2011
01.27

2011年1月21日、島根県中小企業家同友会の2011年1月例会が開催されました。テーマは、「ホスピタリティと経営」と題し、島根銀行 松江駅前支店 岩谷津賀夫 支店長にご講演頂きました。

最近よく耳にする「ホスピタリティ」や「おもてなし」といった言葉。企業経営においても注目されています。しかし、どうも宿泊、飲食などの業種をイメージしがちでした。しかし、今回の講演を聞き、自社に置き換えた場合にどのように捉え、どのように考えていくべきなのか、ヒントを得ることが出来ました。以下、特に感じた点をまとめておきます。

島根銀行松江駅前支店 岩谷支店長 による講演

1.お客様に喜んでもらえることを求めて働く従業員がいる

講演の中で“ホスピタリティ経営”が実践されている企業の職場でどんなことが起こっているのかを説明されたときの言葉です。本質を一番突いた説明ではないかと感じました。違う言い方をすれば、お客様に喜んでもらえることに喜びを感じる、そういった仕事ができること誇りとプライドを持つ、そんな従業員が働く職場ということです。それはとても素晴らしい職場だし、すばらしい価値が提供されているはずだと容易に想像できます。

このように考えると、ホスピタリティは、ほとんど全ての業種に当てはまることが理解できます。自分、あるいは自分の会社がお客様に提供するサービスや商品(企業の提供する付加価値)によって、お客様を喜ばすことができているのか、従業員は、そのことに喜び、誇り、プライドを感じているのか、ということです。それが、仕事のやりがい・面白さにつながり、自分自身を高めていく動機づけにもつながるのでしょう。そういった観点で現在の会社、職場、一人ひとりの状況を点検してみることが、ホスピタリティ経営を目指す一つのやり方ではないかと感じます。

2.誰でも出来ることで相手の心をつかむのが仕事

講師の岩谷さんが最後に口にされた言葉です。

この話の前段で、マナー研修についての話がありました。マナーとホスピタリティ。近いようで、何となく違うことのように思っていました。マナーというとあくまで形式的な印象で、ホスピタリティというと心がこもってなければならないような気がします。ですが、「お客様対応は“相手を大切に思う心“」であるなら、マナーから入るのが基本とのことでした。マナーが基本と言われても最初はしっくりこないのですが、そこで説明されたのがこの言葉。“誰でも出来ること”とはもちろん挨拶に始まるマナーや笑顔での接客のことで、それを徹底してやるからこそ相手に伝わるものがある、という話は分かります。それがサービスに対する評価となり、突き詰めればお客様の“感動”といったことにもつながるのでしょう。

当社の仕事でもお客様と接する機会はありますが、当然ながら接客業という意識はありません。提供する仕事の成果(調査結果であったり施工の出来型など)さえ良ければいいんだという意識がどこかにあると思いますが、それだけではない。相手(お客様)を大切に思う気持ちがまずあって、その先に成果があるのだという意識への切り替えがいるのだろうと感じました。

3.一流のサービスを自ら体験し、それをお客さんに提供する

ある参加者の方が、日頃行っている実践活動のことです。

同友会の例会では、話題提供としての講演を聞いた後、参加者間でグループ討議を行い、意見を交わします。その際、ある会社が自分たちで日頃取り組んでいる事例として話を出されました。ホスピタリティ経営が実践されているとされる一流ホテルなどを自ら利用し、どんなサービスが提供されるのか身をもって体験する。それを自分の仕事に置き替えてお客様に提供する、ということです。

これは非常に重要なことです。“ホスピタリティ”と言葉で説明しても中々分かりにくい話。だからこそ、自分で直接体験してみるというのは実践的で分かりやすい。それこそやろうと思えば誰でもできることです。なにも高級ホテルに泊まらなくても、素晴らしいホスピタリティを持った企業は身近にもあるはずです。そういった企業を探し、当社も、私自身も実践してみたいと感じる取り組みでした。

まとめますと、今回の講演やグループ討議を経て、当社のお客様対応はまだまだ心もとない水準にあると感じます。「ホスピタリティ経営」などと言っているレベルではありません。正直、お客様からの要望を面倒に感じてしまう、いやいや対応してしまう、という局面が少なからずあります。そう思ってしまうその気持ち、なぜそう感じるのか、なぜ“そういう時こそお客様の期待にこたえよう”という気持ちになれないのか。理由、いや、言い訳は色々あります。私も多々思いつきます。ですが、それでは進歩はありません。今回の講演をきっかけに、今一度考えなければならないと強く感じる例会でした。

