2015
05.29

社長のブログをしばらくお休みします

長らく続けてきました社長のブログですが、今月末をもってしばらくお休みさせて頂きます。充電期間を経て、また再開させて頂きたいと思いますので、よろしくお願い致します。

2015
05.22

社長の温泉めぐり75 鳴子温泉(鳴子観光ホテル) 宮城県大崎市鳴子町

私はさほど風呂好き・温泉好きではありませんが、温泉開発を行う会社の社長として、温泉に詳しくなければ説得力がありません。そこで、仕事や私用で出かけた先で温泉を巡り、少しずつ記事にしていくことにしました。温泉ソムリエらしいコメントにも配慮したいと思います。

75箇所目は、宮城県大崎市の鳴子温泉「鳴子温泉ホテル」です。訪問日は、2015年5月20日です。

鳴子温泉は宮城県大崎市鳴子町に広がる鳴子温泉郷の一角を成す温泉地です。鳴子温泉、東鳴子温泉、川渡温泉、中山平温泉、鬼首温泉、の5つの温泉地の総称として、「鳴子温泉郷」という名称が用いられているようです。このうち、鳴子温泉は、1000年以上の歴史を有するとされ、古くから「奥州三名湯」の一つに数えられています。前述の5箇所の温泉地の中でも最も大きな温泉地で、ホームページでは19の宿泊施設が名を連ねていました。今回、縁あって仕事でこの地域を訪れる機会がありました。その宿泊で利用させて頂いたのが、老舗の一つ「鳴子観光ホテル」です。400年の歴史を有し、102室の部屋数がある大型の宿泊施設です。

鳴子観光ホテル外観

今回利用した、鳴子観光ホテルの泉質は、含硫黄-ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩泉で、成分総量は2502。9mg/kgです。源泉温度が70.8℃と高いため、常に加水して利用しているようです。なお、鳴子温泉は、各旅館・ホテルがそれぞれの泉源を有しており、泉質は各泉源によって少しずつ異なるそうです。

鳴子温泉は成分に“含硫黄”と示されるように、硫黄臭のする温泉で、温泉街全体に硫黄臭が広がります。お湯は白濁しており、硫黄臭と相まって、温泉地に来たという実感があり、大いに温泉情緒を感じることが出来ます。白濁するのは、硫黄泉の中でも遊離硫化水素が主成分の泉質で、適応症は高血圧や動脈硬化など、現代の生活習慣病に効き目があると言われています。硫黄泉というのは、私の住んでいる地域ではお目にかかることなありませんが、こういった湯を日頃から利用できる地域は大変恵まれていると思います。また、ナトリウム-炭酸水素塩泉でもあり、典型的な美肌の湯という側面もあります。入浴すると、さわやかでスベスベ感ある、さっぱりとした肌合いを感じることが出来ます。このホテルでは、かけ流し式の撹拌循環式という方法が採用されており、ろ過器は用いられていないとのことです。このため、お湯の鮮度は非常に高く感じました。硫黄臭と白濁したお湯のイメージも相まって、大変いいお湯だという印象を受けました。

男湯「源蔵の湯」(誰も居なかったので撮影)

鳴子観光ホテルのお風呂は、男湯と女湯は固定されているようで、男湯は「源蔵の湯」と名付けられています。大型温泉ホテルの大浴場にふさわしい、ゆったり広々とした空間です。長方形の大浴槽がメインのお風呂には、源泉が刻々と注ぎ込まれています。全体に御影石が敷き詰められ、高級感があります。一角に「真湯」と呼ばれる温泉水ではないお湯の浴槽がありました。あまり見かけたことがありませんが、硫黄臭のある温泉なので、こういった風呂のニーズもあるのかもしれません。露天風呂は屋根付きの檜風呂となっていました。浴槽内には段が付いているのですが、白濁しており外からは全く認識できません。入浴時は少し注意が要ります。このほか、貸切露天風呂も3種類準備されており、こちらについては、全て源泉かけ流しとなっているようです。

洗い場は18箇所、仕切りはありません。シャンプー、コンディショナー、ボディーソープが備わっています。洗面は4箇所、ドライヤーは2台のみでした。アメニティ類は豊富で、さすがに大きなホテルのお風呂です。脱衣場はホテル内の施設ということもあり、篭が基本となっています。貴重品は別途貴重品ボックスがあり、それを利用するスタイルです。あまり見かけない工夫としては、自分のスリッパがどれだか分からなくならないように、番号札を付けることができるようになっていました。かつては、こういった旅館のスリッパや早い者勝ちで履いて帰るものだと思っていましたが、昨今では他人が履いたスリッパをはくのはいやだ、という要望もあるのかもしれません。

