2015
04.30

2014年4月3日(金)~4日(土)、島根県中小企業家同友会合同入社式、並びに新入社員研修が開催されました。島根同友会の会員企業17社から32名の新入社員が参加し、合同で“入社式”を実施しました。また、その後引き続いて開催した新入社員研修は、初の“合宿型”研修として実施されました。島根県商工労働部、島根大学、島根県立大学、からご来賓をお招きし、新入社員に対してエールを頂きました。当社からは平成27年度の新入社員2名が参加するとともに、当社の前年度新入社員は、同友会企業の先輩社員として、後輩へのエールを送る役目を頂きました。今回、2回目となる合同入社式・新入社員研修への参加を踏まえ、新卒採用とその育成について感じたことをまとめてみます。

挨拶する小田代表理事

1.合同で“入社式・新入社員研修”を開催することの意味

合同入社式・新入社員研修は、島根同友会の社員共育委員会が主催しています。

島根同友会では、昨年度から合同入社式と新入社員研修をスタートさせましたが、その背景には、島根県の離職率が非常に高い、という事実と危機感があります。そして、その傾向が中小企業、小規模企業においてより顕著に見られる、という事情があります。まさに同友会の会員企業クラスの事業規模の会社で起きている現象です。その理由の一つとして、今回、「仕事やプライベートの悩みを打ち明けることが出来る同期入社や若い同僚が少ないことが原因ではないか」という仮説を立て、今回の取り組みを企画されています。

そして、合同入社式のねらいとして、合同で入社式を行うことで、島根県庁、島根大学、島根県立大学など来賓の皆様から祝辞を頂戴し、地域中小企業が地域社会を形成し、地域を支える「主役」であることを知り、誇りを持ってもらうこと、また、理念経営を一緒に学ぶ同友会会員企業の新入社員が一同に集って入社を祝い、合宿研修で寝食を共にすることで会社の垣根を越えた同期入社と交流し友情を育み、経営者の理念や人柄を知り関係を深めること、を掲げています。

島根同友会の会員企業が新卒を採用することは実際のところハードルが高いのも事実です。厳しい環境の中で、即戦力の中途採用を重視される企業もあります。そんな中、自社の経営理念を実現するため、将来を担う新卒社員をなんとか採用する訳です。このため、たくさんの社員を一度に採用出来る企業は限られます。採用が出来たとしても、どうにか1名の新卒を確保した、という企業も多々あります。そういった会社では、入社式を大々的に開催することもままならないし、新入社員の研修に費用をかけにくいのも実態です。だからこそ、同友会が入社式と新入社員研修を企画する訳です。そして、今年度は、前述のとおりその目的を一歩進め、会社の垣根を超えた交流の実現とそれを通じた成長のサポートにつなげようとしています。この取り組みが継続されることで、さらに深化し、島根同友会企業の発展、新卒社員のみなさんの飛躍につながることを期待したいと思います。

エールを送った先輩(左)と新入社員2名

2.新入社員へのエールから一年の成長と気づきを学ぶ

合同入社式では、昨年度当社に入社した新入社員(昨年度の合同入社式に参加)から、入社式に参加する新卒者に対してエールを送らせて頂きました。昨年度に続いて2年連続で役目を頂きました。この社員も、昨年度の島根同友会の合同入社式と新入欲員研修に参加しており、同友会として迎え入れた新入社員の先輩です。エールの内容については、すべて当人に任せて当日に臨みましたが、本当に素晴らしいエールを送ってくれました。その内容、三つの話を紹介させて頂きます。

一つ目は、「仕事は一人でするものではない」ということ。回りの先輩達は見ていないようで見てくれている。一人だと思って心配しないようにしてもらいたい。二つ目は、当社の経営理念から「感謝の気持ちを持って謙虚に学ぶ」ということ。子どもの頃は素直に言えていた“ありがとう”が大人になるにつれて上手く言えなくなる。成長するにつれて言葉にできなくなる気持ちがある。だけど、感謝の気持ちだけは素直に言葉にして欲しい。謙虚であり、感謝の気持ちを伝えてづけて欲しい。三つ目は、「なりたい自分のイメージを持つ」ということ。そして、そのイメージを持って、イメージどおりの自分を演じていく。“自分らしくない”と思うかもしれないが、やがて自分がイメージに近づいて行く。それも自分だということを気がついて欲しい。

