より源泉に近いお湯を利用者の方に届けようという姿勢がすばらしいと思うからです。具体的には、まず、営業時間中の循環において「光触媒殺菌装置」を採用し、塩素を一切使わない循環式の温泉として運営されている点です。これは島根県内では湯元館のみだそうです。また、循環量とかけ流し量のバランスも適度に保たれており、アルカリ性温泉の特性である皮膚のヌメヌメ感が直ぐに現れます。その他、衛生面に関する説明が施設内のいたるところで丁寧に行われており、その誠実さに好感が持てます。

単純泉ではありますが、加水されずにできるだけ手を加えない新鮮なお湯が供給されています。含有成分的には、ナトリウム‐炭酸水素塩泉の特性がみられると考えられ、適応症としては、切り傷、火傷、慢性皮膚病などの改善が期待されますし、皮膚の脂肪や分泌物を乳化して洗い流す石鹸のような効果も期待できます。美肌温泉としてのポテンシャルも高い温泉です。

現在、温泉の世界では“源泉かけ流し”がもてはやされますが、循環式であっても徹底したお湯の品質へのこだわり。そして、お客さまに対する誠実な姿勢。非常に好感のもてる温泉施設です。

美都温泉(湯元館)外観

 

2.地域の新しい拠点としてたたずむ存在感 ~佐白温泉(長者の湯)

温泉の雰囲気・たたずまい、そして施設面で取り上げるのは、「佐白温泉(長者の湯)」(島根県奥出雲町)です。

平成24年4月29日に新規オープンしたこの施設を取り上げない訳にはいきません。協和地建コンサルタントが平成22年度に新たな泉源をとして掘削したもので、そのお湯を用いて奥出雲町3番目の温泉施設として整備されました。現在、島根県で一番新しい温泉施設です。建物は古民家風の和風建築で、立派な門をくぐると白砂を敷き詰めた広い中庭が大胆に配置されており、目を引くアプローチが印象的です。

お風呂は、内湯と露天風呂という構成で、大きすぎず、日常を離れてゆっくりと過ごせる適度なサイズです。内湯は、窓の開口が大きく、明るく広々とした造りです。天井も高く、太い梁を見せる造りも印象的です。また、地域の川石を使って形作られた岩風呂風の浴槽が施設によく馴染んでいます。露天風呂は、内湯とほぼ同じ大きさで、同様に岩風呂風の造りです。あえて、内湯から露天風呂までのアプローチに距離を取り、外湯へ移る気分転換を演出しています。

営業時間は6:00~21:00と、早朝から夜遅くまで利用できるので、地域の身近かな施設して利便性が高いのも魅力です。地域に根差した温泉施設として、今後益々活用され、奥出雲町の活性化、地域交流の促進が進むことを祈念しています。

佐白温泉(長者の湯)内湯

 

3.「美肌日本一・島根県」影の立役者は美肌温泉 ~美又温泉(国民保養センター)

美肌の温泉と言えば、「泉質日本一、美肌の湯」の美又温泉です。

自ら日本一と名乗るのは中々の自信です。泉質的には、アルカリ性単純泉でphが9.8とかなり高いことが特徴です。このphが“美肌の湯”を標榜する根拠になっていると言えます。入浴すると、アルカリ度の高い温泉らしく、直ぐ肌にヌルヌル感を感じることが出来ます。完全なかけ流しではなく、一部循環式のようですが適度に新しいお湯が加えられているようで、さっぱりした心地よい入浴感です。湯上りの肌感もとても良好です。

そしてもう一つ特徴的なのは、カラン・シャワーともに“温泉水”が使われていることです。湯量が豊富で、かつ含有成分量が少ないので、こういう使い方もできるのでしょう。アルカリ度の高い温泉水をシャワーで使う感覚は独特のものがあり、一度試す価値ありです。体を洗った後もこのシャワーで洗い流すことで、さらに美肌効果を高めることも出来る、という点で中々魅力的な仕掛けと言えるのではないでしょうか。

余談ながら、今年の11月、大手化粧品メーカーが全国の女性の肌を調査した「ニッポン美肌県グランプリ」で島根県が美肌日本一に輝いたと報じられ、話題となりました。日照時間の短さや空気中の水分の多さ、などが要因ではないかと説明されていたようですが、温泉開発に携わる者としては、この美又温泉をはじめ、県内各地に点在する“美肌温泉”も一役買っているに違いないと確信しています。

