2010
01.29

新規事業に向けて 「建設産業新分野進出セミナー」で何を学ぶか

2010年1月26日(火)に出雲市建設会館で開催された、島根県主催の「建設産業新分野進出セミナー」に参加しました。

公共事業の縮小などで仕事が減少している島根県内の建設業者を対象に、新分野進出を促進するための施策の一つとして島根県主催で開催されているものです。平成16年度から毎年実施されているようですが、私は、今回初めて参加しました。

セミナーのテーマは、「マーケティング戦略」でした。

何をするのか(したいのか)が決まっている会社はいいかもしれませんが、これからどうしようかと考えている会社が“マーケティング”を聞いても...と思いながら聴講しましたが、そこは講師の方も心得てか、漠然と参加した人でも、今後、考えていく上でのヒントを得られるようになっていました。忘備録代わりに、2つほど整理してみます。

1.あるものを活かして無いものを造る

スクラップ・アンド・ビルドから転換し、地域の資源を活かして、まちづくり、地域づくりをしていく時代だという話です。前から言われている話だと思いますが、あらためて自らの会社を見つめ直し、今後を考えるキーワードだと思います。

経営者であれば社内の分析というのは色々やるのでしょうか、新規事業に関して重要なのは、やはり“何が強みか”ということではないでしょうか。その強みが、タイトルで言う“あるもの”であり、各社が活かすべき特性や資源ということです。

大事なのはそれを活かして、どのように新しい事業を興していくのかですが、その観点では、当社の強みは、やはり“温泉開発”で培った技術、ノウハウ、実績、ネットワークではないかと考えています。現在、その強みを活かした新しいサービス、商品を生み出すことに取り組みたいと考えていますが、そう考えながら今回のセミナーを聞くと、少しだけ夢の広がる、取組み意欲を湧きたてるものになりました。

積極的に外に出て、色々な話を聞くことって大事だなと改めて思います。

2.女性のパワーと老人力

新規事業のターゲットと、事業を進める人材を、女性と高齢者に求めようという趣旨の話です。女性と高齢者をターゲットにした商品・サービスを生み出し、その事業を推進するのも、女性と高齢者で進めるという話です。確かに、ニーズを分かっている人がその商品やサービスを売れば、上手くいきそうな気がします。

そして、“女性と高齢者”という観点は、会社運営にも当てはまる話ではないかと思っています。今年度は島根県内でも新卒採用がかなり厳しいそうで、実際当社でも高卒採用を一旦検討しましたが見合わせました。一方で、社内は職員の高齢化が進んでいます。若い人を入れていないのだから当然です。若返りと世代交代を進めていくことが必要なのは間違いありません。しかし、技術や経験を持った方に長く勤めて頂き、力を発揮して頂くという観点も忘れてはならないと思っていますし、実際問題、そういったやりくりが中小企業には重要だし、そうせざるを得ない状況もあります。

だだ、現実は厳しいのが実態です。この文章を職員が読めば、「社長、言ってることとやってることが違いますよ」と言われるのは必至です。でも、人材活用に関する重要な視点を再認識させられる話でした。

今回の講師の方は、岡山を中心に活動されている方のようですが、島根県内の建設業者との付き合いもあるようです。

何よりも、建設業界、建設業者の内情に詳しいようで、そういった方の助言や実例は是非聞いてみたいものです。セミナーをきっかけに、こういった方と具体的に相談しながら新しい取り組みや社内の改善を進めていければいい、という印象を持ってセミナーを終わりました。

2010
01.20

島根県技術士会 平成21年度新年例会

2009年4月から島根県技術士会に入会し、活動に参加させて頂いています。

島根県技術士会 http://peshimane.s3.zmx.jp/

(そもそも“技術士”とは?といった説明は割愛します。詳しくは上記ホームページでご確認下さい。)

平成22年1月16(土)に、平成21年度島根県技術士会新年例会が開催されました。「新年例会」というと、一般には単なる懇親会がイメージされますが、島根県技術士会は違います。午後一番から研究発表会が4時間行われ、その後、懇親会を開催するという非常にマジメな行事が粛々と行われます。事務局発表では、例会(研究発表会)が101名、懇親会が76名という参加者数だったようです。(会員総数235名)

研究発表会の様子

研究発表会の様子

研究発表は、共同研究と個人研究に分かれており、様々な会社・組織に所属する会員のみなさんが、共同或いは個人で、純粋なボランティアとして研究活動を行い、成果を取りまとめられています。印刷物として、しっかりとした研究報告書まで作られます。

