2015
05.08

当社の平成27年度経営指針発表会にあわせて、初めての試みとして「社員アンケート」を実施しました。経営指針発表会のブログで簡単に触れましたが、社員が会社に対して考えていることを“見える化”する一つの方法として取り組んでみたものです。回答者数は、役員を除く平成26年度末在席社員17名です。実施するにあたっては、経営者としては勇気が要りましたが、現状を把握しなければ理想とのギャップも把握できません。今回、社員アンケートの趣旨、そして第1回目の結果が示すことについて考えてみます。

平成26年度社員アンケート結果

1.社員アンケート結果が“見える化”する当社の現状

このアンケートは、主に社員が「仕事のやりがい」という部分に対して、どのように感じているのかを簡単な質問項目で確認するものです。

質問項目は、成長の実感があるか、自分で考えて仕事ができるか、自由に意見が言えるか、自分の努力は評価されているか、職場の人間関係はよいか、チームワークはよいか、セクショナリズムはないか、所属している組織が好きか、といったものを設定しました。メンタルヘルスに関する問題を抱える企業では、これらの質問に対して良い回答がでにくいのだそうです。

このアンケートは、2014年9月にネッツトヨタ南国で研修を受けさせて頂いた(その1その2)際に、同社の横田相談役から話を伺ったことがきっかけです。横田相談役によると、一部上場の大企業などでこのアンケートを実施すると、前向きな回答は3割程度。それが中小企業では6割程度が平均とのことです。今回、当社では総回答数として、7割弱がこれらの質問に対して「そうである、まあまあそうである」という前向きな回答になりました。中小企業の平均的なところまでは達していると理解してよいかもしれません。

なによりも安心したのは、「会社や自分の組織(部署)が好きである」という設問では、17名中16名から前向きな回答を得られたことです。この設問の評価が下がらないよう、注意して行かなければならないと考えています。

2.最大の課題は部門間のセクショナリズム

今回のアンケート結果で特徴的な傾向を示したのは、「部門間のセクショナリズムは感じられない」という設問でした。

17名中11名が、「あまりよくない、ほとんどされていない」という選択肢を回答しました。いわゆるセクショナリズムによって仕事に差し支える状況がある、という認識を持っている社員が多数いる訳です。わずか20名超の会社、そして現在はワンフロアで社内では全員の顔が見える状況で仕事ができる環境になっています。それでもセクショナリズムがあると感じる社員が大多数を占める。それは一体どういうことなのか、詳しく見てみる必要があります。

一つの見方として、他の選択肢の傾向と比較する方法があります。関連しそうな設問である、「職場の人間関係、上司・先輩との関係はよい」「チームワークがあり、コミュニケーションは充実している」という設問では、よくない評価の回答をしたのは5名に留まっています。これをどうみるのか。人間関係や協力体制は悪くないが、部門間でのやり取りとなると、差し支える部分が出ている、という状況でしょうか。このことから伺えるのは、職場の人間関係に起因する問題よりも、部門間で協力して仕事をする時の仕組みに何らかの問題があり、そこが解決できれば部門間連携が改善する可能性がある、ということだと理解しています。

みんなが何となくは認識しているが、具体的な動きにはつながって来なかった部門間連携の問題。改善に向けて着手するための第一歩になったと考えています。

3.「成長の実感」と「努力の評価」をいかに感じさせるか

部門間のセクショナリズムに次いで、前向きな回答が少なかった設問は、「仕事を通じて自分自身の成長を実感できている」「自分の努力が評価されている」という項目です。

いずれも、17名中7名が、後ろ向きの回答を示しています。半分以上は前向きな回答を示しているので大きな心配はいらない気もしますが、この数年、新卒採用を継続しており、今回の回答者の中では4名が新卒採用による社員が占めている点は留意する必要があると考えています。彼らの回答が後ろ向きなものだったとしたら、それは組織としては注意する必要があると考えます。残念ながら、個別に誰が回答しているのかを特定する方法はないのですが、同様に関連しそうな他の選択肢と比較して分析することはできます。

関連しそうな項目として、「自分で考えて仕事をすることが出来ている」という設問がありますが、この設問は、17名中15名が前向きな回答を示しています。何も考えず、ただ言われたままに仕事をしている社員はかなり少ない。しかし、成長は実感できない。とするならば、仕事の与え方、振り分け方に問題があるのかもしれません。また、より謙虚に、辛口に自己評価している、という可能性もあります。もう一年、様子をみてもよいのではないかと考えています。一方、自分の努力が評価されている、と感じられない社員がやや多い点は注意が必要です。彼らの言う“評価されている”とは何なのか。昇給、昇進なのか、お客さまからの感謝なのか、それを確認していく作業が必要と考えています。

社長・上司からの一声かもしれません。毎年2回、全社員と面談を実施していますが、そこでのやりとりにも一工夫を入れてみたいと考えています。

このアンケートのねらいは、働くことの幸せ、仕事のやりがい、など、目に見えないものを「見える化」するための取り組みの一つです。“見える化”することで、問題解決に取り組みやすくすることが出来ます。現在、当社の今後20年を担う中堅社員(といっても40代ですが)で構成する「経営革新委員会」で、新しい仕事の処理体制について論議しています。そのための現状把握として、このアンケートが役に立っています。このアンケートを変化していくための次の一手に活用するとともに、このアンケートを継続することで、当社の変化を継続的に把握していきたいと考えています。

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