2015
05.29

社長のブログをしばらくお休みします

長らく続けてきました社長のブログですが、今月末をもってしばらくお休みさせて頂きます。充電期間を経て、また再開させて頂きたいと思いますので、よろしくお願い致します。

2015
05.22

社長の温泉めぐり75 鳴子温泉(鳴子観光ホテル) 宮城県大崎市鳴子町

私はさほど風呂好き・温泉好きではありませんが、温泉開発を行う会社の社長として、温泉に詳しくなければ説得力がありません。そこで、仕事や私用で出かけた先で温泉を巡り、少しずつ記事にしていくことにしました。温泉ソムリエらしいコメントにも配慮したいと思います。

75箇所目は、宮城県大崎市の鳴子温泉「鳴子温泉ホテル」です。訪問日は、2015年5月20日です。

鳴子温泉は宮城県大崎市鳴子町に広がる鳴子温泉郷の一角を成す温泉地です。鳴子温泉、東鳴子温泉、川渡温泉、中山平温泉、鬼首温泉、の5つの温泉地の総称として、「鳴子温泉郷」という名称が用いられているようです。このうち、鳴子温泉は、1000年以上の歴史を有するとされ、古くから「奥州三名湯」の一つに数えられています。前述の5箇所の温泉地の中でも最も大きな温泉地で、ホームページでは19の宿泊施設が名を連ねていました。今回、縁あって仕事でこの地域を訪れる機会がありました。その宿泊で利用させて頂いたのが、老舗の一つ「鳴子観光ホテル」です。400年の歴史を有し、102室の部屋数がある大型の宿泊施設です。

鳴子観光ホテル外観

今回利用した、鳴子観光ホテルの泉質は、含硫黄-ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩泉で、成分総量は2502。9mg/kgです。源泉温度が70.8℃と高いため、常に加水して利用しているようです。なお、鳴子温泉は、各旅館・ホテルがそれぞれの泉源を有しており、泉質は各泉源によって少しずつ異なるそうです。

鳴子温泉は成分に“含硫黄”と示されるように、硫黄臭のする温泉で、温泉街全体に硫黄臭が広がります。お湯は白濁しており、硫黄臭と相まって、温泉地に来たという実感があり、大いに温泉情緒を感じることが出来ます。白濁するのは、硫黄泉の中でも遊離硫化水素が主成分の泉質で、適応症は高血圧や動脈硬化など、現代の生活習慣病に効き目があると言われています。硫黄泉というのは、私の住んでいる地域ではお目にかかることなありませんが、こういった湯を日頃から利用できる地域は大変恵まれていると思います。また、ナトリウム-炭酸水素塩泉でもあり、典型的な美肌の湯という側面もあります。入浴すると、さわやかでスベスベ感ある、さっぱりとした肌合いを感じることが出来ます。このホテルでは、かけ流し式の撹拌循環式という方法が採用されており、ろ過器は用いられていないとのことです。このため、お湯の鮮度は非常に高く感じました。硫黄臭と白濁したお湯のイメージも相まって、大変いいお湯だという印象を受けました。

男湯「源蔵の湯」(誰も居なかったので撮影)

鳴子観光ホテルのお風呂は、男湯と女湯は固定されているようで、男湯は「源蔵の湯」と名付けられています。大型温泉ホテルの大浴場にふさわしい、ゆったり広々とした空間です。長方形の大浴槽がメインのお風呂には、源泉が刻々と注ぎ込まれています。全体に御影石が敷き詰められ、高級感があります。一角に「真湯」と呼ばれる温泉水ではないお湯の浴槽がありました。あまり見かけたことがありませんが、硫黄臭のある温泉なので、こういった風呂のニーズもあるのかもしれません。露天風呂は屋根付きの檜風呂となっていました。浴槽内には段が付いているのですが、白濁しており外からは全く認識できません。入浴時は少し注意が要ります。このほか、貸切露天風呂も3種類準備されており、こちらについては、全て源泉かけ流しとなっているようです。

洗い場は18箇所、仕切りはありません。シャンプー、コンディショナー、ボディーソープが備わっています。洗面は4箇所、ドライヤーは2台のみでした。アメニティ類は豊富で、さすがに大きなホテルのお風呂です。脱衣場はホテル内の施設ということもあり、篭が基本となっています。貴重品は別途貴重品ボックスがあり、それを利用するスタイルです。あまり見かけない工夫としては、自分のスリッパがどれだか分からなくならないように、番号札を付けることができるようになっていました。かつては、こういった旅館のスリッパや早い者勝ちで履いて帰るものだと思っていましたが、昨今では他人が履いたスリッパをはくのはいやだ、という要望もあるのかもしれません。

このホテル、昭和の温泉が賑わった頃の大型温泉宿泊施設であり、館内全体としてはやや古さはあります。しかし、お風呂については比較的最近リニューアルしたように見受けられます。現代風の高級感ある造りで、脱衣場から内湯、露天風呂まで清掃も行き届いており、気持ちよく利用することが出来ました。

鳴子観光ホテルは、鳴子温泉の温泉街のやや外れにあります。到着するまでに鳴子温泉の温泉街を通り抜けて進みましたが、大変残念ながら閉鎖されたホテル・旅館、売りに出された土地等、温泉街としての活力低下もまざまざと感じました。温泉利用や宿泊に対する利用者のニーズも変化しており、昔ながらの大型の温泉地は方向を見出しにくくなっているのは確かだと思います。そういった情勢もあってか、大崎市では、この鳴子温泉を舞台に地熱を活用したまちづくりを進められています。今年度は、経済産業省の地熱開発理解促進事業、同様に地熱資源開発調査がこの鳴子温泉エリアで実施されます。地熱活用を一つの起爆剤とし、この素晴らしい温泉を有する鳴子温泉エリアの活性化がぜひ実現するよう、期待したいと思います。

2015
05.15

協和地建コンサルタントでは、「地熱・地中熱」の地域活用に向けて取り組んでいます。先ごろ、当社の取り組みが相次いで地元経済紙や新聞に取り上げて頂く機会がありました。色々な反響を頂きましたが、改めて感じたのは、この「地熱」と「地中熱」が一般の方には混同して捉えられているということです。今回、この似て非なる二つの用語の定義と、それぞれの地域(特に山陰地域)での活用方策について、当社の考えていることをまとめてみます。

山陰経済ウィークリー(2015/5/1記事)

1.「地熱」と「地中熱」の違い~利用方法からその違いを紐解く~

「地熱」と「地中熱」という二つのキーワード、似ていますが言葉の定義としては異なります。特に「地中熱」が分かりにくいと思います。その点を踏まえて、違いについて改めて整理してみます。