2011
01.20

2011年1月17日、島根県中小企業家同友会の「新春経営者研修会」が開催されました。『2011年山陰経済展望~チャンスはどこに!リスクはどこに!我々経営者がやるべきことは!~』と題し、山陰経済経営研究所の取締役地域振興部長 遠藤励志さんにご講演頂きました。

この研修会では、前半は山陰地域の景気動向について、最新の経済データに基づいて説明を受けました。我が国の景気の動向と山陰地域の景気動向、さらには、世界経済の状況と今年の予想について経営者が持つべき基礎知識として話がありました。また、全国と山陰の比較データから、山陰地域の経済状態をどのように読み取るのか、その視点について教えて頂きました。中小企業であっても、経営者たるもの経済や景気の動向について敏感でなければなりませんが、目先の仕事や現象に目を奪われて経済活動の大きな流れまで見ている余裕がありません。特に公共事業を中心にしているとそういった傾向が強まります。しかし、年初にこういった席で簡潔に教えて頂くことで、自分たちが持つべき視点、勘所といったものを今一度気づかせて頂くことができました。

山陰経済経営研究所 遠藤部長にご講演頂きました

後半は、今後の中小企業経営の方向性について話がありましたが、その中で、外国人経営者の方からみた日本に関して興味深い話が2つありました。

1.ジャパニーズ・デリカシー  ~日本・日本人の優位性~

ある中国人経営者の方の言葉だそうです。

ある時、“日本の優位性とは何か”について質問したところ、このような答えがあったそうです。一般には、ものづくりの技術力などを想像する訳ですが、この方の意見は、日本人は、「人間が人間を人間としてきちんともてなす」ことが出来ると、日本では当たり前のことを“ジャパニーズ・デリカシー”と呼んで大変評価したそうです。とにかく、この方によれば、中国からみた日本のすごさは“サービス業”がダントツに優れている点だということです。

これは人間の精神構造とつながっているもので、教えたから出来るものではないということだそうです。“もてなしの心”について、中国人に教えても、最初はやるけども、そのうち出来なくなるというのです。あくまで、その経営者の方の話ということですが、国民性、文化・風習との違う中国人には中々まねできない面があるというのは確かなようです。

こういった日本のよさ、日本人のよさを活かして、今後成長してくるアジアに向けてビジネスを展開していこうという話なのですが、これは単に海外・アジア向けにビジネスを展開しようとする人達だけが考えることではなく、国内においても同様だなと感じます。つまり実際のところ、中国人全てにデリカシーが無く、日本人全てにデリカシーがある訳ではありません。当然ながら、デリカシーの無い日本人もいるし、デリカシーの無い企業もある訳です。大事なのは、自分たちの提供するサービスや価値が、“ジャパニーズ・デリカシー”を持ったものであるのか、今一度立ち返り、検証してみる必要がある、と気づくことだと考えています。今回の研修会で一番印象に残る言葉でした。

2.温泉、祭り、匠の精神 ~日本の三大イメージ~

ある韓国人経営者の方の話だそうです。

山陰で開催されたインバウンド観光(海外から日本へ来る観光)に関する会議の中で出た話だと伺いました。「日本の三大イメージ」として話をされたそうですが、韓国からみたイメージをよく現しているようです。ちなみに、この方がもう一つ“日本の三大魅力”(この方にとっての日本の魅力)として話されたのは、「温泉、ゴルフ、日本酒」だそうです。

“温泉”というキーワードが2つ。たまたま重なったのかもしれませんが、当社としては、敏感に反応したいところです。“日本=温泉”とまではいかなくても、韓国における日本のイメージとして、“温泉”がそれなりの存在感を示しているのは確かなようです。韓国に限らず、アジアを中心としたインバウンド観光における温泉の重要性や価値が高まれば、温泉開発に絡むビジネスチャンスも拡大する訳で、そういった情報収集や動向の把握が大事になりそうだと感じたところです。当社は、直接海外向けの商品やサービスを提供する訳ではありませんが、どこで海外の動向や関わりが影響してくるか分からないものだと改めて認識しました。韓国の温泉事情や日本の温泉に関する認知度などまったく知識がありませんが、今後、調べてみたいと思います。

