島根県中小企業家同友会

島根県中小企業家同友会に入会しました ~身近で実践的な経営者の学びの場~

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2010年10月から、島根県中小企業家同友会に入会しました。

中小企業家同友会は全国の都道府県に組織があり、総会員数は4万社にのぼるそうです。「経営者の悩み・課題から出発した中小企業経営者の手づくりの会」という組織で、3つの理念に基づいて活動が行われます。

1 よい会社をつくろう  2 よい経営者になろう  3 よい経営環境をつくろう

毎月開催される「例会」が主要な活動となっており、それ以外にも「経営指針成文化セミナー」など、中小企業の経営課題に対応するための勉強の場を提供する組織です。ちなみに、島根県は全国の同友会の中でも後発(最近出来た)の組織だそうで、現在、組織の拡大・活動の活性化に取り組まれているそうです。

今回、入会してみることにしたのは、次のような理由からです。

1.実践的で分かりやすく、短時間で様々なことを吸収できる仕組みがある

一言で言えば、「極めてまじめな会」です。

毎月開催される「例会」にその特徴が現れていますが、最初に、会員又は外部からの発表者による報告が行われます。報告は、その企業の概要や生い立ちに始まり、企業としての試練やその解決、現状の課題、今後の方向など、極めて具体的な内容です。その後、発表内容を踏まえて、あらかじめ仕分けされたグループ毎にグループ討議を行います。その結果は会の最後に発表され、様々な意見や考え方が共有化されます。

そしてこのグループは、事務局側で指定することから毎回毎回様々なメンバーと席を合わせるように調整されており、続けて参加することで、様々なメンバーの実情・意見・考え方などを聞くことになります。それを通じて親しくなり、日頃から話すきっかけを作れるように工夫されています。

この例会は、入会していない者でも「オブザーバー」という立場で参加費を払えば参加することができます。いわば“お試し”的な仕組みです。私も、9月、10月の2回の例会にお試し参加しましたが、前述のような例会を実際に体験し、話そのものが参考になるだけでなく、グループ討議を通じて各社が抱える様々な問題・課題を垣間見て、自社の状況に照らし合わせて考えてみることができました。そして、後述する懇親会の場での更なる議論のきっかけにもなります。よく考えられている仕組みだと感心します。

9月例会の様子(オブザーバーとしてお試し参加)

2.まじめな会の後の懇親会だから密度が濃い

例会の後には懇親会が開催されます。10月例会で初めて参加してみました。

例会は18:30~21:00ぐらいの予定で開催されますので、当然、懇親会はそれ以降。かなり遅めのスタートとなります。しかし、まじめに聴講・勉強し、意見交換した後の会だから、懇親会の場での話も早いし、講師役の方や仲間内での議論もすぐに盛り上がります。また、皆が様々な経験を有する経営者なので、色々なヒントを聞くこともできます。

一方、同じ課題を持つ者が集まれば、単に愚痴を言い合う場になる可能性もあります。そこは、同友会のメンバーも重々承知のようで、懇親会中も“同友会は傷をなめ合う場では無い”という発言が常に聞こえてきますし、メンバーは基本的に前向きな人ばかりです。単なる飲み会ではなく、例会を発展させ、さらにメンバー間の交流を深める、非常にいい流れが出来ていることが印象的です。

もっとも、酒が進めば皆普通の“おじさん”と化しますが、それまでの経緯を経た上で、色々な面を垣間見ることができるので、飲み会としてもいい流れになっていると感じます。

3.地元島根の企業の話だから刺激になるし、参考になる

なによりも、この会で聞き、話す内容は、東京や大阪など都市部での話では無く、この島根で事業を営む企業家の方々の話だということです。

皆、島根に居て、そこで様々な苦労をして事業を続け、時には失敗し、成功もする。そういった話を聞いた後では、「あれは東京での話だから」、「都会だからできることだ」などと言った言い訳は通用しません。地方であることのせいにせず、みずからの努力で道を切り開いてきたという事実を目の当たりにし、自分が経営者として如何に至らぬか、いかに楽をしているか、といった気づきを得ることができました。

その日話を聞いたからといって、次の日から会社の業績が好転する訳ではありません。しかし、そういった刺激を常に受けながら経営を考えていく場合とそうでない場合では、数年後には大きな差が生まれるのではないかと感じます。私は2回参加しただけですが「島根にもこんなすごい人がいるのか」と毎回感じました。それだけでも収穫だと思います。

以上、2回のお試し参加の割には褒めすぎの感もありますが、こういった機会を活かすも殺すも結局は自分次第です。その自分を奮い立たせてくれる、気づかせてくれる会ではないかという感触があったのは確かです。せっかく入会したので、今後の活動を通じてそのことを確かめるとともに、同友会の3つの理念を実現できるよう、努力してみたいと考えています。

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