「地熱」とは、地球の地下深部のマグマ由来の熱を言います。そして、エネルギーとしての地熱は、「発電」とセットで用いられることが多く、“地熱≒発電”という認識も広まりつつあります。そして、温泉熱も地熱の一種ということができます。地熱というキーワードは直感的にも理解しやすいので、多くの人に認識されています。問題は、もう一方の「地中熱」です。

「地中熱」とは、地下10~15m程度から200m程度までの間の比較的浅い部分にある低温の熱です。地中の温度は、地下10~15mの深さになると、年間を通して温度が一定(一般に15℃程度)になります。こもため、夏場は外気温度よりも地中温度が低く、冬場は外気温度よりも地中温度が高くなります。この温度差が効率的な冷暖房等に活用されます。冬場の地中温度を用いて融雪に利用されるケースもあります。

地中熱とは、熱の利用特性に着目したエネルギーとも言え、地中熱利用促進協会では、「昼夜間又は季節間の温度変化の小さい地中の熱的特性を活用したエネルギーのこと」と定義しています。地中熱も地熱の一部だと言えばそうなのですが、利用方法からみれば、火山の近くなど特定の場所にある高温のエネルギーを利用する地熱と、足もとにある恒温のエネルギーを温熱・冷熱として利用する地中熱とは、似て非なるものと言えます。

地熱と地中熱の定義はこのように異なりますが、地中熱の方が一般の認知度が低いため、一般には意識的に区別して理解することが難しいのが現状です。地熱、地中熱がそれぞれに普及することで、理解が少しずつ進むと考えています。

2.「地熱」の可能性に挑む~限定的だが、発電から熱利用まで利用可能~

「地熱」と言えばその活用方法は「発電」という認識が定着しつつあります。地熱発電とは、地中深くから取り出した蒸気で直接タービンを回して発電するものです。火力発電所が、石炭、石油、天然ガスなどを燃焼させて発生させた蒸気で発電するのに対し、地熱発電は地下の熱で水蒸気化した蒸気を直接利用します。地熱は、輸入に頼らない純国産エネルギー、燃料不要(CO2排出が無い)、半永久的に安定して利用可能、など様々なメリットがありますが、残念ながら場所を選びます。既存、そして開発中の地熱発電所は九州、東北、北海道あたりに集中しており、当地山陰においては、現在の技術では実現できないと考えられます。

そこで注目されるのが「温泉」です。高温の温泉の熱を利用して発電を行う「バイナリー発電」が可能になり、地熱利用の幅が広がってきました。協和地建コンサルタントは、鳥取県の東郷温泉で地熱発電事業に参入します。東郷温泉から湧出する約90℃の温泉熱を活用して地熱発電(温泉熱発電)を行い、FIT(固定価格買取制度)を用いて全量を売電するものです。そして、発電後の熱水(温泉水)は、地熱の直接利用として温泉地内の温浴施設で給湯に利用(化石燃料ボイラーの代替)される計画になっています。このように、地熱は、発電だけでなく、暖房、施設園芸、浴用など、少しずつ温度を下げながら(熱交換しながら)、各温度段階で様々な利用方法が考えられます。

山陰地域で温泉発電が出来そうなエリアは限られます。限られるからこそ貴重な地域資源でし、その地域独自のエネルギー活用方策を立案出来る可能性があります。可能性のある地域ではぜひこの「地熱(温泉熱)」を活用してもらいたいですし、発電はできなくても、余剰の温泉熱があればその活用も考えていく、そういった地域の独自性を活かした地域づくりに、地熱を活かしていきたいと考えています。

3.「地中熱」が地域にもたらすもの~どこでも使える温度差エネルギー~

「地中熱」の特徴は、どこでも使えるエネルギーである、という点です。そしてその使い道としては、冷暖房空調、そして道路・駐車場の融雪をメインターゲットにしたいと考えています。

前述のとおり、地中の温度は、地下10~15mの深さになると、年間を通して温度が一定(一般に15℃程度)になります。このため、夏場は外気温度よりも地中温度が低く、冬場は外気温度よりも地中温度が高くなります。この温度差を活用し、ヒートポンプを用いて効率的な空調を行おうというのが地中熱空調です。当社は、平成24年度、県内に先駆けて地中熱ヒートポンプ空調を本社事務所に導入しましたが、その後、他施設への導入は進んでいません。認知度の低さ、費用面、などが障害となっています。導入当初にイメージしたような進展は見せていません。

しかしながら、島根県は、平成26年度に「再生可能エネルギー及び省エネルギーの推進に関する基本計画」を策定し、その中で、県が策定する報告書としては初めて「地中熱」という言葉が計画書に記載されました。そして、公共施設を中心に地中熱空調の導入を試行し、効果を検証していくことが示されています。島根県における導入促進に向けて大いに期待したいと考えています。

地中熱はどこでも利用ができます。しかし、まだまだ認知されていません。地熱との違いをきちんと説明できる人は島根県内でも限られます。だからこそ、今、取り組んで行かなければならないと考えています。

山陰中央新報(2015.5.9付)

「地熱」と「地中熱」。この二つのエネルギーの特徴は、当地においてまだまだ未利用のエネルギーであるということです。そして、いずれも役に立つエネルギーで、かつ環境にやさしい。今後、普及しないはずがないと考えています。今後とも粘り強く、この地熱・地中熱に取り組み、山陰地域における普及の一翼を担い、次世代の地域づくりに貢献していける会社になっていきたいと考えています。

2015
05.08

当社の平成27年度経営指針発表会にあわせて、初めての試みとして「社員アンケート」を実施しました。経営指針発表会のブログで簡単に触れましたが、社員が会社に対して考えていることを“見える化”する一つの方法として取り組んでみたものです。回答者数は、役員を除く平成26年度末在席社員17名です。実施するにあたっては、経営者としては勇気が要りましたが、現状を把握しなければ理想とのギャップも把握できません。今回、社員アンケートの趣旨、そして第1回目の結果が示すことについて考えてみます。

平成26年度社員アンケート結果

1.社員アンケート結果が“見える化”する当社の現状

このアンケートは、主に社員が「仕事のやりがい」という部分に対して、どのように感じているのかを簡単な質問項目で確認するものです。

質問項目は、成長の実感があるか、自分で考えて仕事ができるか、自由に意見が言えるか、自分の努力は評価されているか、職場の人間関係はよいか、チームワークはよいか、セクショナリズムはないか、所属している組織が好きか、といったものを設定しました。メンタルヘルスに関する問題を抱える企業では、これらの質問に対して良い回答がでにくいのだそうです。

このアンケートは、2014年9月にネッツトヨタ南国で研修を受けさせて頂いた(その1その2)際に、同社の横田相談役から話を伺ったことがきっかけです。横田相談役によると、一部上場の大企業などでこのアンケートを実施すると、前向きな回答は3割程度。それが中小企業では6割程度が平均とのことです。今回、当社では総回答数として、7割弱がこれらの質問に対して「そうである、まあまあそうである」という前向きな回答になりました。中小企業の平均的なところまでは達していると理解してよいかもしれません。