美又温泉(国民保養センター)外観

温泉は、その地域の地下から湧き出る貴重な資源です。地域によって多様に活用され、様々な形で地域の役に立っています。良い温泉も悪い温泉もありません。また、近年では“温泉熱”を熱源として空調や給湯などに活用するというエネルギーの側面からも注目されています。温度が高く湯量ヶ多い場合は発電の可能性も出てきます。温泉開発にたずさわる者として、温泉の魅力や効果、ポテンシャルをもっと知ってもらい、様々な温泉がその特性を活かし、地域の役に立つよう、取組んでいきたいと考えています。

今年の総括は、限られた温泉の中からの選定で、あえて3つ選んでいます。ご覧頂いている方の参考になれば幸いです。来年こそ、頑張って色々な温泉を巡れるよう頑張ります。これからも温泉めぐりのブログ、そして協和地建コンサルタントをよろしくお願いします。

〔2012年温泉巡り一覧〕

50 岩戸屋温泉(神楽門前湯治村) 広島県安芸高田市美土里町

49 美又温泉(国民保養センター) 島根県浜田市金城町

48 海潮温泉(桂荘) 島根県雲南市大東町

47 むいかいち温泉(ゆ・ら・ら) 島根県吉賀町

46 佐白温泉(長者の湯) 島根県奥出雲町

45 津和野温泉(なごみの里) 島根県津和野町

44 匹見峡温泉(やすらぎの湯) 島根県益田市匹見町

43 美都温泉(湯元館) 島根県益田市美都町

42 みなと温泉(ほのかみ) 鳥取県境港市

41 いわみ温泉(霧の湯) 島根県邑南町

40 錦水館温泉(錦水館) 広島県廿日市市宮島町

2012
12.20

2012年10月、当社としては初の試みである、「お客さまアンケート」を実施ました。当社は島根県、松江市など、地方公共団体発注の業務や工事を主な仕事としていますが、民間のお客さまからのお仕事や、公共発注の案件の一部を下請として民間企業から受託するケースがあります。この度、昨年度お仕事を頂いた民間のお客さま(60案件)を対象にアンケートを実施しました。

公共案件は入札で仕事の受注が決まりますので、基本的に値段勝負です。「少し高くてもサービスがいいからお宅で」という訳には中々いきません。これに対して、民間のお客さまの中には、当社の仕事の品質や技術力・サービスを評価して頂き、少し値段が高くてもお仕事を頂けることもあります。大変ありがたいことです。しかし、このようなお客さまが、実際のところ当社の仕事の品質やサービスに対してどのような評価をお持ちなのか、直接的に把握するという取組みをこれまで実施してきていませんでした。

今回、今更ながらではありますが、お仕事を頂いたお客さまにアンケートをお願いし、当社の評価を伺いました。アンケートにお答え頂いたお客様へのお礼も兼ねて、その取組みを通じて分かって来たこと、感じたことをまとめてみます。

平成24年度お客さまアンケート集計結果

1.お客様の声を聴くという基本の意味すること~異業種では当たり前のことだが~

冒頭で示したとおり、当社でこのようなアンケート調査を実施したのは、おそらく創業以来初めだと思います。数百円のランチを提供するレストランでもテーブルにお客様の声を聴くアンケート用紙が置いてあるのに、何十万、何百万円という仕事をさせて頂く当社のような業種で、このような取組みがなぜ無かったのか、改めて考えると不思議です。

もっとも、お客様の声が全く事業運営に反映されていない訳ではなく、営業担当者や現場の実務担当者を通じて、お客さまからのご意見やお礼、時にはクレームを伺うことがあります。しかし、そこで頂くご意見は、ある案件のある特定の部分に関する事がらであり、当社の成果や品質に対するトータルの評価ではありません。その一方、今回のようなアンケートであれば、こちらが聴きたいことを一とおり伺い、結果をまとめて現状を把握したり、改善に役立てたりすることが出来ます。そういった意味で、やはり必要な取り組みであることは間違いありません。ちなみに、公共案件には「業務評点」「工事評点」といった公式な評価がありますので、今回はアンケートの対象にはしませんでした。