このホテル、昭和の温泉が賑わった頃の大型温泉宿泊施設であり、館内全体としてはやや古さはあります。しかし、お風呂については比較的最近リニューアルしたように見受けられます。現代風の高級感ある造りで、脱衣場から内湯、露天風呂まで清掃も行き届いており、気持ちよく利用することが出来ました。

鳴子観光ホテルは、鳴子温泉の温泉街のやや外れにあります。到着するまでに鳴子温泉の温泉街を通り抜けて進みましたが、大変残念ながら閉鎖されたホテル・旅館、売りに出された土地等、温泉街としての活力低下もまざまざと感じました。温泉利用や宿泊に対する利用者のニーズも変化しており、昔ながらの大型の温泉地は方向を見出しにくくなっているのは確かだと思います。そういった情勢もあってか、大崎市では、この鳴子温泉を舞台に地熱を活用したまちづくりを進められています。今年度は、経済産業省の地熱開発理解促進事業、同様に地熱資源開発調査がこの鳴子温泉エリアで実施されます。地熱活用を一つの起爆剤とし、この素晴らしい温泉を有する鳴子温泉エリアの活性化がぜひ実現するよう、期待したいと思います。

2015
05.15

協和地建コンサルタントでは、「地熱・地中熱」の地域活用に向けて取り組んでいます。先ごろ、当社の取り組みが相次いで地元経済紙や新聞に取り上げて頂く機会がありました。色々な反響を頂きましたが、改めて感じたのは、この「地熱」と「地中熱」が一般の方には混同して捉えられているということです。今回、この似て非なる二つの用語の定義と、それぞれの地域(特に山陰地域)での活用方策について、当社の考えていることをまとめてみます。

山陰経済ウィークリー(2015/5/1記事)

1.「地熱」と「地中熱」の違い~利用方法からその違いを紐解く~

「地熱」と「地中熱」という二つのキーワード、似ていますが言葉の定義としては異なります。特に「地中熱」が分かりにくいと思います。その点を踏まえて、違いについて改めて整理してみます。

「地熱」とは、地球の地下深部のマグマ由来の熱を言います。そして、エネルギーとしての地熱は、「発電」とセットで用いられることが多く、“地熱≒発電”という認識も広まりつつあります。そして、温泉熱も地熱の一種ということができます。地熱というキーワードは直感的にも理解しやすいので、多くの人に認識されています。問題は、もう一方の「地中熱」です。

「地中熱」とは、地下10~15m程度から200m程度までの間の比較的浅い部分にある低温の熱です。地中の温度は、地下10~15mの深さになると、年間を通して温度が一定(一般に15℃程度)になります。こもため、夏場は外気温度よりも地中温度が低く、冬場は外気温度よりも地中温度が高くなります。この温度差が効率的な冷暖房等に活用されます。冬場の地中温度を用いて融雪に利用されるケースもあります。

地中熱とは、熱の利用特性に着目したエネルギーとも言え、地中熱利用促進協会では、「昼夜間又は季節間の温度変化の小さい地中の熱的特性を活用したエネルギーのこと」と定義しています。地中熱も地熱の一部だと言えばそうなのですが、利用方法からみれば、火山の近くなど特定の場所にある高温のエネルギーを利用する地熱と、足もとにある恒温のエネルギーを温熱・冷熱として利用する地中熱とは、似て非なるものと言えます。

地熱と地中熱の定義はこのように異なりますが、地中熱の方が一般の認知度が低いため、一般には意識的に区別して理解することが難しいのが現状です。地熱、地中熱がそれぞれに普及することで、理解が少しずつ進むと考えています。

2.「地熱」の可能性に挑む~限定的だが、発電から熱利用まで利用可能~

「地熱」と言えばその活用方法は「発電」という認識が定着しつつあります。地熱発電とは、地中深くから取り出した蒸気で直接タービンを回して発電するものです。火力発電所が、石炭、石油、天然ガスなどを燃焼させて発生させた蒸気で発電するのに対し、地熱発電は地下の熱で水蒸気化した蒸気を直接利用します。地熱は、輸入に頼らない純国産エネルギー、燃料不要(CO2排出が無い)、半永久的に安定して利用可能、など様々なメリットがありますが、残念ながら場所を選びます。既存、そして開発中の地熱発電所は九州、東北、北海道あたりに集中しており、当地山陰においては、現在の技術では実現できないと考えられます。