なによりも安心したのは、「会社や自分の組織(部署)が好きである」という設問では、17名中16名から前向きな回答を得られたことです。この設問の評価が下がらないよう、注意して行かなければならないと考えています。

2.最大の課題は部門間のセクショナリズム

今回のアンケート結果で特徴的な傾向を示したのは、「部門間のセクショナリズムは感じられない」という設問でした。

17名中11名が、「あまりよくない、ほとんどされていない」という選択肢を回答しました。いわゆるセクショナリズムによって仕事に差し支える状況がある、という認識を持っている社員が多数いる訳です。わずか20名超の会社、そして現在はワンフロアで社内では全員の顔が見える状況で仕事ができる環境になっています。それでもセクショナリズムがあると感じる社員が大多数を占める。それは一体どういうことなのか、詳しく見てみる必要があります。

一つの見方として、他の選択肢の傾向と比較する方法があります。関連しそうな設問である、「職場の人間関係、上司・先輩との関係はよい」「チームワークがあり、コミュニケーションは充実している」という設問では、よくない評価の回答をしたのは5名に留まっています。これをどうみるのか。人間関係や協力体制は悪くないが、部門間でのやり取りとなると、差し支える部分が出ている、という状況でしょうか。このことから伺えるのは、職場の人間関係に起因する問題よりも、部門間で協力して仕事をする時の仕組みに何らかの問題があり、そこが解決できれば部門間連携が改善する可能性がある、ということだと理解しています。

みんなが何となくは認識しているが、具体的な動きにはつながって来なかった部門間連携の問題。改善に向けて着手するための第一歩になったと考えています。

3.「成長の実感」と「努力の評価」をいかに感じさせるか

部門間のセクショナリズムに次いで、前向きな回答が少なかった設問は、「仕事を通じて自分自身の成長を実感できている」「自分の努力が評価されている」という項目です。

いずれも、17名中7名が、後ろ向きの回答を示しています。半分以上は前向きな回答を示しているので大きな心配はいらない気もしますが、この数年、新卒採用を継続しており、今回の回答者の中では4名が新卒採用による社員が占めている点は留意する必要があると考えています。彼らの回答が後ろ向きなものだったとしたら、それは組織としては注意する必要があると考えます。残念ながら、個別に誰が回答しているのかを特定する方法はないのですが、同様に関連しそうな他の選択肢と比較して分析することはできます。

関連しそうな項目として、「自分で考えて仕事をすることが出来ている」という設問がありますが、この設問は、17名中15名が前向きな回答を示しています。何も考えず、ただ言われたままに仕事をしている社員はかなり少ない。しかし、成長は実感できない。とするならば、仕事の与え方、振り分け方に問題があるのかもしれません。また、より謙虚に、辛口に自己評価している、という可能性もあります。もう一年、様子をみてもよいのではないかと考えています。一方、自分の努力が評価されている、と感じられない社員がやや多い点は注意が必要です。彼らの言う“評価されている”とは何なのか。昇給、昇進なのか、お客さまからの感謝なのか、それを確認していく作業が必要と考えています。

社長・上司からの一声かもしれません。毎年2回、全社員と面談を実施していますが、そこでのやりとりにも一工夫を入れてみたいと考えています。

このアンケートのねらいは、働くことの幸せ、仕事のやりがい、など、目に見えないものを「見える化」するための取り組みの一つです。“見える化”することで、問題解決に取り組みやすくすることが出来ます。現在、当社の今後20年を担う中堅社員(といっても40代ですが)で構成する「経営革新委員会」で、新しい仕事の処理体制について論議しています。そのための現状把握として、このアンケートが役に立っています。このアンケートを変化していくための次の一手に活用するとともに、このアンケートを継続することで、当社の変化を継続的に把握していきたいと考えています。

2015
04.30

2014年4月3日(金)~4日(土)、島根県中小企業家同友会合同入社式、並びに新入社員研修が開催されました。島根同友会の会員企業17社から32名の新入社員が参加し、合同で“入社式”を実施しました。また、その後引き続いて開催した新入社員研修は、初の“合宿型”研修として実施されました。島根県商工労働部、島根大学、島根県立大学、からご来賓をお招きし、新入社員に対してエールを頂きました。当社からは平成27年度の新入社員2名が参加するとともに、当社の前年度新入社員は、同友会企業の先輩社員として、後輩へのエールを送る役目を頂きました。今回、2回目となる合同入社式・新入社員研修への参加を踏まえ、新卒採用とその育成について感じたことをまとめてみます。

挨拶する小田代表理事

1.合同で“入社式・新入社員研修”を開催することの意味

合同入社式・新入社員研修は、島根同友会の社員共育委員会が主催しています。

島根同友会では、昨年度から合同入社式と新入社員研修をスタートさせましたが、その背景には、島根県の離職率が非常に高い、という事実と危機感があります。そして、その傾向が中小企業、小規模企業においてより顕著に見られる、という事情があります。まさに同友会の会員企業クラスの事業規模の会社で起きている現象です。その理由の一つとして、今回、「仕事やプライベートの悩みを打ち明けることが出来る同期入社や若い同僚が少ないことが原因ではないか」という仮説を立て、今回の取り組みを企画されています。

そして、合同入社式のねらいとして、合同で入社式を行うことで、島根県庁、島根大学、島根県立大学など来賓の皆様から祝辞を頂戴し、地域中小企業が地域社会を形成し、地域を支える「主役」であることを知り、誇りを持ってもらうこと、また、理念経営を一緒に学ぶ同友会会員企業の新入社員が一同に集って入社を祝い、合宿研修で寝食を共にすることで会社の垣根を越えた同期入社と交流し友情を育み、経営者の理念や人柄を知り関係を深めること、を掲げています。

島根同友会の会員企業が新卒を採用することは実際のところハードルが高いのも事実です。厳しい環境の中で、即戦力の中途採用を重視される企業もあります。そんな中、自社の経営理念を実現するため、将来を担う新卒社員をなんとか採用する訳です。このため、たくさんの社員を一度に採用出来る企業は限られます。採用が出来たとしても、どうにか1名の新卒を確保した、という企業も多々あります。そういった会社では、入社式を大々的に開催することもままならないし、新入社員の研修に費用をかけにくいのも実態です。だからこそ、同友会が入社式と新入社員研修を企画する訳です。そして、今年度は、前述のとおりその目的を一歩進め、会社の垣根を超えた交流の実現とそれを通じた成長のサポートにつなげようとしています。この取り組みが継続されることで、さらに深化し、島根同友会企業の発展、新卒社員のみなさんの飛躍につながることを期待したいと思います。

