島根県中小企業家同友会

島根同友会 第40回青年経営者全国交流会in島根に向けて~利他の心で世話を焼く~

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島根県中小企業家同友会では、2012年10月4日(木)~5(金)にかけて、第40回青年経営者全国交流会in島根(以下、「島根青全交」といいます。)を開催します。

中小企業家同友会に所属する全国の若手経営者が数百人単位で集まり、経営に関する様々な議論を交わす学びの場です。あと1年弱の期間がありますが、島根同友会では、今月から本格的な準備に入ることとなり、私も、実行委員会の一翼を担わせて頂くこととなりました。2011年11月11日には、今年富山で開催された青全交の実行委員長 高橋賢さんをお招きした例会を開催、11月21日には、最初の実行委員会が開催されました。開催に向けた準備が、着々と進められています。

私も、引き受けたからにはしっかりとやらなければなりません。しかし、やった方がいい、参加すべき、というのは分かりますが、こういった全国規模の大会を自分達の地域で開催し、自らも準備運営に携わることにどういう意味があるのか、実は明確に整理できていません。本来、実行委員を引き受けておいてそういうことでは困る訳ですが、前述の高橋さんのお話を聴いた後でもしっくりきていません。このため、「なぜやるのか」という根本的な問いかけに対する、自分なりの考えを整理してみました。今時点での整理としてまとめ、島根青全交の開催後に、また振り返ってみたいと思います。

例会で報告する富山青全交実行委員長 高橋賢さん

1.大会の現場において学び、刺激を受けることの意義~富山青全交の振り返りから~

青年経営者全国交流会は、毎年1回、全国様々なところで開催されます。今年9月に富山県で開催され、私も参加してきました。その様子はこちらに整理しました。そこで得られた私なりの学びを、「経営者姿勢の学び」、「具体的方策の学び」、「グループ討議での学び」の3つに分類しました。

その時点での感想を、次のようにまとめています。(以下、前述のブログ記事の再掲です)全国からわざわざ集まってくる若手経営者の方は意識が違います。そういった方々と触れ合うだけでも気づきをもらえます。しかし、そんな経営者でもそれぞれに悩んでいます。しかし、本気で悩んでいるからこそ、他の人の悩みに対して的確な助言ができる人がたくさんいる。お互いの悩みにお互いの気づきを伝え合うことで、お互いが成長し、それぞれ会社が良くなっていく。そういうプラスのサイクルを生み出すことが出来るからこそ、こういった大規模な全国大会を開催することの意義があるのだと私なりに整理しています。

私がたまたま参加した分科会以外にも、全体で11の分科会が開催されており、それぞれにたくさんの学びが会った事だろうと思います。しかし、それは、他県で開催される全国大会に参加しても得られるものです。島根で開催された大会でも得られはするでしょうが、「絶対に島根でなければならない」訳ではありません。旅費がかからず、移動時間も少なくて済む、というぐらいのことです。だから、大会の現場(分科会など)で得られる学び、刺激も一つの意義だけれども、“島根でやることの意義”はもっと別のところにあると考えています。

2.全国の経営者とつながり、交流することの意義

同友会の良さは、年齢も業種も経験も異なる多様な経営者が、グループ討議などの場を通じて、自社の実情を語り、時には意見を闘わせて、自社の経営に役立てていくことが出来る点にある、と言われます。全国にある各都道府県の同友会は、そういった学びの場を例会などの形で会員に提供しています。会員は、普段は地元の同友会の例会などで学ぶ訳ですが、時にこういった全国大会がある。そして、全国大会には日頃話をする身近な経営者ではなく、全国から様々な経営者が集まってくる。その方々とつながりを持ち、交流することの意義が何なのか、ということを考えてみる余地があります。

私は、「自分の、あるいは自社の可能性をどう捉えるか」、だと考えています。取引の幅が広がるとか、直接的なものもあるかもしれません。ただ、直接的なビジネスのことばかり考えると、例えば、島根でしか仕事をしない会社だから県外の人と知り合ってもあまり意味が無い、という考えも出てきます。事実、当社もほとんど島根県内で仕事をしている身であり、率直に考えれば同様の印象はあります。

しかし、ここで考えなければならないのは、「島根の会社だから」と考えている時点で、自分自身、そして会社の可能性を限定している、ということではないかと思います。結果的に島根だけで仕事をするとしても、全国様々な地域で仕事をしている、意欲ある経営者が何を考えているのか、どのように経営し、また何に悩んでいるのか、どう解決していくのか、それを垣間見みて、直接肌に感じることは、非常に貴重な経験になると考えられます。ただ、そのことだけであれば、前述のとおり、何も島根で開催する必要はなく、他県で開催されている全国大会に出向いて行ってもいい訳です。

しかし、自らの地域で開催する場合は、自らが主体的に関わり合いを持つことができるという点で異なっています。単に見聞きして帰るだけなら、外に出掛けて行ってもいいでしょう。しかし、自ら主体的に関わり積極的に自らの可能性を探り、問題解決を図ろうとするのであれば、ホスト役として県外からいらっしゃる経営者の方々と交流すべきではないか。その方が、間違いなく交流の質、密度があがり、自分自身にとって得られるものも大きくなることは間違いない。それが、島根で事業を営む我々が、島根の地で大きな大会を開催する意義の一つと考えています。

3.世話を焼くことの意義~利他の心で働くことがもたらすもの~

結局のところ、大会が島根で開催されることは、“そこで得られるであろう学び”に関しては、直接的な意義は持たない(島根でなくても学びは得られる)のではないかと考えます。だから、たまたま島根で開催されるから自分も参加しよう、ということでは特別な意味は持たず(もちろん、参加しないよりは参加した方がいい訳ですが)、自ら大会を構成する側に立ち、大会をつくり上げることに意味があると理解すべきだと考えています。準備に向けて「世話を焼く」こと自体に意義がある、ということになります。

そして、それを突き詰めれば、「利他の心」ということにつながると解釈しています。島根の地でこういった大規模な学びの場を開催し、そこに地元企業の経営者が参加し、様々な学びや刺激を受けることは、間違いなく地域のため、参加した方々のためになります。たくさんの人が島根に集まるというだけでも、直接的な経済効果があります。ただ、これらを実現し、会を運営するには、誰かが世話を焼かなくてはなりません。そうであれば、自分がしようではないかということ。自分以外の他の人を利する心を持ってことにあたるという姿勢が、ひいては自分を利することにつながる。そう信じて取り組むべきではないかと考えています。

ただ、あまり高邁なことを考えすぎず、もっと気軽に、「せっかくやるなら、お客さま気分より、おもてなしする側でやろう」という感覚でスタートしてもいいのかもしれないとも思います。わざわざ島根の地に来て下さる同友会の仲間への感謝の気持ち、喜んでもらいたい、いい会だったと思ってもらいたい、そういった当たりまえの想い、「会員どおし、お客さま」とでもいうべき気持を持って向えば、きっとそれは、回りまわって島根のため、会員のため、そして自分のためになるに違いありません。そう信じて、取組み開始に向けた考えの整理とします。

中小企業家同友会全国協議会 第40回青年経営者全国交流会in島根

〔日時〕 平成24年 神在月 10月4日(木)~5日(金)

〔場所〕 松江市内(くにびきメッセほかを予定)

〔テーマ〕縁(えにし)創造 集い 繋がり 結ばれる!出雲の「縁」が日本を動かす!

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