そこで注目されるのが「温泉」です。高温の温泉の熱を利用して発電を行う「バイナリー発電」が可能になり、地熱利用の幅が広がってきました。協和地建コンサルタントは、鳥取県の東郷温泉で地熱発電事業に参入します。東郷温泉から湧出する約90℃の温泉熱を活用して地熱発電(温泉熱発電)を行い、FIT(固定価格買取制度)を用いて全量を売電するものです。そして、発電後の熱水(温泉水)は、地熱の直接利用として温泉地内の温浴施設で給湯に利用(化石燃料ボイラーの代替)される計画になっています。このように、地熱は、発電だけでなく、暖房、施設園芸、浴用など、少しずつ温度を下げながら(熱交換しながら)、各温度段階で様々な利用方法が考えられます。

山陰地域で温泉発電が出来そうなエリアは限られます。限られるからこそ貴重な地域資源でし、その地域独自のエネルギー活用方策を立案出来る可能性があります。可能性のある地域ではぜひこの「地熱(温泉熱)」を活用してもらいたいですし、発電はできなくても、余剰の温泉熱があればその活用も考えていく、そういった地域の独自性を活かした地域づくりに、地熱を活かしていきたいと考えています。

3.「地中熱」が地域にもたらすもの~どこでも使える温度差エネルギー~

「地中熱」の特徴は、どこでも使えるエネルギーである、という点です。そしてその使い道としては、冷暖房空調、そして道路・駐車場の融雪をメインターゲットにしたいと考えています。

前述のとおり、地中の温度は、地下10~15mの深さになると、年間を通して温度が一定(一般に15℃程度)になります。このため、夏場は外気温度よりも地中温度が低く、冬場は外気温度よりも地中温度が高くなります。この温度差を活用し、ヒートポンプを用いて効率的な空調を行おうというのが地中熱空調です。当社は、平成24年度、県内に先駆けて地中熱ヒートポンプ空調を本社事務所に導入しましたが、その後、他施設への導入は進んでいません。認知度の低さ、費用面、などが障害となっています。導入当初にイメージしたような進展は見せていません。

しかしながら、島根県は、平成26年度に「再生可能エネルギー及び省エネルギーの推進に関する基本計画」を策定し、その中で、県が策定する報告書としては初めて「地中熱」という言葉が計画書に記載されました。そして、公共施設を中心に地中熱空調の導入を試行し、効果を検証していくことが示されています。島根県における導入促進に向けて大いに期待したいと考えています。

地中熱はどこでも利用ができます。しかし、まだまだ認知されていません。地熱との違いをきちんと説明できる人は島根県内でも限られます。だからこそ、今、取り組んで行かなければならないと考えています。

山陰中央新報(2015.5.9付)

「地熱」と「地中熱」。この二つのエネルギーの特徴は、当地においてまだまだ未利用のエネルギーであるということです。そして、いずれも役に立つエネルギーで、かつ環境にやさしい。今後、普及しないはずがないと考えています。今後とも粘り強く、この地熱・地中熱に取り組み、山陰地域における普及の一翼を担い、次世代の地域づくりに貢献していける会社になっていきたいと考えています。

2015
05.08

当社の平成27年度経営指針発表会にあわせて、初めての試みとして「社員アンケート」を実施しました。経営指針発表会のブログで簡単に触れましたが、社員が会社に対して考えていることを“見える化”する一つの方法として取り組んでみたものです。回答者数は、役員を除く平成26年度末在席社員17名です。実施するにあたっては、経営者としては勇気が要りましたが、現状を把握しなければ理想とのギャップも把握できません。今回、社員アンケートの趣旨、そして第1回目の結果が示すことについて考えてみます。

平成26年度社員アンケート結果

1.社員アンケート結果が“見える化”する当社の現状

このアンケートは、主に社員が「仕事のやりがい」という部分に対して、どのように感じているのかを簡単な質問項目で確認するものです。

質問項目は、成長の実感があるか、自分で考えて仕事ができるか、自由に意見が言えるか、自分の努力は評価されているか、職場の人間関係はよいか、チームワークはよいか、セクショナリズムはないか、所属している組織が好きか、といったものを設定しました。メンタルヘルスに関する問題を抱える企業では、これらの質問に対して良い回答がでにくいのだそうです。