今回の研修会、後半は座談会形式で、ざっくばらんに様々な意見交換をすることが出来ました。上記のこと以外にも、様々なヒントを頂くことが出来ました。2011年、新しい気持ちで、前向きに今後の経営や展望について考える、よい機会を頂いたと思います。

2011
01.14

社長の温泉めぐり29 ゆだに温泉(弥山荘)その2 島根県川本町

私はさほど風呂好き・温泉好きではありませんが、温泉開発を行う会社の社長として、温泉に詳しくなければ説得力がありません。そこで、仕事や私用で出かけた先で温泉を巡り、少しずつ記事にしていくことにしました。

29箇所目は、11箇所目で取り上げた、島根県川本町の「ゆだに温泉」です。

2010年温泉めぐり総括にて取り上げたところ、若干の反響(ありがたいことです)を頂きました。新年の挨拶回りの途中で機会があったので、もう一度行ってきました。訪問日は、2011年1月13日です。ここは、協和地建コンサルタントが、平成7年度に調査、平成8年度に掘削工事をさせて頂いた温泉です。自噴泉で、毎分500㍑の湧出量があります。

保守点検の様子を写した写真(館内に掲示)

ゆだに温泉の泉質名称は「含二酸化炭素・鉄-ナトリウム-塩化物強塩冷鉱泉」と特殊で、成分の濃さは島根県内随一だと思います。炭酸ガスの含有量が多いことで知られていますが、塩素イオンの含有量が桁違いに多い“強塩泉”であるのも特徴です。

塩素イオンが豊富な温泉は体を温める効果が高く、この温泉に入ると入浴後かなりの長時間、体が温まり続けます。また、切り傷、火傷といった皮膚のトラブルにも有効性が高いと考えられます。その一方、“湯あたり”には注意する必要があります。人によりますが、長時間入りすぎない配慮もいると思います。濃ゆ過ぎるので加水して薄めてあるようですが、それでも口に含むとかなりの塩味がします。なお、鉄泉でもあるのですがお湯は無色透明(通常は酸化して茶色くなる)で、鉄分については濾過してあるそうです。

今回、最初に訪れたときは男湯と女湯が入れ替わっており、違うタイプの浴場に入ることができました。今回の方は、比較的大きな、広々とした浴槽が中心で、その一部がジェットバスのようになっています。もう一方の浴場には、炭酸泉をより効果的に活用するための低温湯があったのですが、こちらにはありませんでした。その一方、こちらには打たせ湯があり、違った風呂の楽しみ方ができるようになっています。その他には水風呂があり、サウナも併設されています。

浴室内用様子(残念ながら湯気でよく見えません)

洗い場は6箇所(もう一つの浴場は5箇所)、仕切りがしっかりついたタイプで隣の人を気にせず使用することができます。ボディーシャンプー、リンスインシャンプーが備え付けてありました。脱衣場の洗面台は3箇所、いずれもドライヤーが備え付けてあります。ロッカーは鍵付きですが、一部鍵無し(壊れた模様)のもありました。浴室入口脇には水飲み用のボトルが置いてあり、入浴前後に給水することができるので、大変良いと思います。

さらに、今回、お願いして家族風呂を見せてもらいました。家族、グループ、カップルなど、限られたメンバーでゆっくりと温泉を楽しむことができる家族風呂は、温泉の利用方法の一つとして定着した感もあります。こちらの家族風呂は、まず専用の和室があり、そこからの続きで家族風呂を利用するようになっています。施設内の食堂から個室に食事を運んでもらうこともできるようです。風呂は、木造の別棟になっており檜風呂でした。一般の浴場とは異なり、木材の柔らかさを前面に出した和風の造りとなっています。

なお、一般浴槽では鉄分を濾過して使用している(濾過しないと参加して湯が茶色く濁る)そうですが、この家族風呂は濾過無しの源泉そのままで使うそうです。そのため、浴槽に湯を貼ると茶色く濁るものと思われ、一般の浴槽とは異なった入浴感を味わえるようになっているというお話でした。

家族風呂の浴槽(檜づくり)

使用料は、部屋代が500円、家族風呂は1人あたり1000円とのこと。2人で使えば、2500円ということになります。利用時間は概ね1時間で、基本的に予約制だそうです。

ところで、前回、およそ1年前に訪れたときはドコモの携帯が圏外でしたが、今回は普通に使うことができました。通信関係のインフラも少しずつ改善されていることを実感しました。道路については一部で改良工事がされていましたが、離合できない部分がまだ多く、もう少しよくなると訪れやすくて良いと思います。