このアンケートを実施しようと思い立ったヒントは、異業種の取組みの学びからです。島根経営品質研究会の取組みとして実施しているワールド・カフェ・シリーズでは、㈱ブロックスさんのDOIT!を題材に、元気のいい会社、業績のいい会社の取組みを学んでいます。今年度は、年間計8回開催予定です。私はほぼ毎回参加しているのですが、何回か参加してそこで紹介される企業の共通点の一つに、「お客様の声に耳を傾けていること」があります。世の中では当たり前のことが当社では実施されていないことに今更ながらに気づいた訳です。気づきのレベルが低すぎますが(笑)、それでも、“お客さまへのアンケート”という発想が今まで全く無かった当社でこの取組みを実践できたのは、当社にとってはいい学びとなりました。

2.予想以上に好評価を頂いていることへの感謝と今後~回収率の向上が課題~

今回のアンケート結果ですが、「予想以上に好評価を頂いていた」、というのが結果をみた感想です。そのことにまず感謝したいと思います。アンケートの回収率は、66.7%(40/60)となりました。今回伺った項目は、1現地説明・対応の妥当性、2見積り時間、3管理者の対応、4安全管理、5挨拶マナー、6工期順守、7現場清掃、8成果品の品質、9価格、10総合評価、11再度利用(次回も利用して頂けるか)、という10項目です。

総括すると、いずれの項目も、概ねよい評価を頂いており、特に、「再度利用(次回も利用して頂けるか)」については、5.思う、4.少し思う、の合計で9割に達しました。一方、相対的にみて弱い部分は、「2.見積り時間」と「9.価格」となりました。また、一部では、「2.やや不満」、「1.不満」との回答を頂きました。それぞれに理由がありますが、改めて内容を検証して今後の対応に活かします。また、全回答のうち、6割弱の案件について、“ご意見欄”へのコメントを頂きました。お礼や励ましに加え、当社の不足する点を直接ご指摘頂きました。この貴重なご意見を真摯に受け止め、今後の改善に活かしたいと考えています。

一方で、前述のとおりアンケートの回収は40/60、数にして20件のお客さまからはご回答を頂けませんでした。そういったお客様の評価は必ずしも高くないかもしれません。“いい印象を持って頂いているお客さま(ご担当者さま)だからこそアンケートに回答して頂けたのではないか?”、と考えれば、好評価の集計結果を単純に喜んでばかりもいられません。そう言った意味でも、今後の課題は回収率をもっと高めて、アンケート調査対象とした全てのお客さまからのご意見をしっかり頂けるようにしたいと考えています。

3.お客様の声の共有化を通じて仕事の改善・士気向上につなげる

今回、アンケート結果は集計して資料として整理するとともに、回答用紙(はがき)を社内の一角に掲示しました。ハガキそのものを掲示した訳は、特に「コメント欄」に記載して頂いた生の声(直筆の文章)を、ぜひ社内で共有したいと考えたからです。どの案件のどのご担当者さまから回答を頂いたのかもわかるように整理し、そのことで、自分が担当した案件がどのように評価で返答されたのか、分かるようにしました。担当者とすれば、思いどおりの評価の場合もあるでしょうし、思ったほど評価が高くなかった場合もあるでしょう。しかし、どのように評価されたのかが直接分かることこそ、一番の勉強になるのではないかと考えています。

飲食業など不特定多数のお客さまを対象にするアンケートでは回答者が誰であるのか特定されるケースは少ないと思いますが、当社の場合は、“この案件の、このご担当者様”と決め打ちで、アンケートを送付することになります。直接のご担当者からのご回答でなければ意味が無いからです。お付き合いの長い取引先においては、顔見知りである場合も多く、そういった意味では、率直な指摘はしにくかったかもしれません。それでも、いくつもの厳しいご意見、ご指摘を頂きました。そういったお客さまの声を頂き、皆で共有できるということ自体、当社にとって大きな財産となりました。今後の改善にぜひとも活かしていきたいと考えています。

実際に社内に掲示してみて感じるのは、お客さまが直接回答用紙(ハガキ)に書いて頂いた直筆の文字を見るとやはり嬉しいものだということです。良くも悪くも当社の事を考えて頂いているから、コメントを記載して頂ける。その回答用紙を見ることが私自身としても士気の向上につながるし、もっと喜んで頂けるようにしなければならないという想いにかられます。社内全員が、そう感じてもらえればと考えています。