このエールの内容、前述のとおり事前に聞いてはいませんでしたが、入社一年間での気づきや成長、また経営理念を自分なりに捉えてくれていたことに、大変うれしく思いました。「仕事は一人でするものではない」「感謝に気持ちを持って謙虚に学ぶ」「なりたい自分のイメージを持つ」、いずれも私自身が今一度肝に銘じたいと思うことばかりでした。参加した新入社員のみなさんにも、今後の仕事に活かしてもらいたいと思います。

2日目の研修の様子

3.会社の異なる同期から刺激を受ける中でまとまる行動宣言

今回の新入社員研修は、街中から離れた宿泊施設での合宿研修として企画されました。

1日目は、合同入社式終了後、さっそく研修会のガイダンスがあり、グループに分かれて紙を使ったタワーづくりに取り組みました。仕事のチームワーク、役割分担、創意工夫、等の大切さを学び、といったものを学ぶ研修ですが、こういった取り組みも人数がある程度いないと出来ません。その意味でもまとまって研修をすることの意義は大きいと思います。その後、宿泊先に移動して懇親交流会を開催し、1日目が終了。2日目は、午前中はビジネスマナー研修です。あらためて基礎から教えて頂く機会はとても貴重でした。そして、午後からは経営理念の勉強と、新入社員の役割についてグループ討議です。会社に入ってなんとなく仕事をスタートさせるのではなく、自分の役割、会社の中での位置づけを最初に感じてもらえるいい機会だったと思います。

今回の研修の最後に、研修の総括として「行動宣言」を発表して終了となりました。

当社の2名の新入社員が掲げた行動宣言は次のとおり。山中翔太の行動宣言発表は、「早く仕事を任せてもらえるよう、元気で明るく笑顔で仕事をします」、土江悠斗の行動宣言発表は、「困ったことがあったら直ぐに相談し、早く仕事を覚えて会社の次世代をになっていけるようになります」でした。高校を卒業したばかりの2人でしたが、しっかりと自分の言葉で発表してくれたと思います。自社だけで教育していたら、こういったことは中々出来なかったと思います。会社は違えど、同じ時期に入社したたくさんの同期社員から刺激を受ける中で、自分なりにどうしていけばいいかを学んだからこそ、発表出来たものだと思います。研修が終了してから既に1カ月が経とうとしていますが、2人とも意欲的に仕事を覚えようと取り組んでくれています。今後の成長を期待したいと思います。

研修参加者集合写真

今回の合同入社式と新入社員研修、島根同友会としての新たな試みは、新入社員研修を合宿研修として実施したことです。その効果については、前述のとおりですが、今回、新入社員を参加させた企業の経営者も一緒に宿泊し、夜は経営者どおしで語り明かす、という時間を持つことが出来ました。日頃から懇親会などで意見交換する機会がある訳ですが、こういった研修施設で宿泊して時間を気にせず突っ込んだ話をするという機会も非常に有意義なものだと感じます。新入社員たちが交流し、仲間をつくるのと同様、同友会で学ぶ経営者どおしもさらに関係を深め、同友会として、また自分達として進むべき方向性を確認することにつながったと感じています。今回の研修を企画して頂いた社員共育委員会のみなさんに改めてお礼を申し上げたいと思います。

2015
04.23

社長の温泉めぐり74 有福温泉(三階旅館) 島根県江津市有福温泉町

私はさほど風呂好き・温泉好きではありませんが、温泉開発を行う会社の社長として、温泉に詳しくなければ説得力がありません。そこで、仕事や私用で出かけた先で温泉を巡り、少しずつ記事にしていくことにしました。温泉ソムリエらしいコメントにも配慮したいと思います。

74箇所目は、島根県江津市の有福温泉「三階旅館」です。訪問日は、2015年4月10日です。仕事の宿泊でお世話になりました。これまで、有福温泉の旅館には、旅館樋口小川屋旅館、に宿泊させて頂いたことがありますが、今回で宿泊は3軒目となりました。