エールを送った先輩(左)と新入社員2名

2.新入社員へのエールから一年の成長と気づきを学ぶ

合同入社式では、昨年度当社に入社した新入社員(昨年度の合同入社式に参加)から、入社式に参加する新卒者に対してエールを送らせて頂きました。昨年度に続いて2年連続で役目を頂きました。この社員も、昨年度の島根同友会の合同入社式と新入欲員研修に参加しており、同友会として迎え入れた新入社員の先輩です。エールの内容については、すべて当人に任せて当日に臨みましたが、本当に素晴らしいエールを送ってくれました。その内容、三つの話を紹介させて頂きます。

一つ目は、「仕事は一人でするものではない」ということ。回りの先輩達は見ていないようで見てくれている。一人だと思って心配しないようにしてもらいたい。二つ目は、当社の経営理念から「感謝の気持ちを持って謙虚に学ぶ」ということ。子どもの頃は素直に言えていた“ありがとう”が大人になるにつれて上手く言えなくなる。成長するにつれて言葉にできなくなる気持ちがある。だけど、感謝の気持ちだけは素直に言葉にして欲しい。謙虚であり、感謝の気持ちを伝えてづけて欲しい。三つ目は、「なりたい自分のイメージを持つ」ということ。そして、そのイメージを持って、イメージどおりの自分を演じていく。“自分らしくない”と思うかもしれないが、やがて自分がイメージに近づいて行く。それも自分だということを気がついて欲しい。

このエールの内容、前述のとおり事前に聞いてはいませんでしたが、入社一年間での気づきや成長、また経営理念を自分なりに捉えてくれていたことに、大変うれしく思いました。「仕事は一人でするものではない」「感謝に気持ちを持って謙虚に学ぶ」「なりたい自分のイメージを持つ」、いずれも私自身が今一度肝に銘じたいと思うことばかりでした。参加した新入社員のみなさんにも、今後の仕事に活かしてもらいたいと思います。

2日目の研修の様子

3.会社の異なる同期から刺激を受ける中でまとまる行動宣言

今回の新入社員研修は、街中から離れた宿泊施設での合宿研修として企画されました。

1日目は、合同入社式終了後、さっそく研修会のガイダンスがあり、グループに分かれて紙を使ったタワーづくりに取り組みました。仕事のチームワーク、役割分担、創意工夫、等の大切さを学び、といったものを学ぶ研修ですが、こういった取り組みも人数がある程度いないと出来ません。その意味でもまとまって研修をすることの意義は大きいと思います。その後、宿泊先に移動して懇親交流会を開催し、1日目が終了。2日目は、午前中はビジネスマナー研修です。あらためて基礎から教えて頂く機会はとても貴重でした。そして、午後からは経営理念の勉強と、新入社員の役割についてグループ討議です。会社に入ってなんとなく仕事をスタートさせるのではなく、自分の役割、会社の中での位置づけを最初に感じてもらえるいい機会だったと思います。

今回の研修の最後に、研修の総括として「行動宣言」を発表して終了となりました。

当社の2名の新入社員が掲げた行動宣言は次のとおり。山中翔太の行動宣言発表は、「早く仕事を任せてもらえるよう、元気で明るく笑顔で仕事をします」、土江悠斗の行動宣言発表は、「困ったことがあったら直ぐに相談し、早く仕事を覚えて会社の次世代をになっていけるようになります」でした。高校を卒業したばかりの2人でしたが、しっかりと自分の言葉で発表してくれたと思います。自社だけで教育していたら、こういったことは中々出来なかったと思います。会社は違えど、同じ時期に入社したたくさんの同期社員から刺激を受ける中で、自分なりにどうしていけばいいかを学んだからこそ、発表出来たものだと思います。研修が終了してから既に1カ月が経とうとしていますが、2人とも意欲的に仕事を覚えようと取り組んでくれています。今後の成長を期待したいと思います。

研修参加者集合写真

今回の合同入社式と新入社員研修、島根同友会としての新たな試みは、新入社員研修を合宿研修として実施したことです。その効果については、前述のとおりですが、今回、新入社員を参加させた企業の経営者も一緒に宿泊し、夜は経営者どおしで語り明かす、という時間を持つことが出来ました。日頃から懇親会などで意見交換する機会がある訳ですが、こういった研修施設で宿泊して時間を気にせず突っ込んだ話をするという機会も非常に有意義なものだと感じます。新入社員たちが交流し、仲間をつくるのと同様、同友会で学ぶ経営者どおしもさらに関係を深め、同友会として、また自分達として進むべき方向性を確認することにつながったと感じています。今回の研修を企画して頂いた社員共育委員会のみなさんに改めてお礼を申し上げたいと思います。

2015
04.23

社長の温泉めぐり74 有福温泉(三階旅館) 島根県江津市有福温泉町

私はさほど風呂好き・温泉好きではありませんが、温泉開発を行う会社の社長として、温泉に詳しくなければ説得力がありません。そこで、仕事や私用で出かけた先で温泉を巡り、少しずつ記事にしていくことにしました。温泉ソムリエらしいコメントにも配慮したいと思います。

74箇所目は、島根県江津市の有福温泉「三階旅館」です。訪問日は、2015年4月10日です。仕事の宿泊でお世話になりました。これまで、有福温泉の旅館には、旅館樋口小川屋旅館、に宿泊させて頂いたことがありますが、今回で宿泊は3軒目となりました。

三階旅館の外観

三階旅館は、有福温泉街の中心部にあり、その名に示すとおり、木造三階建ての建物が特徴的です。江戸時代末期に有福温泉から約40kmの距離にある三隅(みすみ)を治めていた殿様の隠居用別邸として建てられたものだそうです。その由緒ある建物が現在に残っており、それを旅館として利用されています。現在でもそうですが、在来工法による三階建ての木造建築はめずらしく、ましてや江戸時代末期であれば、とても目を引いたことと思います。そういった江戸時代の有福温泉の姿を想像させてくれます。建物の内部も、いたるところに建築当時そのままの材料が残されており、当時の職人の技術を見ることが出来ます。元々旅館ではない建物を宿泊施設として利用していくための苦労が色々あるとお伺いしましたが、現代のニーズに答えるべく必要最低限の改修を続けながら、歴史ある純和風の趣をしっかり残していく。その経営の姿勢に大いに感銘を受けました。

今回、三階旅館さんのお風呂は、旅館からとは別にある、貸切露天風呂を利用させて頂きました。有福温泉の貸切露天風呂は2010年に有福Cafeと一緒にオープンした有福の新スポットです。その名のとおり、温泉街の外湯の一つで、日帰りで貸切露天風呂が利用できます。三階旅館とこの貸切露天風呂は実はつながっていて(これまで何回も有福は訪れていましたが、今回初めて知りました)、三階旅館さんの宿泊者の方が専用で利用することも出来る仕組みとなっています。

