島根県中小企業家同友会

奈良青全交に向けて~経営指針を社長のよりどころから社員のよりどころへ~

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このたび、2014年9月18日(木)~19日(金)にかけて開催される、「第42回青年経営者全国交流会in奈良」(以下、「奈良青全交」と言います。)において、報告者を務めさせて頂くことになりました。同友会の全国大会での報告はもちろん初めてですし、島根同友会内でも一度しか報告した経験がない私を報告者に選定して頂き、大変感謝しています。また、分科会の座長には、同じ島根同友会の吉岡佳紀さん(農業生産法人いづも屋 代表取締役)にお願いすることになりました。現在、報告の取りまとめに向け、定期的にプレ報告(リハーサルのようなもの)を実施しています。報告内容の取りまとめに向け、プレ報告を通じて、現在感じていることをまとめてみます。

プレ報告の様子(撮影吉岡さん)

1.何を評価して頂いたか~経営指針があったからこそ出来た決断~

奈良青全校では、私が報告する分科会を含めて、計14の分科会が設定されます。私は、第8分科会「経営指針の実践」というセグメントで報告します。テーマは、「実践の決断は明るい未来を信じる気持から~なぜ経営指針で会社が変わるのか~」です。テーマに沿った報告ができるよう、しっかりと準備を進めたいと考えています。

そもそも、なぜ私が島根同友会代表として報告者に推薦して頂けたのか。理由は、テーマにあるとおり「経営指針を策定、実践している」という点を評価して頂けたからだと思います。私は同友会歴3年半ほどですが、入会1年半後の平成24年3月に経営指針を策定し、その前後から様々な施策の実践に取り組んでいます。会社は、少しずつ改善してきているのではないかと考えていますが、全国の会員のみなさんの本気の取り組み、実践に比べれば大したことではありません。それでも、私なりに取り組んだことの要点をまとめてみると、次のようなことが言えると考えています。

一つは、経営指針の策定によって、事業の新しい方向性を見出し、それに向けて具体的な取り組みに着手し、成果を上げつつあるからだと考えています。経営指針の策定をきっかけに「地熱・地中熱」というエネルギー分野への参画を方向づけ、地域のモデルケースとして本社屋への地中熱ヒートポンプ空調システムを導入したほか、地熱発電(温泉発電)に関する各種調査の実績を積み上げるなど、これは、経営指針で「地熱・地中熱をやる」と決めなければ実現していないことでした。経営指針は、そういった経営の方向付けと経営者の意思決定を促進する大きな役目を果たしていると思います。

もう一つは新卒採用です。平成24年度から取り組みをはじめ、現在3カ年目。計4名の新卒者を採用しました。当社は、私以下23名の会社ですので、現在ではそこそこの割合となっています。来年度も2名の新卒者を迎える予定です。これも、経営指針で「新卒採用を継続する」ことを決定しなければ実現できませんでした。人件費の計算から入れば慎重にならざるを得ません。でも、毎年1名以上は採用すると決めて実行する。その積み重ねが、会社に大きな変化を与えてくれると実感、確信しています。

いずれにしても、せっかくの機会を頂きますので、私なりの成果とその要因など、全国の同友会会員のみなさんに少しでもお役に立てるような報告ができるよう、準備を進めていきたいと考えています。

2.私にとって、現在の経営指針とは~社長のよりどころから社員のよりどころへ~

経営指針を策定し、まがりなりにもその指針に基づいた経営を進めて3年目。私にとっての経営指針とは何だったのか、総括してみる時期として適当なタイミングだと考えています。というのも、私自身、これまでの社会人生活を通じて「何事も3年やると見えてくる」という経験則を感じているからです。

現在の経営指針が完成したのも、経営者となって丸3年が過ぎた、平成24年の3月。経営者となって3年の学びと試行錯誤の総括として、経営指針を策定しました。それからまた3年。このタイミングで奈良青全交という発表の場を頂けたのも、巡り合わせであり、大きな転機を頂いたのではないかと考えています。