社内での掲示風景

このアンケートは、当然ながら単発ではなく、今後長く続けて行くことに意味があると考えています。そのために、質問項目は今後もあまり替えなくてもいいような項目を設定しました。同じ項目での質問を毎年繰り返してその傾向を見ることで、当社の仕事、サービスの特性や課題も見えてくるのではないかと期待しています。最後に、アンケートにご協力頂いたお客さまに改めてお礼を申し上げ、また、ご指摘頂いた様々なご意見を今後の事業運営に活かしていくことをお約束し、今回の報告とします。

2012
12.14

2012年12月13日、島根大学総合理工学部地球資源環境学科において、平成26年度の就職に向け、大学3年生を主対象として当社のPRをさせて頂く機会を得ました。今回説明させて頂いた地球資源環境科学科は、いわゆる「地質学科」で、当社の技術の中核をなす分野でもあります。今回の説明会、わずかな時間ではありましたが、参加して頂いた学生さんはおよそ20名。私の説明を熱心に聞いて頂き、説明する側としても大変勉強になる機会となりました。

当社は、もうかなり長い間、大学の新卒採用をしたことがありません。採用への取り組みも今年度からです。そんな中、この度の大変貴重な機会を得ました。今回の説明会及びその準備をする中で感じたことをまとめてみます。

学生さんに経営指針を語る

1.久々の新卒採用に向けて動き出すきっかけは経営指針~求める人財像を描く~

今回新卒採用を考えているのは、いわゆる“地質技術者”です。当社の業務領域は、温泉・水源開発、地質調査、地中熱活用、地すべり対策、といったところですが、この仕事にはいずれも“地質”に関する知見と技術が密接に係わってきます。品質の高い成果を提供するためには、地質を学び、現地の地質をみて様々な判断ができる技術者が欠かせません。

ですので、当社の将来を担う若き技術者を採用し、育成すること。それこそが、当社の事業を伸ばし、当社の未来を切り開く道だと確信しています。そのように考えるようになったのは、やはり経営指針を策定(こちらも参照)してからです。経営指針があるから、そこで目指している姿を実現する道筋を考える。そのためには、若い職員を雇用し、育成し、将来の当社を担う人財に育てていくことが必須となります。もちろん、やみくもに採用すればいいという訳ではありませんが、経営指針策定を通じて、会社の将来像、目指す方向性が明らかになったからこそ、新しい力が必要だという気持が湧いて来たのは確かです。

また、求める人財像を考える時も、経営指針がベースになります。会社の理念、考え方に共感してもらえるかどうか、目指すべき方向性に興味が持てるか、そういった観点がまず大事になってきます。会社とすれば能力の高い人材が欲しいのは言うまでもありませんが、その根底にある考え方が会社の方針と合っていなければ、いかに高い能力をもった人であっても、いい成果が出せるとは限りません。その意味でも、昨年度経営指針を策定したのは、今回の新卒採用に向けたとてもいいタイミングだったと考えています。

2.未来が展望できることの重要性~“今”どうなのかではなく、“今後”どうなるのか~

今回、学生さん向けのプレゼン資料をつくりながら改めて感じたことがあります。それは、「この会社は、“今後”どうなるのか?」こそ大事だということです。会社の将来像を指し示すということ。それを実現するのだという経営者の強い意志を示すということ。今が良いから、ということではなく(いいに越したことはないでしょうが)、“今後に”期待が持てるかどうか。それこそ大事なのではないかと感じています。

対象者は大学又は大学院卒業見込み者です。就職後、定年まで当社で勤め上げるかどうは別としても、これから40年以上の会社生活・社会人生活が待っています。40年先までは見通せないにしても、その会社は、今後可能性があるのか、これから期待ができるのか、ということは非常に重要です。ブランド力や安定性では大企業や公務員に叶うはずもない中小企業が、何をもって学生の就職の選択肢の中に入って行くのか。それはやはり、企業理念であり、目指すべき方向性であり、もっと言えば経営者の魅力ではないでしょうか。それをまとめてあるのが「経営指針」。それがあるからこそ、自信を持って話ができる、そう実感しています。

3.興味を持って聴いてもらうための情報発信~映像の持つ力の再認識~

今回、説明の冒頭で映像を使って会社の紹介をさせて頂きました。これは、地元のケーブルテレビ局であるマーブル(山陰ケーブルビジョン)の番組で取り上げて頂いたもので、“元気で頑張っている企業や商店の取り組みを、経営理念や将来展望等のインタビューを交え紹介します。”という趣旨の番組です。大変うまく番組を構成して頂いており、当社の仕事ぶりや、経営理念、将来展望といったことを、15分で簡潔に紹介してい頂いています。