今回利用させて頂いたお風呂は、毘沙門天(びしゃもんてん)と名付けられたお風呂で、ヒノキの浴槽に木のカウンター、石見焼の椅子など、和の要素を現代的にアレンジした心地よい雰囲気の部屋でした。入浴した時間が遅い時間になってしまったので、お風呂からの眺めはさほど楽しめませんでしたが、昼間にゆっくり利用出来ればとても贅沢な時間を過ごせそうです。貸切露天風呂がオープンして以来、一度は利用してみなければと思いつつ機会を逸していましたが、今回思いがけず利用することができ、ちょっとしたサプライズでもありました。

貸切露天風呂の様子

有福温泉の泉質は、アルカリ性単純泉。美人の湯としても定着しています。過去にも外湯である御前湯などを紹介指せて頂きましたが、この貸切露天風呂でも、おなじようにアルカリ度が高くスベスベ感を満喫できます。入りやすい温泉であり、ゆっくりと過ごすのに適しています。貸切露天風呂ですので、当然ながらお湯は一回一回張り替えます。1360年以上にわたり有福温泉の泉源から自然湧出している鮮度の高い源泉をそのまま利用できますので、自然の恵みを満喫できます。

アメニティは宿泊と日帰り利用で異なるのかもしれませんが、タオルやドライヤーを含めて一とおり揃っています。一点だけ留意しておくとすれば、この風呂にはシャワーがついていませんでした。色々探しましたがありませんでした。いわゆる“浴場”という使われ方を想定していないからかもしれません。貸切露天は日帰りユースが基本ですので、頭を洗うとか、そういったニーズの場合は公衆浴場を使う、というすみ分けを想定されているのでしょう。三階旅館は、旅館を出て階段を上がると直ぐに、大正レトロ漂う御前湯、少し下がるとさつき湯、など、有福温泉の特徴ある外湯を巡るにも最適な立地です。時間に余裕を持って訪れ、ゆっくりと有福の街並みを楽しんでみたいと、改めて感じたところです。

現在、有福温泉の若手経営者が中心となり、カフェや貸し切り露天風呂、新神楽殿などの新たな事業が進んでいます。2010年の火災で焼失した旅館等の跡地開発もいよいよ今年度から具体化すると伺っています。有福の再生・活性化に向け三階旅館さんもその中心メンバーとして活動されています。当社も長年にわたり有福温泉の泉源メンテナンスでお世話になっていますが、平成24年度に地熱資源開発調査(地熱発電の可能性調査)に挑戦させて頂いて以来、地熱発電(温泉熱発電)と発電後の熱水の多段階利用を通じた新しいまちづくりの実現に向け、一緒になって取り組みを継続させて頂いています。

長年、協和地建コンサルタントは、有福温泉でお世話になってきています。地域に根差した温泉・水源開発に携わる会社として、また、地熱(温泉熱)の活用に取り組む会社として、今後とも、有福温泉のまちづくり対して可能な限りお手伝いしたいと考えています。

2015
04.16

社長の温泉めぐり73 天然温泉シャインホテルくす 大分県玖珠町

私はさほど風呂好き・温泉好きではありませんが、温泉開発を行う会社の社長として、温泉に詳しくなければ説得力がありません。そこで、仕事や私用で出かけた先で温泉を巡り、少しずつ記事にしていくことにしました。温泉ソムリエらしいコメントにも配慮したいと思います。

73箇所目は、大分県玖珠町の「天然温泉 シャインホテルくす」です。訪問日は、2015年4月14日です。

シャインホテルくす 全景

天然温泉 シャインホテルくすは、大分県の中西部にある玖珠町にあるビジネスホテルです。玖珠町は大分市から60kmほどの距離、また、湯布院のある由布市にも隣接しています。今回、縁あって隣町である九重町を訪れる機会があり、前泊で宿泊することになりました。ところで、大分県は全国1位の温泉県です。大分県のホームページによると、平成26年3月末における源泉総数は4,411個、湧出量は285,553㍑/分でともに全国第1位となっています。その大分県だけあり、こじんまりとしたビジネスホテルでも温泉付きです。温泉県の面目躍如というところですが、想像以上にいい宿、かつ良い温泉でしたので紹介します。

シャインホテルくすの泉質は、単純温泉です。地下600mから揚湯される源泉は45℃。温浴利用にちょうどいい湯温であり、これを加水・加温なし、かけ流しで利用されています。入浴すると、お湯の新鮮さが感じられます。当然ながら塩素臭などは一切なく、とても気持ちよく入浴できます。単純温泉というと成分的には薄い温泉ということになりましが、その一方で、湯あたりなどの心配もなく、繰り返し利用できるのが魅力です。成分分析書によると、phは7.6と中性ですが、肌で感じるさっぱり感はお湯の鮮度と相まって、とても好印象でした。

こちらのお風呂は「屋上露天風呂」と名付けられています。確認はしていませんが、後から屋上に風呂を取り付けたように見受けられます。“露天風呂”といいながら、露天風呂に屋根をかけ、囲いを付けたような造りで、半露天、半内湯というイメージです。外の空気も取り入れながら入浴できるようになっており、夏場は自然の風を感じながら、冬場はしっかりと保温しながら入浴できるよう工夫されています。目を引くのは、浴槽脇に据えてある河童の像で、壁には「カッパの証文」紹介がありました。最初は唐突な印象がありましたが、後で聞くと玖珠町は「童話の里」としてまちづくりを進められているそうで、それに沿ったものだったようです。

浴室内の様子

風呂は浴槽が一つあるだけのシンプルな構成です。この浴槽内は高低差があるのですが、低い方がかなり浅く、最初は違和感がありました。座って入浴すると完全に半身浴になります。しかし、どうやら浴槽脇を囲っている木枕を使って寝湯として利用することを想定しているようで、これは心地よく利用できます。深い方はしっかり浸かることができますが、この部分に入れるのは2人まで、3人は厳しそうでした。混んでいるときはお互いに譲り合いが必要です。また、浴室内は、すのこを敷いたような形になっており、足元が滑らず、また木の風合いが足にやさしく、とても好印象でした。

洗い場は2箇所のみ。シャンプー、リンス、ボディソープが備えつけてありました。宿泊施設なので、ロッカーは籠のみ。洗面台は無く、水道が1箇所備えてあるだけでしたが、これはビジネスホテルとして必要最低限で十分なところでしょう。タオルがたくさん準備してあり、部屋から持参しなくても、何回でも利用できるのはうれしいところです。私が宿泊した日はほぼ満室だったようですが、他の利用者の方とはほとんど顔を合わせることなく、ゆっくりと利用することができました。

