協和地建コンサルタントは、2010年4月13日に、ハートフルしまね(島根県公共土木施設愛護ボランティア支援制度)の愛護団体に認定されました。当社が担当する施設は、島根県の管理する国道432号のうち、松江市八雲町日吉の約700mの区間です。
平成23年度の活動として、2011年4月22日(金)の第1回目に続き、2回目の活動(除草作業とごみ拾い)を行いました。第1回目は担当区間の北側歩道を対象にしましたが、今回は南側歩道を対象に作業しました。
今回の作業も歩道のごみ拾いに加え、縁石脇にから生えている草取りを行ったのですが、植物の力はたいしたもので、この1カ月で、前回草取りを行った北側歩道でも縁石脇から既に新しい草が生えています。草取りと言っても、歩道の舗装下まで根が深く入り込んでいる場合は地上に伸びている茎葉を除去するのみです。根は生きているので、そこからまた新たに草が生えます。だんだんと暖かくなってくる良い時期ではありますが、「せっかく取ったのにもうこんなに生えるのか」という感じです。また、生い茂ったヨモギなどを取り払っていると、その根元には犬のフンが転がっていたりして、衛生的にもあまりよい状況ではありません。
ところで、今回、やはり根元から根絶しなければ根本的な解決にならないと考え、草の根を枯らすことのできる除草剤を、地上部の葉っぱを除去した根元に散布することにしました。一部散布してみて他と比較し、様子をみようと考えていましたが、たまたま犬の散歩中に通りかかった女性の方と次のようなやり取りがあり、除草剤使用について考えさせられる機会を得ました。以下、私がまさに除草剤を撒こうとした時に声をかけられてからのやりとりです。
女性「それ除草剤ですか?」
私 「は?」(後ろから急に聞かれたので)
女性「除草剤を撒かれてるんですか?」
私 「そうです。これからですけど。」
女性「全部に撒いてるんですか?」
私 「我々ボランティアで草取りをしているのですが、根が枯れないといつまでも無くならないので試験的に一部撒いてみることにしました。」
女性「毎年除草剤の季節になると、この子(犬)の具合が悪くなるのよ。」
私 「そうなんですか。撒くのは一部ですよ。」
女性「その一部が分からないからねぇ。どこに撒いてあるか分からないと困るのよ。撒いたところに印付けてくれるといいけど。」
私 「そうですか。では、取りあえずこの一角だけにします。」
女性「・・・・」
私 「ここは撒きますよ。」
女性「・・・・、心配だね~、気を付けないとね~、いやだね~」(犬との会話)
私 「以上にします。失礼します。」
一か所撒くだけなのにずいぶんと悪いことをしているかのような眼差しでみられるので、特別犬好きでもない私としては、犬のためにそこまで気を使わないといけないのか、というのが率直な感想でしたが、その後調べてみると、除草剤による飼い犬の体調不具合は愛犬家の間ではかなり問題視されているようで、(除草剤が原因と断定できるかどうかは別として、)飼い犬が死に至るケースもあるようです。家族同然に犬を大事にされている方にとっては心配なことでしょう。
特に、「パラコート系」と呼ばれるタイプで、畑などで表面の雑草を一気に枯らす除草剤は人畜への毒性が強いようで、扱いは慎重になる必要があるそうです。農協などでしか買えないので、誰でも買える訳ではないようですが、人間の中毒事故も多いそうです。確かに、そういったものを道路の雑草対策に撒くのは差し控えた方がよいでしょう。
ちなみに、今回使用を試みたのは「アミノ酸系(グリシナート系)」と呼ばれる除草剤で、人畜毒性はかなり低いとされているものです。当該商品の説明書にも“ペットなどへの影響はありません”との記載があります。と言っても、本当に全く影響が無いかどうか実際に試す訳にもいきません。いずれにしても、散歩中の犬に健康被害を与えてまで道路の雑草を排除しようとは思いませんので、除草剤の使い方については、少し研究が必要だという気がしています。
最近は、農薬成分を全く使わないタイプの除草剤(子供や犬がなめても害は無いというふれこみ)や、重曹(炭酸水素ナトリウム)を使った除草対策などもあるようで、今後は、そういった“環境にやさしい”というか“人に迷惑をかけない”除草対策も試しながら、この活動の目的である「道路をきれいな状態に保つ」ことの実現に取り組みたいと考えています。