このアンケートは、2014年9月にネッツトヨタ南国で研修を受けさせて頂いた(その1その2)際に、同社の横田相談役から話を伺ったことがきっかけです。横田相談役によると、一部上場の大企業などでこのアンケートを実施すると、前向きな回答は3割程度。それが中小企業では6割程度が平均とのことです。今回、当社では総回答数として、7割弱がこれらの質問に対して「そうである、まあまあそうである」という前向きな回答になりました。中小企業の平均的なところまでは達していると理解してよいかもしれません。

なによりも安心したのは、「会社や自分の組織(部署)が好きである」という設問では、17名中16名から前向きな回答を得られたことです。この設問の評価が下がらないよう、注意して行かなければならないと考えています。

2.最大の課題は部門間のセクショナリズム

今回のアンケート結果で特徴的な傾向を示したのは、「部門間のセクショナリズムは感じられない」という設問でした。

17名中11名が、「あまりよくない、ほとんどされていない」という選択肢を回答しました。いわゆるセクショナリズムによって仕事に差し支える状況がある、という認識を持っている社員が多数いる訳です。わずか20名超の会社、そして現在はワンフロアで社内では全員の顔が見える状況で仕事ができる環境になっています。それでもセクショナリズムがあると感じる社員が大多数を占める。それは一体どういうことなのか、詳しく見てみる必要があります。

一つの見方として、他の選択肢の傾向と比較する方法があります。関連しそうな設問である、「職場の人間関係、上司・先輩との関係はよい」「チームワークがあり、コミュニケーションは充実している」という設問では、よくない評価の回答をしたのは5名に留まっています。これをどうみるのか。人間関係や協力体制は悪くないが、部門間でのやり取りとなると、差し支える部分が出ている、という状況でしょうか。このことから伺えるのは、職場の人間関係に起因する問題よりも、部門間で協力して仕事をする時の仕組みに何らかの問題があり、そこが解決できれば部門間連携が改善する可能性がある、ということだと理解しています。

みんなが何となくは認識しているが、具体的な動きにはつながって来なかった部門間連携の問題。改善に向けて着手するための第一歩になったと考えています。

3.「成長の実感」と「努力の評価」をいかに感じさせるか

部門間のセクショナリズムに次いで、前向きな回答が少なかった設問は、「仕事を通じて自分自身の成長を実感できている」「自分の努力が評価されている」という項目です。

いずれも、17名中7名が、後ろ向きの回答を示しています。半分以上は前向きな回答を示しているので大きな心配はいらない気もしますが、この数年、新卒採用を継続しており、今回の回答者の中では4名が新卒採用による社員が占めている点は留意する必要があると考えています。彼らの回答が後ろ向きなものだったとしたら、それは組織としては注意する必要があると考えます。残念ながら、個別に誰が回答しているのかを特定する方法はないのですが、同様に関連しそうな他の選択肢と比較して分析することはできます。

関連しそうな項目として、「自分で考えて仕事をすることが出来ている」という設問がありますが、この設問は、17名中15名が前向きな回答を示しています。何も考えず、ただ言われたままに仕事をしている社員はかなり少ない。しかし、成長は実感できない。とするならば、仕事の与え方、振り分け方に問題があるのかもしれません。また、より謙虚に、辛口に自己評価している、という可能性もあります。もう一年、様子をみてもよいのではないかと考えています。一方、自分の努力が評価されている、と感じられない社員がやや多い点は注意が必要です。彼らの言う“評価されている”とは何なのか。昇給、昇進なのか、お客さまからの感謝なのか、それを確認していく作業が必要と考えています。

社長・上司からの一声かもしれません。毎年2回、全社員と面談を実施していますが、そこでのやりとりにも一工夫を入れてみたいと考えています。

このアンケートのねらいは、働くことの幸せ、仕事のやりがい、など、目に見えないものを「見える化」するための取り組みの一つです。“見える化”することで、問題解決に取り組みやすくすることが出来ます。現在、当社の今後20年を担う中堅社員(といっても40代ですが)で構成する「経営革新委員会」で、新しい仕事の処理体制について論議しています。そのための現状把握として、このアンケートが役に立っています。このアンケートを変化していくための次の一手に活用するとともに、このアンケートを継続することで、当社の変化を継続的に把握していきたいと考えています。