後にインターネットで確認したところ、日帰り入浴も400円で利用できるようです。宿泊者は、チェックインから朝まで利用できるのも魅力です。屋上の半露天風呂ですので、夜と朝とでは違った趣を感じられますので、両方の入浴がおすすめです。なお、朝宿泊者のチェックアウト後に清掃時間があるようです。宿泊料金は、大人素泊まりで5800円という設定(朝食付きもあります)。ホテル内の設備はビジネスホテルとして十分ですし、この温泉が利用できて、この料金設定はとてもお得感があります。また、ホテル裏の駐車場の一角には、足湯も設置されています。利用は午後からとなっているようで、朝出がけに中を見た時にはお湯は張ってありませんでした。

ホテル裏にある足湯

大分県は地熱開発のメッカです。今回は、玖珠町に隣接する九重町の地熱開発に関する仕事でした。九重町は、“地熱銀座”と呼ばれているそうで、私が訪れた際も、幹線道路沿いから地熱発電用の井戸を掘削するやぐらが各所で見られました。いずれも地下深部の地熱貯留槽にある地熱流体(マグマ由来の熱による高温高圧の蒸気と熱水)を求めています。場所により500m程度から2000m以上にも及ぶ掘削が行われており、開発後の地熱井から蒸気が噴気している様子もたまに見ることができます。私が日頃暮す山陰ではとても見ることのできない光景で、これだけの開発が進んでいる様子を目の当たりにすると、地質にたずさわる会社として、なにがしかの形で関与していきたいという気持ちになってきます。機会があれば、この地域での仕事にかかわらせて頂き、それに合わせてこの地域の温泉も色々と巡ってみたいものだと感じるところです。

2015
04.09

社長の温泉めぐり72 天然温泉尾道ふれあいの里 広島県尾道市御調町

私はさほど風呂好き・温泉好きではありませんが、温泉開発を行う会社の社長として、温泉に詳しくなければ説得力がありません。そこで、仕事や私用で出かけた先で温泉を巡り、少しずつ記事にしていくことにしました。温泉ソムリエらしいコメントにも配慮したいと思います。

72箇所目は、広島県尾道市御調町の「天然温泉 尾道ふれあいの里」です。訪問日は、2015年4月5日です。

尾道ふれあいの里は、“尾道の奥座敷・公共の宿”とのキャッチコピーですが、奥座敷と言うイメージとは大きく異なり、温泉施設、宿泊施設、宴会場、会議研修室、などを備え、訪れるとそのスケールに圧倒される大規模施設です。特徴的なのは、付属屋外施設として体育館、多目的グラウンド、テニスコート、ゲートボール場なども備えていることです。学校の部活動やスポーツサークル合宿等での利用も可能な、総合的な施設となっています。元々は、広島県が総合的な福祉施設として整備されたものですが、その後、旧御調町に移管、そして尾道市との合併を機会に大幅なリニューアルを行って温泉施設を増築し、現在の温泉宿泊施設となった経緯があるようです。

尾道ふれあいの里(本館施設)

尾道ふれあいの里の泉質は、単純弱放射能冷鉱泉です。冷鉱泉とあるように泉温は21℃、地下800mから300㍑/分を揚湯されていると表示されています。放射能泉ですので、ラドン(温泉中に含まれるラジウムが地上に出た際に分解されて生じる弱い放射線)を体に浴びたり、呼吸したりして体内に取り込むと、新陳代謝が活発になり、免疫力や自然治癒力が高まると言われています。phは8.7と適度にアルカリ度が高いのも特徴です。

大型の施設だけに風呂の種類も豊富です。「ほほえみの湯」「ふれあいの湯」に分かれ、それぞれに特徴ある風呂を設け、日替わりで男女が入れ替えているようです。私が訪れた時は、ほほえみの湯が男湯だったので、そちらの様子を記載します。メインの内湯はプラズマ大浴槽と呼ばれる大型の内湯で、細胞を活性化させる西日本唯一の設備との表示がありましたが、その仕組みの説明まではありませんでした。その他には、かけ流し湯、炭酸風呂、水風呂、遠赤外線サウナ、などがあります。このうち、注目したいのは「かけ流し湯」です。放射能泉から生じるラドンは直ぐに空気中に逸散してしまう特性があります。このため、循環方式の場合はラドンの効果は限定的にならざるを得ません。この点、このかけ流し湯は源泉をそのまま利用していますので、放射能泉の効果を最大限に得ようとするならば、この温泉ではこの浴槽を中心に温泉を楽しむのが良いのではないかと思います。

風呂のレイアウト

浴槽は基本的にタイル張りで、今時の石張りの風呂などと比較すると少し古さを感じる面もあります。しかし、天井は非常に高く、外の明かりを最大限取り入れる構造となっており、とても開放感があります。また、露天風呂には屋根が掛けてあり、雨天でも落ち着いて入浴することが可能です。

洗い場は15箇所。仕切りはありません。シャンプー、コンディショナー、ボディソープが備えつけてあります。ロッカーは鍵付を受付で下駄箱の鍵と交換してもらうタイプで、数は200個ありました。縦型で上着なども掛けることができるタイプです。洗面台は8箇所でしたが、ドレスルームが別にありました。このドレスルーム、女湯のみに完備している温泉施設もありますが、ここは、両方にあるようです。偶数日・奇数日で男湯女湯が入れ替わるので、当初からそういう設計にしているのでしょう。

利用料金は、大人820円。フェイスタオル、バスタオル、館内着が含まれた値段です。営業時間は10時から22時まで(最終受付21時30分)と長く、日帰り入浴でも遅い時間まで対応しているところは魅力的です。私が訪れたのは日曜日の昼時ということもあり、館内は利用者で賑わっていました。温泉利用だけでなく、前述の様々な施設利用者の方が行きかっています。その人だかりから、風呂も相当数の利用者があると思いきや、中は思ったほどの人の数ではありませんでした。それだけ施設全体が多様に利用されているということでしょう。

風呂の入口

2015年3月27日(日)、中国横断自動車道尾道松江線(中国やまなみ街道)が全線開通したため、ドライブがてら尾道方面まで出かけてみました。この施設は尾道市街の少し手前ですので、松江市内からは2時間で到達することが出来ました。こういった道路が出来たからこそ、行ってみようという気になる施設もあります。人の流れが大きく変わりそうな予感がします。また、この旧御調町という町は、私が就職して初めての仕事で携わった町です。入社1年目から2年間頻繁に訪れていました。20年以上前ですが、当時と変わらない部分もあれば、大きく変わったところもあります。この施設もその一つです。当時は、県営の福祉施設としての位置づけでした。昔懐かしい地を気軽に訪れ、そして温泉を楽しめる、というのもありがたいことです。今後機会があれば、次は団体利用で訪れてみたいと思います。