三階旅館の外観

三階旅館は、有福温泉街の中心部にあり、その名に示すとおり、木造三階建ての建物が特徴的です。江戸時代末期に有福温泉から約40kmの距離にある三隅(みすみ)を治めていた殿様の隠居用別邸として建てられたものだそうです。その由緒ある建物が現在に残っており、それを旅館として利用されています。現在でもそうですが、在来工法による三階建ての木造建築はめずらしく、ましてや江戸時代末期であれば、とても目を引いたことと思います。そういった江戸時代の有福温泉の姿を想像させてくれます。建物の内部も、いたるところに建築当時そのままの材料が残されており、当時の職人の技術を見ることが出来ます。元々旅館ではない建物を宿泊施設として利用していくための苦労が色々あるとお伺いしましたが、現代のニーズに答えるべく必要最低限の改修を続けながら、歴史ある純和風の趣をしっかり残していく。その経営の姿勢に大いに感銘を受けました。

今回、三階旅館さんのお風呂は、旅館からとは別にある、貸切露天風呂を利用させて頂きました。有福温泉の貸切露天風呂は2010年に有福Cafeと一緒にオープンした有福の新スポットです。その名のとおり、温泉街の外湯の一つで、日帰りで貸切露天風呂が利用できます。三階旅館とこの貸切露天風呂は実はつながっていて(これまで何回も有福は訪れていましたが、今回初めて知りました)、三階旅館さんの宿泊者の方が専用で利用することも出来る仕組みとなっています。

今回利用させて頂いたお風呂は、毘沙門天(びしゃもんてん)と名付けられたお風呂で、ヒノキの浴槽に木のカウンター、石見焼の椅子など、和の要素を現代的にアレンジした心地よい雰囲気の部屋でした。入浴した時間が遅い時間になってしまったので、お風呂からの眺めはさほど楽しめませんでしたが、昼間にゆっくり利用出来ればとても贅沢な時間を過ごせそうです。貸切露天風呂がオープンして以来、一度は利用してみなければと思いつつ機会を逸していましたが、今回思いがけず利用することができ、ちょっとしたサプライズでもありました。

貸切露天風呂の様子

有福温泉の泉質は、アルカリ性単純泉。美人の湯としても定着しています。過去にも外湯である御前湯などを紹介指せて頂きましたが、この貸切露天風呂でも、おなじようにアルカリ度が高くスベスベ感を満喫できます。入りやすい温泉であり、ゆっくりと過ごすのに適しています。貸切露天風呂ですので、当然ながらお湯は一回一回張り替えます。1360年以上にわたり有福温泉の泉源から自然湧出している鮮度の高い源泉をそのまま利用できますので、自然の恵みを満喫できます。

アメニティは宿泊と日帰り利用で異なるのかもしれませんが、タオルやドライヤーを含めて一とおり揃っています。一点だけ留意しておくとすれば、この風呂にはシャワーがついていませんでした。色々探しましたがありませんでした。いわゆる“浴場”という使われ方を想定していないからかもしれません。貸切露天は日帰りユースが基本ですので、頭を洗うとか、そういったニーズの場合は公衆浴場を使う、というすみ分けを想定されているのでしょう。三階旅館は、旅館を出て階段を上がると直ぐに、大正レトロ漂う御前湯、少し下がるとさつき湯、など、有福温泉の特徴ある外湯を巡るにも最適な立地です。時間に余裕を持って訪れ、ゆっくりと有福の街並みを楽しんでみたいと、改めて感じたところです。

現在、有福温泉の若手経営者が中心となり、カフェや貸し切り露天風呂、新神楽殿などの新たな事業が進んでいます。2010年の火災で焼失した旅館等の跡地開発もいよいよ今年度から具体化すると伺っています。有福の再生・活性化に向け三階旅館さんもその中心メンバーとして活動されています。当社も長年にわたり有福温泉の泉源メンテナンスでお世話になっていますが、平成24年度に地熱資源開発調査(地熱発電の可能性調査)に挑戦させて頂いて以来、地熱発電(温泉熱発電)と発電後の熱水の多段階利用を通じた新しいまちづくりの実現に向け、一緒になって取り組みを継続させて頂いています。

長年、協和地建コンサルタントは、有福温泉でお世話になってきています。地域に根差した温泉・水源開発に携わる会社として、また、地熱(温泉熱)の活用に取り組む会社として、今後とも、有福温泉のまちづくり対して可能な限りお手伝いしたいと考えています。