ゆだに温泉の泉質の特殊性は群を抜いています。こういった温泉が身近にあり、度々利用できる環境は大変素晴らしいことです。今後とも、様々な形でこの温泉が有効に活用されることを願っています。

2011
01.06

新年あけましておめでとうございます。平成23年も協和地建コンサルタントをよろしくお願い致します。

平成23年は記録的な豪雪で年が明けました。年明けから仕事初めまで雪かきに明け暮れるという、近年にないスタートとなりました。幸い、私の住まいでは停電も断水もありませんでしたが、年明け早々ご苦労された皆様にはお見舞い申し上げます。さて、年初より黙々と雪かきをする中で頭に描いた今年の目標めいたことを整理し、ご挨拶とします。

1.一生懸命経営に取り組む ~経営者としての器を広げ、飛躍の年へ~

私自身が、一生懸命、経営に取り組むことが必要だと考えています。

やはり経営者ですから「経営をきちんとやる」ことが一番の仕事です。当たり前のことですが、敢えて、このことから述べさせて頂きます。社長就任以降、覚悟を決め、それなりにやってきた“つもり”ですが、まだ結果は出ていません。サラリーマンならいざ知らず、いや、サラリーマンであっても“やってるつもり”は済まされない時代です。もっと必死に、もっと真剣に、もっと一生懸命、経営に取り組まなければ、現在の難局を乗り切ることは出来ないというのが新年を迎えた偽らざる心境です。

そのためには、まず自分自身を律し、もっと負荷をかけないといけません。さらに、自社の仕事や技術・現場のことをもっと知ること、役職員一人ひとりの考え・思いを知ること、そして、自分自身の勉強・自己研鑚といったこと時間をかけ、経営者としてさらに成長することが必要だと考えています。

よく、「会社は経営者の器以上には大きくならない」という趣旨のことが言われます。それはその通りだと感じます。この2年ぐらい、会社のスタンスは“縮小して現状維持”でした。しかし、現状維持は衰退の始まりです。結果としての現状維持がいけないのではなく、「現状維持でいい」と考えてしまってはいけないと理解しています。現状維持から、拡大・成長へと転換するためには、私自身が経営者として成長することがまずもって必要なのは間違いありません。平成23年の干支は「卯」、跳躍・飛躍の年だと言われます。当社もまさに低迷から飛び出し、現状維持から成長へと舵をきる飛躍の年にしたいと考えています。

2.会社の目指すべき姿を明らかにする ~仕事のやりがい・面白さの発見へ~

経営指針(経営理念や経営方針)を明らかにすることが必要と考えています。

現在、当社には明確な経営理念というものはありません。昔はあったのかもしれませんが、今、明示されたものはありません。当社のような業態の場合、経営理念など無くても仕事さえあれば会社は継続する訳ですが、“ただ仕事があるからする”というだけでは、もっとよい仕事をする人が現れたら仕事を奪われるし、全体の仕事量が減ればすることが無くなってくるでしょう。そういった会社が衰退の道を歩むのは明白ですし、そうなりかけているのが正に当社ではないかと危惧しているところです。

世の中が不況で、皆が先行き不透明と叫ぶこのご時世、誰もが不安を抱えています。誰も先のことは分かりません。しかし、そのような中、会社の経営者が“分からないから仕方がない”とさじを投げてしまっては、会社は、本来持っている力を発揮することなく、衰退してしまうでしょう。そうならないためにも、会社の経営理念、経営方針というものを明確に示し、将来の希望、自分自身の思い描く将来の姿、目指すべき姿、といったものを役職員がイメージできるようにした上で、仕事のやりがい、仕事のおもしろさといったものを感じながら、働いていける会社にしたいと考えています。これについては、平成23年中を目標に大枠を取りまとめ、社内外に開示できるようにしたいと考えています。

以上、経営者としての今年の目標めいたことを示し、新年のご挨拶に代えさせて頂きます。

そして、これらの実現に向けては、会社全体でも、今以上に必死に、努力して仕事に取り組む姿勢が必要だし、役職員のみなさんにも、一層の頑張りをお願いしなければならないと考えています。一緒に飛躍の年、転機の年にしていきましょう。

平成23年も、そしてその先も、協和地建コンサルタントをよろしくお願い致します。