2015
04.02

2015(平成27)年度がスタートしました。4月1日より、新たに2名の新しい仲間(高校新卒)を迎えました。新体制は総勢25名となり、私が社長に就任して以降の最大社員数を更新しました。このメンバーで、2015年3月14日(土)の「平成27年度経営指針発表会」で発表した新3カ年計画及び第57期経営計画に基づいた事業運営を進めていきます。今期のスタートにあたり、特に人財面からみた社内の変化を今一度整理し、その中から今後の展望をまとめて今期の活動のスタートの決意にかえたいと思います。

平成27年度入社式辞令交付(その1)

1.二巡目に突入した新卒採用~新世代の切磋琢磨のはじまり~

今年度迎えた2名の新しい仲間は、高卒新卒の2名です。

平成24年度に新卒採用をスタート(11年ぶりに再開)した時にも、高卒新卒者を2名採用しました。いずれも、職種は現場作業職です。当社の業務でいえば、ボーリング調査などの現場作業を担ってもらっています。建設業及び関連業全体に言えることですが、現場の技能職の不足が課題となっています。ボーリングのオペレータも高齢化が進み、数年もすればオペレータが不足してくると、それ以前から懸念が示されていました。当社も例外ではなく、その課題に対応するために、若い人財を採用した訳です。

その若手も入社後丸3年が経過し、現場作業を担えるところまで成長してきました。そのタイミングで、新たに2名の高卒新卒者を採用して、その後輩に充て、若手メンバーでボーリングの現場をこなせる体制を整えるのが目的です。そこで初めて、本当の世代交代が実現できると考えています。新卒者で構成されたボーリング班が安定的に現場を担うためにはあと2年ぐらいは必要でしょう。新卒採用の効果を出すには時間がかかるということを実感します。

そして、これまでの新卒社員は、既存の社員(長く新卒採用がない時代を過ごした社員)に新しい刺激を与える存在でした。それが、今年度から新卒で入った先輩社員に新しい新卒が刺激を与える段階に移行しました。より年齢の近いところの後輩が入社し、仕事の力量がそこまで大きく差がない中で切磋琢磨する。そういうステージに進んだと考えています。苦しくても新卒採用を継続していく。そして新卒者が5年目、10年目となり、本格的な戦力となる時こそ、当社の本当の飛躍の時だと考えています。

2.新運営体制で社内に新たな変化をもたらす

この4月から、会社運営を担う幹部メンバーの一部を交代しました。

より若い世代にリーダー役をゆだね、新しい事業運営の在り方を模索していきます。“若手の抜擢”というほど若い幹部社員ではなく、ある意味順当な昇格ではありますが、私が社長に就任して以来、長い間固定化していた当社の幹部メンバーが交代することは一つの節目でもあります。リーダーが変われば、なにがしかの従来とは異なる考え方、やり方が導入されるでしょう。そのことが、社内にもたらす“変化”に期待しています。その昇格に伴って、4月よりさっそく社内の業務分掌も一部変更を試みています。

新しい運営体制がどう事業に影響してくるのか、未知数な部分はあります。しかし、『経営者は「アンバランスをつくる」のが仕事』とは、島根同友会の代表理事を務める㈱コダマサイエンスの小田代表取締役が良く話をされる言葉です。私もそうだと思います。アンバランス、言いかえれば、変化を社内にもたらすことが社長の役目です。その意味では、幹部メンバーが長らく固定化していたのは、私自身が保守的であったことの表れでもあり、反省すべき部分と考えています。もっと早くてもよかったかもしれません。しかし、遅くなったかもしれないが、変えないよりはいい。いずれにしても変化することには意味があると考えています。

そして、今年度は、中堅社員で構成する「経営革新委員会」の活動をさらに活発化させます。社長である私と現在の幹部社員も含め、今後20年程度の当社の中核を担う社員で構成され、当社の新しい運営体制について議論していきます。その取り組み自体もまた一つの変化であり、アンバランスを生むことを期待し、取り組みを進めたいと考えています。

3. 新たな事業領域がもたらす相乗効果を獲得する

「地熱・地中熱」は、当社が新たな挑戦を進める領域であり、このキーワードで、地域のリーディングカンパニーを目指していきます。

この「地熱・地中熱」の活用に向けた行動を今まで以上に具体化するのも今年度の方針の特徴です。以前ご紹介した、「地中熱」活用の具体策の一つとして「雪のバリアフリー」対策としての地中熱融雪設備の導入促進は、当社だけでなく、業界団体としてもその普及活動に取り組みます。また、「地熱」分野については、先週のブログでも紹介しましたが、今年度、協和地建コンサルタントは地熱発電(温泉熱発電)事業に参入します。これまで浴用として活用されてきた温泉熱のエネルギーを発電に活用できることを示すことで、単なる売電事業としての可能性を示すだけでなく、この地熱エネルギーの活用可能性を広げるきっかけにしたいと考えています。

そして、この領域に関する課題は、やはり人財です。地熱にしても、地中熱にしても、特に地域においてこれらのエネルギーに関する問題解決ができる人財が圧倒的に不足しています。当社は、その人財を育成し、地域の市場に供給していく役割を担っていきます。新しい領域(地熱開発は昔から取り組みがありますが一時停滞していた)だからこそ、現状、対応できる専門家が少ない。それをチャンスと捉え、専門家が居ない又は少ないからこそ、その領域に新しい人財を充てていく。先輩が少ない、前例が少ないからこそ、若い人、新しい人にもチャンスがある。それが、今地域の会社に求められています。新たな人財と体制で、それに応えて行きたいと考えています。

平成27年度辞令交付(その2)

2014(平成26)年度は、私が社長に就任以降、最低の業績となりました。原因は社長の力が及ばなかったからであり、頑張って頂いた社員のみなさんには大変申し訳なく思います。業績が低迷した原因の一つに、「社員を増やし過ぎた」という指摘があります。新卒採用を継続し、中途採用も行う。固定費は年々増える。一方で、昨年度の受注は大幅に減少した。だから利益を圧迫する。当たり前であり当然の結果です。それは重々承知です。しかし、だからと言って新卒採用を止めるのか、もっと言えば受注が低迷したから人を減らすのか。それは違うと考えています。将来に向けて会社を伸ばすつもりであるならば、要員は少しずつでも増やしていくことが必要です。人財は急には戦力化しません。だから勇気を持って人を採用する。人財に投資する。投資したからこそ、必死で結果を残すべく取り組む。そういう気持ちでこの一年間を必死に取り組み、結果を出したいと考えています。

