島根経営品質研究会

島根経営品質研究会 ベンチマーキング~門戸を開くことで見えてくる次のステージ~

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2012年4月13日、島根経営品質研究会の「ベンチマーキング」が当社で開催されました。この取り組みは、研究会会員メンバーが、会員各社を訪れ、会社の説明、社内見学、職員との意見交換、等を行うものです。私は、2010年10月からこの研究会に入会していますが、今回、初めてベンチマーキングに来て頂く機会がありました。

今回、ベンチマーキングに来て頂くことを決めたのは、2012年3月に経営指針を策定して会社の目指すべき方向が定まったこと、社長就任後3年を過ぎ、少しずつ社内で実践してきた施策や環境整備なども一段落し、職場らしい環境が整ってきたこと、などがあります。決して“自信を持って”とは言えませんが、社外の方を招いて社内のことを色々とみて頂いてもいいかなと、自分自身で思えるぐらいにまではなったと感じたからです。この段階で、外部の方の視点で意見を頂き、さらなる改善、飛躍に向けたヒントを得たいと考えています。こういった試みは、恐らくは、創業以来初めてだと思いますが、得るものもたくさんありました。私なりの気づきをまとめています。

会社の概要、取り組み等の説明

1.改めて気づく自分の会社を説明することのむずかしさ

自分の会社のことを説明するのは難しかった、というのが実感です。冒頭に2時間弱の時間を頂き、会社のことやこれからの取組み名などについて説明しました。今回は、3月に実施した経営指針発表会用に取りまとめた資料を用いて、新たに策定した経営指針の説明や、前期の事業報告、当社の歩みなどの説明を行いました。

研究会メンバーのみなさんには、同業者はいらっしゃいませんが、当社がどのような事業を行っているかはご存知です。しかし、ベンチマーキングの趣旨としては、会社の特徴や強み、業界内での位置、今後の方向性等、当社がどんな会社で今後どうしようとしているのか、目指すべき姿と現状とのギャップはどこにあるのか、といったことを伝えてこそ、的確な意見や指摘が出てくるはずです。しかし、時間をかけた割に、どこまで伝わったのか。自分の考えの幾らも伝わっていないのではないか、という気持ちになってきました。

一つは、あくまで社員用に作成した経営指針発表会用の資料を社外の方の説明に使ったことがあります。しかし、それを差し引いても、自分の会社のことながら、分かっているようで分かっていない、自分自身でも未だ整理しきれていない、といったこと根本的な問題を感じました。経営指針発表会に向けた準備の中で、そういったまとめをしたような気にはなっていましたが、まだまだ足りていないことを実感しました。しかし、これも実際に発表の場、機会を与えて頂き、実際に話してみたからこそ気が付けたことだと思います。自分の会社について、もっと深く考え、強く想うことが足りていない。そこに気づかせて頂きました。

2.職員との意見交換からみえる社内の変化

ベンチマーキングの最後に、職員との意見交換の時間がありました。社外の会社経営者や幹部職員の方々を前に、突然意見交換の場に駆り出され、会社はどうか、社長はどうかと矢継ぎ早に質問があります。しかも社長(私)を目の前にそういった質問に答えなければなりません。職員の方は大変だったと思います。ただ、同研究会のワールド・カフェ・シリーズに参加した職員もいましたので、一部顔見知りの方も居たりして、比較的スムーズに意見交換の場に入り込めたようです。

参加していただいた職員のみなさんには、本当に率直に話して頂きました。社長が横で見ている中で、本音を述べるのは中々難しいだろうし、実際には言葉を選びながら話したのだろうと思います。それでも、嬉しいコメントがたくさんありました。社長就任時の私は会社を変えなければいけないと意気込んで空回りしていたように映ったということ、そうして社員との気持ちのずれが大きくなったこと、その後の様々な取り組みや、仕組みを通じた実践、経営指針発表会等を経て、社内の雰囲気も変わって来たという感触、少なくともこの3年間で良い方向に会社が変化してきている、という印象を話してくれました。