説明会に参加して頂いた学生のみなさんも、これについては興味を持って見て頂けたようで、映像で紹介することの効果、映像の持つ力、といったものを改めて感じたところです。この映像を見てもらった後で、会社の概要、経営理念・方向性、求める人財像といったことを説明したことで、分かりやすく当社の事業や考え方を説明できたように感じます。こういった番組で取り上げて頂けたことに改めて感謝したいと思います。

それ以外にも、現在では、ホームページブログFACEBOOKを連携して情報発信するようにしています。一旦興味を持って頂ければ、そういったツールを使って会社の様子を垣間見て頂くことも可能です。もちろん、そうなれば情報発信する側も手抜きができません。これまでは、当社の考えで一方的に情報発信してきましたが、今後は、就職を目指す方々にとっても有益な情報を発信できるよう、心がけて行きたいと考えています。

映像で会社の様子や仕事ぶりを紹介

前述のとおり、当社は、もうかなり長い間、大学の新卒採用をしたことがありません。求人や採用のノウハウもほとんど無い状況で採用にチャレンジしています。それでも、会社の理念や目指すべき方向さえしっかりしていれば、少なくとも会社サイドからの発信については、ある程度、自信を持って話ができるという感触があります。地方の中小企業ですので、各種条件面では大企業や公務員に見劣りするのは(少なくとも現時点では)避けられません。しかし、その仕事に将来性があるかどうか、就職する本人の活躍の場があると感じさせるかどうか、については規模の大小は関係ないと感じます。我々が強くアピールすべきは、“将来どうなるのか、どうしたいのか”であり、それを明確に示しながら、引き続き、会社の未来を一緒に切り開いていってくれる人財を求めていきたいと考えています。

2012
12.07

第7回再生可能エネルギー世界展示会(2012年12月5日(水)~7日(金)、幕張メッセ)に参加してきました。その名のとおり、再生可能エネルギーに関わる企業や各種団体、大学・研究機関等が最新の技術や情報を出展する国内最大規模の展示会です。私は今回初めて参加してきました。再生可能エネルギーと言っても太陽光、風力、バイオマス、など様々なカテゴリーがありますが、当社にとっては、「地熱・地中熱」という分野が関わりを持って行くべき分野です。このため、この分野に関わるブースを中心に見学及び情報収集を図りました。

以下、今回の展示会で地熱・地中熱に関するブースを回ってみた感想として、最近の動向を整理し、今後の当社の方向性との関わりを考えてみます。

今回の収集資料(一部)

1.バイナリー方式による地熱発電への注目~温泉熱の有効活用方策として期待~

第一の感想は、「地熱発電」に関する出展が予想以上に多く見られたという点です。私は今回初めて参加したので以前の様子は知らないのですが、恐らく今年が一番多いのではないでしょうか。そして、その中でも「バイナリー発電」に関心が高まっているということが見て取れます。

バイナリー発電とは、地下から取り出した蒸気・熱水で、水より沸点の低い液体を沸騰させ、その蒸気でタービンを回す発電方式です。この方式は温泉地での活用が期待されています。それは、温泉地において、入浴利用には高温すぎる温泉水を入浴に適した温度に下げる際の余剰の熱エネルギーで発電できるからです。上手く機能すれば、既存の温泉の温度調節の役目を果たし、過剰揚湯等の温泉資源の枯渇等の問題も回避しながら、熱エネルギーの活用を図ることができます。

バイナリー方式による発電所は、国内には九州電力管内に一か所、比較的大規模なものありますが、前述の温泉熱を活用した発電施設はいずれも実証段階のものばかりです。来年ぐらいから、初の商用プラントとして稼働が始まる状況で、まさに、これからの発電方式と言えます。

また、当然ながら地熱発電も再生可能エネルギーの固定価格買取制度の対象となっており、15,000kw以下であれば42円/kwh(15年)という設定になっています。地熱発電は、太陽光発電や風力発電に比べて稼働率が高い(昼夜連続してずっと発電できる)ことが特徴であり、上手機能できる環境が整えば、大変期待できる発電方式です。また、温泉熱(100℃近い高温泉である必要がありますが)の有効活用策という側面もあるため、当社としても今後注視していきたい再生可能エネルギーの活用方法と考えています。