2015
04.16

社長の温泉めぐり73 天然温泉シャインホテルくす 大分県玖珠町

私はさほど風呂好き・温泉好きではありませんが、温泉開発を行う会社の社長として、温泉に詳しくなければ説得力がありません。そこで、仕事や私用で出かけた先で温泉を巡り、少しずつ記事にしていくことにしました。温泉ソムリエらしいコメントにも配慮したいと思います。

73箇所目は、大分県玖珠町の「天然温泉 シャインホテルくす」です。訪問日は、2015年4月14日です。

シャインホテルくす 全景

天然温泉 シャインホテルくすは、大分県の中西部にある玖珠町にあるビジネスホテルです。玖珠町は大分市から60kmほどの距離、また、湯布院のある由布市にも隣接しています。今回、縁あって隣町である九重町を訪れる機会があり、前泊で宿泊することになりました。ところで、大分県は全国1位の温泉県です。大分県のホームページによると、平成26年3月末における源泉総数は4,411個、湧出量は285,553㍑/分でともに全国第1位となっています。その大分県だけあり、こじんまりとしたビジネスホテルでも温泉付きです。温泉県の面目躍如というところですが、想像以上にいい宿、かつ良い温泉でしたので紹介します。

シャインホテルくすの泉質は、単純温泉です。地下600mから揚湯される源泉は45℃。温浴利用にちょうどいい湯温であり、これを加水・加温なし、かけ流しで利用されています。入浴すると、お湯の新鮮さが感じられます。当然ながら塩素臭などは一切なく、とても気持ちよく入浴できます。単純温泉というと成分的には薄い温泉ということになりましが、その一方で、湯あたりなどの心配もなく、繰り返し利用できるのが魅力です。成分分析書によると、phは7.6と中性ですが、肌で感じるさっぱり感はお湯の鮮度と相まって、とても好印象でした。

こちらのお風呂は「屋上露天風呂」と名付けられています。確認はしていませんが、後から屋上に風呂を取り付けたように見受けられます。“露天風呂”といいながら、露天風呂に屋根をかけ、囲いを付けたような造りで、半露天、半内湯というイメージです。外の空気も取り入れながら入浴できるようになっており、夏場は自然の風を感じながら、冬場はしっかりと保温しながら入浴できるよう工夫されています。目を引くのは、浴槽脇に据えてある河童の像で、壁には「カッパの証文」紹介がありました。最初は唐突な印象がありましたが、後で聞くと玖珠町は「童話の里」としてまちづくりを進められているそうで、それに沿ったものだったようです。

浴室内の様子

風呂は浴槽が一つあるだけのシンプルな構成です。この浴槽内は高低差があるのですが、低い方がかなり浅く、最初は違和感がありました。座って入浴すると完全に半身浴になります。しかし、どうやら浴槽脇を囲っている木枕を使って寝湯として利用することを想定しているようで、これは心地よく利用できます。深い方はしっかり浸かることができますが、この部分に入れるのは2人まで、3人は厳しそうでした。混んでいるときはお互いに譲り合いが必要です。また、浴室内は、すのこを敷いたような形になっており、足元が滑らず、また木の風合いが足にやさしく、とても好印象でした。

洗い場は2箇所のみ。シャンプー、リンス、ボディソープが備えつけてありました。宿泊施設なので、ロッカーは籠のみ。洗面台は無く、水道が1箇所備えてあるだけでしたが、これはビジネスホテルとして必要最低限で十分なところでしょう。タオルがたくさん準備してあり、部屋から持参しなくても、何回でも利用できるのはうれしいところです。私が宿泊した日はほぼ満室だったようですが、他の利用者の方とはほとんど顔を合わせることなく、ゆっくりと利用することができました。

後にインターネットで確認したところ、日帰り入浴も400円で利用できるようです。宿泊者は、チェックインから朝まで利用できるのも魅力です。屋上の半露天風呂ですので、夜と朝とでは違った趣を感じられますので、両方の入浴がおすすめです。なお、朝宿泊者のチェックアウト後に清掃時間があるようです。宿泊料金は、大人素泊まりで5800円という設定(朝食付きもあります)。ホテル内の設備はビジネスホテルとして十分ですし、この温泉が利用できて、この料金設定はとてもお得感があります。また、ホテル裏の駐車場の一角には、足湯も設置されています。利用は午後からとなっているようで、朝出がけに中を見た時にはお湯は張ってありませんでした。