最初に経営指針策定した時、わずか3年の経験しかありませんでしたので、経営指針を策定したとはいえ、「経営とは何か」という究極の命題を理解した訳ではありません。それでも、振り返ると、経費削減に活路を求めた1年目、原価管理に取り組んだ2年目、職場の環境改善に取り組んだ3年目、とそれぞれの1年間の大きなテーマが見えてきます。特に、1年目の経費削減は社内に大きな反発をもたらしました。その影響は未だ社員の心の奥底に潜んでいると思います。最初がマイナスだったからこそ、その後の取り組みにも反発がありました。しかし、1年目の取り組みが無ければ2年目以降の改善が無かったことも事実ですし、評価はともかく、過去を変えることも出来ません。

そうして最初の3年を過ごし、その総括として、同友会の経営指針成文化セミナーという仕組みを活用させて頂き、取りまとめたのが、現在の経営指針です。そう言う意味では、経営者としてスタートした最初の3年で得られたもので構成されているのが現在の経営指針。であれば、その後の3年の取り組みを経て、次の3年の経営指針は次のステージにレベルアップしていく必要があると考えています。

決して、社員から尊敬され、認められる社長ではなかった私のよりどころとなっているのが、経営指針。現在の経営指針はあくまで私のよりどころです。これが社員全体のよりどころとなること。それが次のステップの大きな課題だと考えています。

3.経営指針策定後、自分自身がどう変わったのか

経営指針を策定後、自分自身がどう変わったのか。これも今回の報告を取りまとめる上での大きなテーマになると考えています。

今回振り返ってみて、良くも悪くも“自分らしさがなくなった”と感じています。経営指針策定時に“経営理念”も初めて成文化しました。その中には、「ご縁を大切に」「感謝の気持ちを持つ」「謙虚な姿勢」「お互いを尊重する」など、経営指針の策定を通じ、私自身に欠けていたと認識した要素を理念として盛り込みました。本来の私は、「ご縁じゃなくてたまたまだろ」「お金をもらっていれば当たり前」「オレがやった、オレの実力」「なんでこんなことが分からないんだろう」というタイプで、人間的な感情に乏しく、自分が一番大事で自信過剰、という側面が強い人間だと思います。

しかし、理念策定以降は、自分自身がその経営理念に示すような人間にならなければならないと言い聞かせ、襟を正そうと振舞ってきたように思います。なぜそう思ったかと言えば、同友会をはじめとた学びの場では、経営者の人間的、人格的成長こそ会社の発展につながると教えられるからです。そうすれば会社がよくなるなら、そうしなければならない。会社がつぶれては元も子もない。そこが出発点です。

その結果、自分自身が創った理念に沿う人間になれたのか。その答えは、誤解を恐れず言えば「表面上は近づいている」と考えています。そういう発言や振る舞いを心がけているから。しかし、心の奥底にある私本来の姿から、目指すべき姿、人間として尊敬される姿に変わることが出来たのかと言えば、道半ばです。そして、問題は、そのこと、すなわち「社長は本当は変わっていない、経営理念に示すようには想っていない」ということを、社員も気が付いているだろうということです。

しかし、会社は少しずつ良くなっていると思います。私の心の大きく変わらなくても、結果が伴えばいいのかもしれません。一方、無理していい人、いい社長として振舞おうとしている私は、何か無理しているし、本来の自分らしさが失われている。でもそれはいいことなのだから、それでいいのかもしれない。だから、今のままでいいのか、或いは今後どう変えていけばいくのか、今後の私自身の課題であり、今回の報告をまとめる作業を通じて、見出せたらと考えています。

奈良青全交パンフレットも完成

8月5日(火)には、島根同友会松江支部・青年部会合同例会として、奈良青全交に向けた壮行例会として、松江で報告をさせて頂く予定としています。この時の内容は、概ね本番での内容に近いものになるはずです。現在、当面の目標をこの8月の例会において、これまでの経営の棚卸し、振り返りをさせて頂いています。座長を務めて頂く吉岡さんは、同じ期に経営指針を策定した同期でもあります。その吉岡さんと二人三脚で、また、支援して下さっている島根同友会のみなさんと一緒になって、島根同友会を代表して報告するという栄誉に恥じないよう、頑張っていきます。

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