2.メーカーによる発電プラントの投入と温泉源の課題~当社の活躍の場に~

今回、神戸製鋼、IHIという2つのメーカーが、新たに開発したバイナリー方式の発電プラントを展示していました。いずれもコンパクト設計で小規模な発電出力をターゲットにしています。メーカー側でもバイナリー発電への注目が高まっていることを印象付けました。神戸製鋼のプラントは来年から具体的に動き出す案件で採用されており、一歩進んでいます。IHIのプラントは、神戸製鋼よりもさらに小さな出力で設計されており、より小さな熱源でも発電を行うことが出来る点が注目されます。

こういった小規模なプラントにより、バイナリー発電のハードルが下がってくること自体は大いに期待されるところです。一方、温泉でこの発電プラントを活用しようとする場合、熱水を供給する泉源側の対応に様々な課題があると想定されます。発電のためには、一定量(数百リットル/分)の熱水が必要があり、それをどのように集めて、安定的に供給するのか。また、メンテナンス等で発電プラントが停止する場合の温泉水の扱いをどうするのか。すなわち、例えば、90℃で湧出する温泉を50℃に下げることで発電し、その温度の供給で温泉施設が上手く稼働しているとします。しかし、点検や異常でプラントが止まった時に、50℃が90℃になってしまっても困る訳です。そういう場合にはどうやって供給温度を調整するのか。実際の運用や施設設計に際しては様々な課題があるように感じられます。

しかし、こういった課題は、プラントメーカー側ではなく、温泉の泉源側で解決しなければならない課題で、そこに、当社のような温泉源の実情をよく理解した会社の出番があると考えられます。課題があるからこそ、新しい仕事の可能性がある。そう考え、引き続いて温泉熱を活用したバイナリー発電の可能性を追求していきたいと考えています。

3.温泉開発とバイナリー発電を組み合わせた地熱活用~島根らしいモデルの構築~

今後、温泉開発とバイナリー発電を組み合わせ、地下の地熱資源をどう有効活用していくのか。今回の展示会での見学、情報収集を経て、そのモデルを構築し、実現化していくことが今後の当社に課せられた大きな課題との認識を新たにしました。九州や東北等の、火山性の温泉地で、100℃近い熱水が大量に湧出しているような地域と、当社のフィールドである島根県とでは、同じ温泉熱の活用を考えても、その環境は大きく異なります。その中で、どのようにして効率的な地熱資源の活用を図っていくのか。

島根県内でも、1000m以上の地下深部においてかなり高温の地熱資源が潜在する地域があります。松江しんじ湖温泉や玉造温泉などを有する島根県東部地域が、それに当たります。一方、一般に温泉井戸というものは、入浴を前提とした温度のお湯を得ることを前提に掘削深度や揚湯量を設定しますので、潜在的にはもっと高い温度のお湯をくみ上げることが出来る地域でも、熱源としてのポテンシャルを十分活用していない場合があります。従来、高温の温泉は、水を混ぜるなどして単に温度を下げているだけでしたので、必要以上に高い温度の温泉井戸は、浴用利用としては迷惑だったりしたわけです。しかし、今後バイナリー発電の技術が進歩すれば、地熱資源のポテンシャルを十分に活かした活用、すなわち、第一段階では発電利用、第二段階として温泉入浴利用、第三段階として排熱回収による熱利用、というように段階的な利用を図ることも可能になります。

しかし、これを実現するためには、既存の温泉井戸を前提とすると対応が難しい面が多々あります。前述のように、浴用利用を前提に全ての仕組みが構築されているからです。このため、今後の方向としては、湯量の減少等を背景として中長期的なスパンで実施される、新泉源開発のタイミングに合わせて地熱資源の有効活用の仕組みを構築し、具体化させることが現実的なプランではないかと考えています。

会場の写真は撮り忘れ(faceboook用写真で代替)

当社が長年培ってきた温泉開発の技術とノウハウを活かし、「地熱」という再生可能エネルギーを有効活用する。現在、当社は、目指すべき姿の一つとして「地熱・地中熱エネルギーの地域活用企業」を標榜し、事業活動を進めています。その具体的な姿の一つを、今回の展示会を通じて垣間見ることができたように感じています。具体的な絵姿が見えてくれば、それに向かう道筋も開けてきます。今後、さらなる技術習得や知見の収集を進め、島根県における地熱活用の新しいモデルを提案し、実際に構築する、そのような企業を目指し、取組みを進めたいと考えています。