ホテル裏にある足湯

大分県は地熱開発のメッカです。今回は、玖珠町に隣接する九重町の地熱開発に関する仕事でした。九重町は、“地熱銀座”と呼ばれているそうで、私が訪れた際も、幹線道路沿いから地熱発電用の井戸を掘削するやぐらが各所で見られました。いずれも地下深部の地熱貯留槽にある地熱流体(マグマ由来の熱による高温高圧の蒸気と熱水)を求めています。場所により500m程度から2000m以上にも及ぶ掘削が行われており、開発後の地熱井から蒸気が噴気している様子もたまに見ることができます。私が日頃暮す山陰ではとても見ることのできない光景で、これだけの開発が進んでいる様子を目の当たりにすると、地質にたずさわる会社として、なにがしかの形で関与していきたいという気持ちになってきます。機会があれば、この地域での仕事にかかわらせて頂き、それに合わせてこの地域の温泉も色々と巡ってみたいものだと感じるところです。

2015
04.09

社長の温泉めぐり72 天然温泉尾道ふれあいの里 広島県尾道市御調町

私はさほど風呂好き・温泉好きではありませんが、温泉開発を行う会社の社長として、温泉に詳しくなければ説得力がありません。そこで、仕事や私用で出かけた先で温泉を巡り、少しずつ記事にしていくことにしました。温泉ソムリエらしいコメントにも配慮したいと思います。

72箇所目は、広島県尾道市御調町の「天然温泉 尾道ふれあいの里」です。訪問日は、2015年4月5日です。

尾道ふれあいの里は、“尾道の奥座敷・公共の宿”とのキャッチコピーですが、奥座敷と言うイメージとは大きく異なり、温泉施設、宿泊施設、宴会場、会議研修室、などを備え、訪れるとそのスケールに圧倒される大規模施設です。特徴的なのは、付属屋外施設として体育館、多目的グラウンド、テニスコート、ゲートボール場なども備えていることです。学校の部活動やスポーツサークル合宿等での利用も可能な、総合的な施設となっています。元々は、広島県が総合的な福祉施設として整備されたものですが、その後、旧御調町に移管、そして尾道市との合併を機会に大幅なリニューアルを行って温泉施設を増築し、現在の温泉宿泊施設となった経緯があるようです。

尾道ふれあいの里(本館施設)

尾道ふれあいの里の泉質は、単純弱放射能冷鉱泉です。冷鉱泉とあるように泉温は21℃、地下800mから300㍑/分を揚湯されていると表示されています。放射能泉ですので、ラドン(温泉中に含まれるラジウムが地上に出た際に分解されて生じる弱い放射線)を体に浴びたり、呼吸したりして体内に取り込むと、新陳代謝が活発になり、免疫力や自然治癒力が高まると言われています。phは8.7と適度にアルカリ度が高いのも特徴です。

大型の施設だけに風呂の種類も豊富です。「ほほえみの湯」「ふれあいの湯」に分かれ、それぞれに特徴ある風呂を設け、日替わりで男女が入れ替えているようです。私が訪れた時は、ほほえみの湯が男湯だったので、そちらの様子を記載します。メインの内湯はプラズマ大浴槽と呼ばれる大型の内湯で、細胞を活性化させる西日本唯一の設備との表示がありましたが、その仕組みの説明まではありませんでした。その他には、かけ流し湯、炭酸風呂、水風呂、遠赤外線サウナ、などがあります。このうち、注目したいのは「かけ流し湯」です。放射能泉から生じるラドンは直ぐに空気中に逸散してしまう特性があります。このため、循環方式の場合はラドンの効果は限定的にならざるを得ません。この点、このかけ流し湯は源泉をそのまま利用していますので、放射能泉の効果を最大限に得ようとするならば、この温泉ではこの浴槽を中心に温泉を楽しむのが良いのではないかと思います。

風呂のレイアウト

浴槽は基本的にタイル張りで、今時の石張りの風呂などと比較すると少し古さを感じる面もあります。しかし、天井は非常に高く、外の明かりを最大限取り入れる構造となっており、とても開放感があります。また、露天風呂には屋根が掛けてあり、雨天でも落ち着いて入浴することが可能です。

