島根県技術士会

島根県技術士会 オモシロ技術塾 「川の生物を探検しよう」(松江市八雲町意宇川)

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2009年4月から島根県技術士会に入会し、活動に参加させて頂いています。

島根県技術士会http://peshimane.s3.zmx.jp/

島根県技術士会には「青年部」という若手会員の組織があり、その活動の一つに「オモシロ技術塾」というものがあります。今回、夏休みということもあり、技術士会メンバーとその家族も参加した、野外での企画が催されました。

2010年7月24日(土)に「川の生物を探検しよう」と題し、松江市八雲町の意宇川で水生生物の採捕・観察会が開催されました。講師は、青年部メンバーの細澤さんでした。

最初に、松江市八雲町内の集会施設に集合し、事前説明として用具の扱い方や留意事項について説明を受けました。

ここで話題となったのは、「特別採捕許可証」なるものの存在です。今回活動する意宇川は、島根県管理の河川です。このため、生き物を採ったりするには島根県知事名での許可証を取得する必要があるのだそうです。ちょっと川で生き物を採るのに許可証までが要るのかという話ですが、細澤さんによれば、今回、採取につかう“たも網”という道具が許可の必要な道具だそうで、県の窓口とも協議の上、最終的に申請・取得をすることにしたそうです。なお、個人には許可証は出さないそうで、今回、“島根県技術士会”という団体での活動ということで、これが必要になった面もあるようです。

しかし、そういった許可の必要性は一般の人は知らないでしょうし、当然、私も知りませんでした。いまどきは“勝手に魚取りもできないのか”という感じですが、漁業権があったりすれば(今回の場所は無いそうですが)当然必要になるのでしょう。これも専門家が指導すればこそで、そうった学びもこの活動のメリット(というほどでもないか)ではないでしょうか。

話題の「特別採捕許可証」(雰囲気だけご確認ください)

実際の活動に関して、感想めいたことですが、少し整理しておきます。

1.子供向け・・・水生生物の取り方と見分け方

子供向けとしては、非常におもしろい企画だったと思います。たも網を使った採取方法を教わって実際にやってみると、虫やら魚やらが結構採れますので、みんなすごく熱心にやりはじめ、大変盛り上がりました。

小さな生き物も容器に小分けにして細かく観察してみると、みな興味を抱いて見入ります。名前を覚えて帰ったかどうかは分かりませんが、色んな生き物がいることは十分理解できたのではないでしょうか。最後には、ザリガニや、スッポンといった“大物”も捕れ、皆満足して帰ったのではないかと思います。

こういった水辺の観察会のような企画は、地域の公民館などでも催されたりしています。今回の企画と似たり寄ったりなのかもしれませんが、昔と違って川に近づくこと自体を制限される現在の子供たちに、「川が遊び場になる」ことを教えること自体が大事なことだと感じたところです。

水生生物の採取の様子

2.大人向け・・・水生生物を使った水質階級判定

大人向けの内容としては、採取した水生生物を使った簡易的な「水質階級の判定」を説明してもらいました。やり方は比較的簡単でした。色々な水生生物が、きれいな水にいる生物、きたない水にいる生物、といった形で4段階に階級分けしてあり、採取した生物をチェックしていきます。その結果、どの階級に属する生物がたくさん見られたかで、その水質階級を判定するというものです。

今回、「水質階級Ⅰ きれいな水」に該当するという結果が出ました。本来的には、もっと上流部のいわゆる“清流”といったところが該当するようですが、時期的なこともあり、このような結果になったそうです。

国、県などが実施する本格的な調査はもっと詳細で細かいものだそうですが、水生生物の生息状況から水質を判定するということの考え方やイメージをつかむことができ、参考になりました。

採取した水生生物の観察、細澤さん(左)による説明

私は、現在、この意宇川の支流が流れる松江市八雲町の農村集落部で暮らしています。たまに子どもと近所の川(支流)に出かけて魚やサワガニなどを採ったりしますが、水生昆虫などをあらためて観察することはありませんし、私もイチイチ名前は知りません。子どもに対し、色々な生き物いることを教えたり、川遊びを記憶に残したりする良い機会を提供して頂きました。

快晴の炎天下、暑かったですが、川遊びにはもってこいで、有意義な休日を過ごすことが出来ました。

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