このことは、実はすごいことです。

私は初めて研究発表を聴講しましたが、こういった研究発表会があるだけで凄いけど、どういった内容で、どのレベルまで掘り下げた活動をされているのか、興味がありました。

そして発表を聞いて本当に驚きました。純粋な技術的興味や、地域活性化に対する熱意だけでここまでやるのか、という印象です。今の私にはとてもできそうにありません。様々な研究活動に携わられた会員のみなさんには本当に頭が下がります。

ところで「○○県技術士会」という名前の組織は、日本全国各県に概ね存在します。私は、昨年の3月末まで広島で仕事をしていましたが、広島にも同様の組織があります。私も入会し、会費は払っていました。その広島の組織も、事業内容はよく似ています。総会があり、講演会やセミナーが企画されます。

しかし、会員自らが自主的に実施した研究成果を発表する場はありません。なぜなら、それはものすごく大変で、面倒なことだからです。

技術士の資格を持った方(特に現役世代の方)の仕事はそんなに暇ではありません。その中で、自らの時間を使ってこれだけの活動をする。それは、金銭的な動機では中々ありえません。

では何かと言えば、「所属する会社・組織の枠を超え、島根県をよりよくしていくために技術者が果たすべきことがあると考え、行動されている。」ということだと思います。そして、この島根県技術士会に参画され、積極的に活動されているみなさんに共通するものだと感じました。その理由の一つに、島根県技術士会の会員のみなさんは、建設関連産業に従事する方が多い(私もその一人ですが)ということもあると思います。だからこそ、島根県の行く末を憂い、未来の島根県をどう描いていくのかを真剣に考えていらっしゃる方が多いのだと思います。

そんな地域への愛情にあふれたみなさんと接する機会を持つことは、私にとっても非常に刺激になります。過疎化や高齢化など、あまりいいイメージでとらえられることの少ない島根県ですが、その未来は決して暗くないと少なからず思わせてくれる組織、それが島根県技術士会だと思います。

2010
01.16

社長の温泉めぐり10 温泉津温泉(薬師湯) 島根県大田市温泉津町

私はさほど風呂好き・温泉好きではありませんが、温泉開発を行う会社の社長として、温泉に詳しくなければ説得力がありません。そこで、仕事や私用で出かけた先で温泉を巡り、少しずつ記事にしていくことにしました。

温泉巡りも10箇所目となりました。第1回目に続き、島根県大田市温泉津町の「温泉津温泉」にきました。訪問日は、2010年1月10日です。

温泉津温泉にある、2つの泉源のうち、第1回目では「元湯」に入りましたが、今回は、もう一つの「薬師湯」に入りました。街並みの中でひときわ目を引く建物です。明治5年の地震により新たに湧出した温泉で、“震湯”とも呼ばれるそうです。

薬師湯 正面入口

薬師湯 正面入口

すぐ近くにある“元湯”同様、ボーリング掘削により湧出した温泉ではなく、約46℃の温泉水が自然に出来た割目を伝って地下深くから地上まで到達して湧き出ているという、貴重な温泉です。泉質は、ナトリウム・カルシウム-塩化物泉ですが、成分総量が高い“濃い”温泉です。

湯船はやや小さめで大人が8人ぐらいで目一杯という感じです。底が深く、大人でも湯船の底にお尻を付けて浸かることはできません。中腰でつかるような感じです。体中でしっかりと温泉に浸かるための配慮なのでしょうか。湯が注がれているところからは、毎分20~30㍑程度のお湯が、少しずつ湯船に注がれています。これが源泉から直接湧き出た温泉水のようです。泉温は約46℃という表示ですが、確かに結構熱いです。

湯船には、茶褐色の堆積物(いわゆる湯の花)が大量に付着しており、長年の蓄積を物語っています。注がれている源泉は無色透明のようですが、湯船ではやや濁ってみえます。なお、すぐ近くにある元湯に入浴した際には、「よく見ると茶褐色の堆積物のカスなども浮いている」ということを書きましたが、薬師湯はそこまでではありません。これは、源泉から注がれる水量が多いためお湯が入れ替わる時間も早いためだと思われます。

洗い場は湯船を囲むように5箇所あります。なお、シャワーは3箇所のみで、隣り合った洗い場で共用で使うような感じです。ちなみに、元湯にはシャワーはありませんので、温泉津温泉に初めて訪れた方は、薬師湯から入ってみるのがいいかもしれません。