経営者として非常にうれしい瞬間でした。社内の打合せや面談では出てこなかったかもしれません。社外の方が訪れているという環境の中で、うまく話を引きだして頂いたからこそ、そういった社員の想いに触れることもできました。研究会メンバーのみなさんに、そして社員のみなさんに感謝したいと思います。

3.門戸を開くことで見えてくる次のステージ

社内に社外の方を招いて会社の中を見てもらう、私にとっては大変勇気の要ることでした。しかし、自分達をそういう環境に置くからこそ、清掃は行きとどいているのか、執務室の整理整頓はどうか、社員はきちんと挨拶できるのか、といった当たり前のことにも改めて目が行きます。自分達だけなら見過ごしてきたこと、目をつむってきたこと、それらを改めるきっかけにもなりました。

考えてみれば、我々もよく先進的な取り組みをしている会社に視察にお邪魔させて頂く機会があります。受け入れる側というのは楽ではありません。今までは“大変だなぁ”と思いながら視察をしてきました。しかし、今回ベンチマーキングをやってみて、そういった“外部の目にさらされる環境”というものが、会社を、職員を伸ばすのではないか、それを繰り返すうちに、その会社そして職員がさらに磨かれ、伸びていくのではないか、と感じました。

社外からの視察を自信を持って迎え入れる会社。目指すべき会社、一つの目標として考える余地があります。しかし、誰もが視察者が殺到するような会社になれるわけではありませ。そこで、今回のような取組みにより、それに近い環境を自ら作っていき、自分達の足らずに気づき、新しい課題を発見する。それが、ベンチマーキングの意義であると感じたところです。

職員を交えた意見交換会

大変よい機会を与えて頂きました。1年後、或いは3年後、もう一度同じメンバーにベンチマーキングに来て頂き、その後の当社の進化、発展を見てもらいたいと考えています。そして、その時社員はどんなことを話すのか、ぜひ聞いてもらいたいです。そして、この活動以外でも、同じように社外の方に会社に来て頂き、外部の視点で意見をもらえる機会、そういった場を積極的に設けたいと思います。外部の視点で気づきを頂いて自分達を見つめ直す。その繰り返しができるよう、引き続き取り組んでいきたいと考えています。

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コメント

  1. マーボー より:

    お世話になりました。石倉さんの目指す方向や会社経営においてどんな会社でありたいか?
    なんてことがよく分かりました。社員さんへの思い一つとっても経営者として尊敬します。
    意見交換会での社員さんと石倉さんとの関係もすこぶるいい感じ映っていたと思います。
    これからも自信をもってこのまままっしぐらに会社経営・社員さんとの関係作りを進めていってください。また来年でもお伺いすることができたら良いですね・・・

    1. 石倉 昭和 より:

      メッセージありがとうございます。ベンチマーキングは大変いい機会となりました。またこのタイミングで来て頂けたことも良かったです。本当にいいご縁があったと感謝しています。近いうちにまた会社に来て頂き、その後の進歩を見て頂けたらと思います。引き続きよろしくお願いします。

  2. マーボー より:

    お世話になりました。石倉さんの目指す方向や会社経営においてどんな会社でありたいか?
    なんてことがよく分かりました。社員さんへの思い一つとっても経営者として尊敬します。
    意見交換会での社員さんと石倉さんとの関係もすこぶるいい感じ映っていたと思います。
    これからも自信をもってこのまままっしぐらに会社経営・社員さんとの関係作りを進めていってください。また来年でもお伺いすることができたら良いですね・・・

    1. 石倉 昭和 より:

      メッセージありがとうございます。ベンチマーキングは大変いい機会となりました。またこのタイミングで来て頂けたことも良かったです。本当にいいご縁があったと感謝しています。近いうちにまた会社に来て頂き、その後の進歩を見て頂けたらと思います。引き続きよろしくお願いします。

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