洗い場は15箇所。仕切りはありません。シャンプー、コンディショナー、ボディソープが備えつけてあります。ロッカーは鍵付を受付で下駄箱の鍵と交換してもらうタイプで、数は200個ありました。縦型で上着なども掛けることができるタイプです。洗面台は8箇所でしたが、ドレスルームが別にありました。このドレスルーム、女湯のみに完備している温泉施設もありますが、ここは、両方にあるようです。偶数日・奇数日で男湯女湯が入れ替わるので、当初からそういう設計にしているのでしょう。

利用料金は、大人820円。フェイスタオル、バスタオル、館内着が含まれた値段です。営業時間は10時から22時まで(最終受付21時30分)と長く、日帰り入浴でも遅い時間まで対応しているところは魅力的です。私が訪れたのは日曜日の昼時ということもあり、館内は利用者で賑わっていました。温泉利用だけでなく、前述の様々な施設利用者の方が行きかっています。その人だかりから、風呂も相当数の利用者があると思いきや、中は思ったほどの人の数ではありませんでした。それだけ施設全体が多様に利用されているということでしょう。

風呂の入口

2015年3月27日(日)、中国横断自動車道尾道松江線(中国やまなみ街道)が全線開通したため、ドライブがてら尾道方面まで出かけてみました。この施設は尾道市街の少し手前ですので、松江市内からは2時間で到達することが出来ました。こういった道路が出来たからこそ、行ってみようという気になる施設もあります。人の流れが大きく変わりそうな予感がします。また、この旧御調町という町は、私が就職して初めての仕事で携わった町です。入社1年目から2年間頻繁に訪れていました。20年以上前ですが、当時と変わらない部分もあれば、大きく変わったところもあります。この施設もその一つです。当時は、県営の福祉施設としての位置づけでした。昔懐かしい地を気軽に訪れ、そして温泉を楽しめる、というのもありがたいことです。今後機会があれば、次は団体利用で訪れてみたいと思います。

2015
04.02

2015(平成27)年度がスタートしました。4月1日より、新たに2名の新しい仲間(高校新卒)を迎えました。新体制は総勢25名となり、私が社長に就任して以降の最大社員数を更新しました。このメンバーで、2015年3月14日(土)の「平成27年度経営指針発表会」で発表した新3カ年計画及び第57期経営計画に基づいた事業運営を進めていきます。今期のスタートにあたり、特に人財面からみた社内の変化を今一度整理し、その中から今後の展望をまとめて今期の活動のスタートの決意にかえたいと思います。

平成27年度入社式辞令交付(その1)

1.二巡目に突入した新卒採用~新世代の切磋琢磨のはじまり~

今年度迎えた2名の新しい仲間は、高卒新卒の2名です。

平成24年度に新卒採用をスタート(11年ぶりに再開)した時にも、高卒新卒者を2名採用しました。いずれも、職種は現場作業職です。当社の業務でいえば、ボーリング調査などの現場作業を担ってもらっています。建設業及び関連業全体に言えることですが、現場の技能職の不足が課題となっています。ボーリングのオペレータも高齢化が進み、数年もすればオペレータが不足してくると、それ以前から懸念が示されていました。当社も例外ではなく、その課題に対応するために、若い人財を採用した訳です。

その若手も入社後丸3年が経過し、現場作業を担えるところまで成長してきました。そのタイミングで、新たに2名の高卒新卒者を採用して、その後輩に充て、若手メンバーでボーリングの現場をこなせる体制を整えるのが目的です。そこで初めて、本当の世代交代が実現できると考えています。新卒者で構成されたボーリング班が安定的に現場を担うためにはあと2年ぐらいは必要でしょう。新卒採用の効果を出すには時間がかかるということを実感します。

そして、これまでの新卒社員は、既存の社員(長く新卒採用がない時代を過ごした社員)に新しい刺激を与える存在でした。それが、今年度から新卒で入った先輩社員に新しい新卒が刺激を与える段階に移行しました。より年齢の近いところの後輩が入社し、仕事の力量がそこまで大きく差がない中で切磋琢磨する。そういうステージに進んだと考えています。苦しくても新卒採用を継続していく。そして新卒者が5年目、10年目となり、本格的な戦力となる時こそ、当社の本当の飛躍の時だと考えています。