薬師湯の建物は大正8年の建築だそうで、湯野津の温泉街の中でもひときわ目を惹く、趣のある建物となっています。大きく2つの建物がつながった形で、風呂のある隣の建物には、ギャラリーやカフェがあり、温泉だけでなく様々な楽しみ方ができます。

隣接するカフェとギャラリー

隣接するカフェとギャラリー

ところで、薬師湯には、日本温泉協会の審査により『全項目「オール5」の天然温泉として認定』ということがいたるところに書いてあります。全国でも12箇所、島根県内では薬師湯だけだそうです。

日本温泉協会は、”日本で唯一の温泉界統合団体”(同協会ホームページ)です。同協会では、旅館、ホテル、公衆浴場など一般の方が利用する温泉が、「天然温泉」であることを一定の様式で表示する「天然温泉表示制度」を運用しており、その中に、温泉の“自然度・適正度の目安を5段階で表示”するもののようです。計6項目(源泉、泉質、引湯、給排湯方式、加水、新湯注入率)について、5段階評価を与えています。

平たく言えば、自然なものであるのか(極端に言えば、温泉では無いのに温泉を名乗っていないか、効能が無いのにあるように謳っていないか等)、使用方法が妥当か(遠くから持ってきているのではないか、水がたくさん加えられているのではないか等)を評価するもののようです。泉質そのものの優劣を判断しているものではないので、そこはきちんと理解することが必要と思います。

また、薬師湯では、PDP(プラチナダイヤモンドフォトン)と呼ばれる健康法を推奨されているようです。温泉とセットで入ると健康増進効果を高めるそうで、薬師湯の2階には、PDPという新素材をつかったドーム装置(カプセルみたいなもの)が設置してあります。薬師湯さんのホームページをみてみましたが、PDPがどうすごいのか、詳細はよくわからなかったのですが、単なる温泉入浴にとどまらず、健康や癒しということに関して、様々な取り組みをされているのが薬師湯のスタイルということなのでしょう。

2階にあるPDPのカプセル

2階にあるPDPのカプセル

多様な成分を含んだ高濃度の泉質、また地下から直接湧き出ているという貴重性を持ち、かつ、単に温泉に入るだけでなく、健康や美容など多様な活用も提案している貴重な温泉だと思います。

2010
01.08

社長の温泉めぐり09 風の国温泉(風の国) 島根県浜田市桜江町

私はさほど風呂好き・温泉好きではありませんが、温泉開発を行う会社の社長として、温泉に詳しくなければ説得力がありません。そこで、仕事や私用で出かけた先で温泉を巡り、少しずつ記事にしていくことにしました。

第9回目は、ホテル&リゾート風の国の温泉施設、「風の国温泉」です。訪問日は、2009年12月29日です。この温泉は、協和地建コンサルタントが、平成2年に調査、掘削をさせて頂いた温泉です。

風の国は、宿泊、飲食、レクリエーションが揃った、いわゆる温泉リゾート施設です。

温泉施設は、”風の館”と呼ばれる施設の中にあります。風の館は、ホテル、レストラン、温泉施設がセットになった建物で、風の国の中核施設となっています。

風の国 「風の館」

風の国 「風の館」

風の国は、基本的にリゾート施設なので、温泉もその一部という位置づけです。このため、日帰り入浴主体の施設とは趣が異なります。

日帰り入浴も可能ですが、値段は600円とやや高めです。

風の館の1階ロビーで受付をして、地下1階の大浴場に進みます。エレベータを降りてから浴室までのエントランスは中々いい雰囲気があります。地下1階に位置する浴場は、温泉入浴だけを目的に来るとやや使い勝手が悪い印象もありますが、この温泉は宿泊客を主対象にしたものなので、やむを得ないところかと思います。

泉質はアルカリ性単純泉です。アルカリ度はやや高めで、お肌のすべすべ効果も適度に味わえる、入りやすい温泉と言えます。

浴室内部

浴室内部

浴槽は、施設の構えからみるとやや小さめの印象ですが、宿泊客を主対象とする施設としては妥当なところかもしれません。

泡湯、マッサージ湯、うたせ湯、寝湯、など色々な入浴が楽しめます。特に、マッサージ湯は、円筒形の専用スペースの中で色々な方向から噴き出すシャワーを浴びる仕掛けで、他ではあまり見かけないものでした。色々な種類の風呂がありますが、基本的に1人ずつしか使えないので、混雑しているときは使うタイミングを逸することもあるかもしれません。

マッサージ湯(左)と打たせ湯(右)

マッサージ湯(左)と打たせ湯(右)