2015
03.27

協和地建コンサルタント㈱は、地熱発電事業(温泉熱発電事業)に参入します。このたび、鳥取県東郷温泉で実施される温泉熱発電事業の事業者に選定されました。東郷温泉から湧出する約90℃の温泉熱を活用して地熱発電を行い、FIT(固定価格買取制度)を用いて全量を売電するものです。2015年10月1日の発電開始を目途に、施設整備を進めていきます。地熱発電(温泉熱発電)は、中四国エリアでは初の事業化となります。地域で“地熱”に関わる仕事に取り組んできた当社として、当地での第1号案件に携われることに感謝するとともに、これをきっかけに、「地熱」の地域活用に弾みをつけていきたいと考えています。今回、その概要をご紹介します。

温泉熱バイナリー発電の仕組み(IHIホームページより)

1.地熱発電(温泉熱発電)とは~「バイナリー発電」で広がる活用の裾野~

地熱発電とは、地下から噴出する蒸気で直接タービンを回す発電方法です。

地下深部のマグマに由来する高温地熱が存在する地域で実施されており、最低でも150℃以上の地温が必要となります。これが可能なエリアは、九州や東北など、国内でも限られています。山陰地域も含めたそれ以外のエリア、すなわち地下の温度が150℃程度に達しない温度帯の地域(※桁違いに深い地下深部ではどこでも達しますが)では、前述の方式による地熱発電は実施できません。しかし、ここで注目されるのが、水より沸点が低い媒体と熱交換し、この媒体の蒸気でタービンを回す発電方法です。「バイナリー発電」と呼ばれるこの発電方法は、地熱発電の可能性を大きく拡げるものとして、全国で年々増加しています。

「バイナリー発電」に関しては、近年、汎用発電プラントの開発が進んでいます。今回の事業で採用するのも、国内メーカー㈱IHI製のプラントです。前述のとおり、熱交換器を通じて温泉の熱だけを採取し、プラントで発電を行います。発電に使う温泉水は温度だけが低下し、量はそのまま既存の集湯タンクに戻ります。従来活用していた温泉の熱だけを利用するので、温泉資源を無駄にすることはありません。このプラントは、発電規模20kwほどで、現時点で国内販売されているプラントの中でも小さい方に入ります。既に初号機が運転を開始しており、今後続々と稼働予定です。今年の10月に鳥取県湯梨浜町で稼働すれば、全国で5事例目となる予定です。こういった小規模プラントは、導入が増えることで開発が進み、さらなる高性能化、低価格化が図られることが期待されます。

今回の事業では、導入を下支えするため、鳥取県及び湯梨浜町から補助金が準備されており、当社が補助金を頂いて事業を実施することになります。地元自治体からも補助金を頂き、大きな期待をして頂いている事業であり、ぜひ成功させたいと考えています。

2.カスケード利用で地熱を活用した地域づくりへ~国の手厚い補助事業を追い風に~~

前述のとおり、温泉熱を使った地熱発電は、出力的には僅かなものです。

山陰エリアでみると、比較的大きな温泉地であっても、全ての湧出量を発電に活用した場合でも発電量は数十kw程度と想定され、発電事業単独で大きな収益が得られるものではありません。同じ再生可能エネルギーを活用した、太陽光(メガソーラー)、風力、等とは様相が異なります。

一方、温泉熱を利用する発電の特徴は、発電した後の熱水(温泉水)を二次的に利用できるという点です。温泉地ですから当然温泉の浴用に使うという選択肢があります。東郷温泉のように湧出温度が高い(80~90℃)温泉地では、通常でも何らかの方法で温度を下げて浴用に使っていますので、発電に際してその熱が奪われれば温度を下げる手間とコストが省ける、というメリットがあります。また、さらに熱量に余力があれば、上がり湯等の給湯の昇温に活用したり、さらには、農業ハウスなどの温室、養殖施設等への供給に活用したりすることで、エネルギーコストに優れた生産施設を稼働できる可能性があります。

現在、地熱開発及び地熱の理解促進に関しては、国の手厚い補助制度が準備されています。平成27年度予算で言えば、地熱資源開発調査事業(JOGMEC)では、地域の地熱関係法人に対して、地熱開発のための調査費(地表調査、坑井掘削調査)について定額(10/10)で補助しています。また、地熱開発理解促進事業(資源エネルギー庁)では、地熱発電後の熱水の有効利用のためのソフト・ハード事業を上限1億8千万円まで定額(10/10)補助しています。この事業は、平成29年度までの事業となっています。どの地域でも活用できる訳ではありませんが、地域の事業者並びに地方自治体が連携して取り組むことで、これらの効率的な地域づくりが実現できる可能性があります。

3.温泉と共生する「地熱活用」をキーワードに新しいまちづくりを

地熱開発を進めるに際して、避けて通れないことは、「温泉への影響」です。

温泉熱発電に限らず、地熱発電を実施しようとするエリアの近くには温泉地があり、地熱開発によって温泉に影響があるのではないか、という懸念は古くからあり、地熱開発が進まなかった理由の一つにもなっています。地熱発電が温泉に影響を与えるか否かについては、両面からの意見があり、また場所によっても異なると考えられますので、ここで言及することはしませんが、バイナリー発電は、既に湧出している温泉水から熱を採取する場合、この問題から離れることができます。全国で導入が進んでいるのは、新たに発電のための温泉井を掘るのではなく、既存の井戸から出ている熱水を有効活用する、という考え方で進められているところも多いと聞きます。

その一方で、やはり新しい井戸を掘削して発電を行う方法も追及していきたいというのが当社の考え方です。当然、当該温泉地の関係者の合意を得た上でのことですが、長く利用してきている温泉井戸は、湧出量の減少や温度の低下を生じることがあります。また、観光振興の成功等により従来よりも温泉水が多く必要になる場合もあります。そういった時に、単に、従来と同じような温泉井戸を掘削するのではなく、発電も視野に入れた井戸を掘削(より詳細な調査と大深度の掘削が必要)し、発電、温泉利用、二次利用、というトータルの熱利用が可能な仕組み(ビジネス)を構築し、その費用の回収も含めて地域の活性化につなげていくことが必要ではないかと考えています。

温泉と共生する地熱開発。今後の地域におけるキーワードと位置づけ、引き続き地熱活用に関する様々な事業に取り組み、トータルでサポートし、また自ら実践していくことが出来る企業を目指したいと考えています。

地熱発電設備設置予定地(東郷温泉集湯タンク前)

協和地建コンサルタントは、平成24年度から地熱関連事業に関する取り組みを進め、ポテンシャル調査や事業計画策定について実績とノウハウを蓄積してきました。今回、地熱(温泉熱)を活用した発電事業に着手することで、調査から実際の事業運営まで取り組みの裾野を広げることになりました。今回の事業を確実に成功させ、山陰エリアにおいて地熱に関して地域でトータルの提案、実行できる唯一のコンサルタントとしてその役割を果たし、地熱を活用した地域づくりに貢献していきたいと考えています。今後とも、事業の進捗にあわせ、このブログでも経過報告をさせて頂きます。