2.新運営体制で社内に新たな変化をもたらす

この4月から、会社運営を担う幹部メンバーの一部を交代しました。

より若い世代にリーダー役をゆだね、新しい事業運営の在り方を模索していきます。“若手の抜擢”というほど若い幹部社員ではなく、ある意味順当な昇格ではありますが、私が社長に就任して以来、長い間固定化していた当社の幹部メンバーが交代することは一つの節目でもあります。リーダーが変われば、なにがしかの従来とは異なる考え方、やり方が導入されるでしょう。そのことが、社内にもたらす“変化”に期待しています。その昇格に伴って、4月よりさっそく社内の業務分掌も一部変更を試みています。

新しい運営体制がどう事業に影響してくるのか、未知数な部分はあります。しかし、『経営者は「アンバランスをつくる」のが仕事』とは、島根同友会の代表理事を務める㈱コダマサイエンスの小田代表取締役が良く話をされる言葉です。私もそうだと思います。アンバランス、言いかえれば、変化を社内にもたらすことが社長の役目です。その意味では、幹部メンバーが長らく固定化していたのは、私自身が保守的であったことの表れでもあり、反省すべき部分と考えています。もっと早くてもよかったかもしれません。しかし、遅くなったかもしれないが、変えないよりはいい。いずれにしても変化することには意味があると考えています。

そして、今年度は、中堅社員で構成する「経営革新委員会」の活動をさらに活発化させます。社長である私と現在の幹部社員も含め、今後20年程度の当社の中核を担う社員で構成され、当社の新しい運営体制について議論していきます。その取り組み自体もまた一つの変化であり、アンバランスを生むことを期待し、取り組みを進めたいと考えています。

3. 新たな事業領域がもたらす相乗効果を獲得する

「地熱・地中熱」は、当社が新たな挑戦を進める領域であり、このキーワードで、地域のリーディングカンパニーを目指していきます。

この「地熱・地中熱」の活用に向けた行動を今まで以上に具体化するのも今年度の方針の特徴です。以前ご紹介した、「地中熱」活用の具体策の一つとして「雪のバリアフリー」対策としての地中熱融雪設備の導入促進は、当社だけでなく、業界団体としてもその普及活動に取り組みます。また、「地熱」分野については、先週のブログでも紹介しましたが、今年度、協和地建コンサルタントは地熱発電(温泉熱発電)事業に参入します。これまで浴用として活用されてきた温泉熱のエネルギーを発電に活用できることを示すことで、単なる売電事業としての可能性を示すだけでなく、この地熱エネルギーの活用可能性を広げるきっかけにしたいと考えています。

そして、この領域に関する課題は、やはり人財です。地熱にしても、地中熱にしても、特に地域においてこれらのエネルギーに関する問題解決ができる人財が圧倒的に不足しています。当社は、その人財を育成し、地域の市場に供給していく役割を担っていきます。新しい領域(地熱開発は昔から取り組みがありますが一時停滞していた)だからこそ、現状、対応できる専門家が少ない。それをチャンスと捉え、専門家が居ない又は少ないからこそ、その領域に新しい人財を充てていく。先輩が少ない、前例が少ないからこそ、若い人、新しい人にもチャンスがある。それが、今地域の会社に求められています。新たな人財と体制で、それに応えて行きたいと考えています。

平成27年度辞令交付(その2)

2014(平成26)年度は、私が社長に就任以降、最低の業績となりました。原因は社長の力が及ばなかったからであり、頑張って頂いた社員のみなさんには大変申し訳なく思います。業績が低迷した原因の一つに、「社員を増やし過ぎた」という指摘があります。新卒採用を継続し、中途採用も行う。固定費は年々増える。一方で、昨年度の受注は大幅に減少した。だから利益を圧迫する。当たり前であり当然の結果です。それは重々承知です。しかし、だからと言って新卒採用を止めるのか、もっと言えば受注が低迷したから人を減らすのか。それは違うと考えています。将来に向けて会社を伸ばすつもりであるならば、要員は少しずつでも増やしていくことが必要です。人財は急には戦力化しません。だから勇気を持って人を採用する。人財に投資する。投資したからこそ、必死で結果を残すべく取り組む。そういう気持ちでこの一年間を必死に取り組み、結果を出したいと考えています。