洗い場は6箇所で、ボディソープ、シャンプー、コンディショナーが高級感ある入れ物とともに置いてあります。このあたりは、リゾート施設らしいところでしょうか。

浴室からの眺めが非常に良いのも特徴で、風の国の施設内が見渡せる良い位置に風呂が配置されています。なお、大きなガラス張りで一見外からも中が見えそうなのですが、特殊なガラスを使っていて、外からは見えないようです。脱衣場に断り書きがあります。

脱衣場は、ゆったり使える大型のロッカーが特徴的です。荷物などを持ってきても余裕で入れられるスペースがあり、助かります。このあたりもリゾート施設らしさがあります。洗面台は3箇所、さらに洗面台のドライヤー専用のスペースが2名分設けてあるのですが、あまり見かけない造りです。

温泉施設のある風の館は、レストラン、ホテルが一体となった施設であり、今回訪問した際も、レストランで昼食をとりました。高級感ある造りでテーブルも広く、眺望もいいレストランです。ゆっくり食事をとることができました。

この施設は、やはり温泉単体で訪れるよりも、宿泊、あるいはレクリエーションを兼ねて活用する施設という印象です。もちろん、宿泊しなくても、子供を遊ばせるのによい広々としたスペースや遊具もあり、近場のレクリエーションに温泉入浴も加えて楽しめる、良い施設だと思います。

2010
01.05

新年のご挨拶 “強み”に特化し、存在価値を明確化

新年あけましておめでとうございます。本年も協和地建コンサルタントをよろしくお願い致します。

新年冒頭、当社では全役職員を集め、来年度以降の経営方針および収支計画について説明を行いました。その内容には大幅な経費削減策が含まれており、役員にとっても、職員にとっても厳しいものだったと思います。ショックを受けた職員も多かったのではないでしょうか。

ですが、役員も職員も、まず実情、実態を直視しなければならないと考え、あえて、今まで職員にはあまり説明されていなかった社内外の実態を細かく説明しました。

島根県下で公共事業を主体に事業を展開している会社は多かれ少なかれ似た状況にありますが、当社は特に厳しい外部環境・内部環境におかれています。同業他社の中にはこの厳しい時代を見据え、入念に準備を行い、この局面に対峙している会社もあります。それに対して当社はほとんど備えゼロという状況です。このようなことを書くと会社の信用にかかわりますが、正直ビックリします。

そんな事情もあり、昨年の一時期、私は非常に悲観していました。

そんなとき、ある人から「いやいや社長やるなら初めからするな。男に生まれたのなら、何かを成し遂げてみたいと思わないのか。目標をもってやれ。」と叱咤激励されました。それで少し気持ちが変わり、どこを見ないといけないのか分かってきました。

確かに業況はかんばしくありません。しかし、私が社長に就任してからの9カ月で感じたのは、「当社の技術が他社に敗れたわけでも、お客様から不要とされたわけでもない。」ということです。

協和地建コンサルタントの技術力、ノウハウ、実績、そして、それらが生み出す良質な成果は、多くのお客様から必要とされ、信頼されているという実感があります。その必要とされ、信頼されている源泉は何なのか、それこそが当社の“強み”なのでしょう。それを明確化し、協和地建コンサルタントという会社の存在価値を明確化させることが私の当面の仕事ではないかと考えています。

そうした考え方のもと、今一度営業体制を強化して仕事を確保し、少ない受注・売上でも利益の出せる経営体質をつくり、当社の強みとする分野に着目した事業領域の拡大や新規事業の開発などを進めることで、この局面を乗り切る、新しい会社の形が見えてくるのではないかと感じています。

今年は、それを実現するための様々な取り組みを実行していく年と位置づけています。

威勢のいいことを書きましたが、実情はそう簡単ではありません。本日社内に説明した経営方針でも、様々な経費削減策を打ち出しており、職員のみなさんに負担を求める内容が多くありました。もちろん不満の声も出ました。

全ての経費削減策が実施できるかどうかは今後の職場との調整にもよります。私としては理解を求め、受け入れてもらいたいと考えています。ですが、いずれにしても、様々な施策を講じ、そして業績を好転させるという結果を出さない限りは、職場から本当の理解は得られないとも認識しています。

私は昨年の3月までサラリーマンでした。結果も求められましたが、仕事に取り組むプロセスや経緯なども評価してもらえました。しかし、経営者は「結果が全て」です。

その言葉を今一度肝に銘じ、この一年を乗り切っていきたいと考えています。

以上、新年のご挨拶に代えさせて頂きます。

今年一年、そしてその先も、協和地建コンサルタントをよろしくお願い致します。