温泉めぐり

社長の温泉めぐり64 東郷温泉(ゆアシス東郷龍鳳閣) 鳥取県湯梨浜町

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私はさほど風呂好き・温泉好きではありませんが、温泉開発を行う会社の社長として、温泉に詳しくなければ説得力がありません。そこで、仕事や私用で出かけた先で温泉を巡り、少しずつ記事にしていくことにしました。温泉ソムリエらしいコメントにも配慮したいと思います。

64箇所目は、鳥取県湯梨浜町「東郷温泉(ゆアシス東郷龍鳳閣(りゅうほうかく))」です。訪問日は、2014年4月23日です。

東郷温泉は、鳥取県の中央部にある東郷湖の南岸に位置する温泉地で、その東郷湖の湖底より湧き出した温泉を活用している特徴的な温泉地です。北岸には“はわい温泉”があり、この近接する2つの温泉地は、湖畔の風景が優雅な雰囲気を醸し出す鳥取県を代表する温泉地となっています。「ゆアシス東郷龍鳳閣」は、東郷温泉の温泉街から少し離れた立地で、その名称も中華風です。その理由は、隣接する「燕趙園(えんちょうえん)」と一体的に整備されたことによるようです。燕趙園は、鳥取県と中国河北省の友好のシンボルとして建設された中国庭園で、湯梨浜町の観光名所の一つです。燕趙園と龍鳳閣は、一体となって異国情緒漂う中華ゾーンを形成しています。

ゆアシス東郷龍鳳閣 外観

ゆアシス東郷龍鳳閣は、“多目的温泉保養施設”と銘打っており、単なる日帰り温泉入浴施設ではなく、水着着用で入浴する、いわゆるクアハウスが主体の施設です。水着無しで入るお風呂は付属的な位置づけで、「裸風呂」と名付けられ、水着着用のゾーンが「水着エリア」と示されています。今回、水着エリアは利用せず、あくまで温泉入浴のみで利用しましたので、この施設全体を確認した訳ではないことをお断りしておきます。

ゆアシス東郷龍鳳閣で使用されている源泉は、“湯梨浜町有1号源泉”という名称ですが、その位置は東郷湖の地先から180m湖中に位置するそうです。湖中の泉源、当社も携わったことがないタイプの泉源ですので、どのように管理されているのか興味のあるところです。泉質ですが、成分分析表によると「ナトリウム-塩化物・硫酸塩泉」、源泉温度は61.7℃です。塩化物泉の特性としては、塩化物イオンの“パック”効果で湯ざめしにくい温まりの湯、ナトリウム-硫酸塩泉の特性として、浴用により高血圧症、動脈硬化症などの効果があるとされています。また、成分総計1.594g/kgとなっており、成分量としてはやや薄めの温泉と言えます。そのメリットとして、湯あたりしにくく、長時間ゆっくりと入浴するのに向いており。温度が高いため加水されていることも踏まえ、水着エリアでゆっくりと過ごすスタイルにも合っていると言えます。

裸風呂のエリアは、「中国風呂」と名付けられています。その由来は、ホームページによると、中国西安に近い中国有数の温泉施設「花清池(かせいち)」の趣を伝える風呂だということで、中国の職人が手掛けたという石工細工や朱塗りの柱風のしつらえがあります。また、さし湯が龍の口から出ている、といったイメージしやすい中国の趣を出しています。ただし、水着エリアの付属的な位置づけのせいか、こじんまりとしたシンプルな湯船であり、中国の壮大なイメージ感は得られないのは少し残念です。

風呂の様子

洗い場は7箇所。仕切りの無いタイプです。リンスインシャンプー、ボディソープ、が備わっていました。オーソドックスなスタイルです。ロッカーは、受付で下足入れの鍵と交換で、ロッカーのカギをもらうタイプです。水着無しの風呂利用だけのロッカーと、水着着用ゾーンも含めて利用する場合のロッカーとが区別されていました。水着無しのロッカーが56箇所、水着ありのロッカーはさらに100箇所以上。風呂の大きさからするとちょっと多すぎの気もします。洗面台は6箇所で、ドライヤーは3つありました。

利用料金は、中国風呂の利用のみの場合、大人360円。100円でフェイスタオルとバスタオルのセットレンタルができます。水着エリアも含めた全館利用だと大人870円という価格設定です。同じ鳥取県内で滞在型の温泉施設と言えば、米子市内のオーシャン湧くわく天然温泉ラピスパ等(水着着用ではありませんが)がありますが、これらと比べても、お得感ある価格設定(直接競合はしないでしょうが)ではないかと感じます。また、隣接する燕趙園との共通券もあるようで、両方利用される方はそちらを利用される方がお得です。

私が訪れたのは平日の昼時ということもあり、利用者は限られていましたが、それでも、水着着用ゾーンのロッカーに向う利用者も結構見かけました。ジャグジー等の各種入浴施設のほか、プールも備わっているようなので、健康づくりの目的で利用される方も多いのかもしれません。また、外には大型の露天風呂もあるようで、湖畔の眺望を楽しみながら入浴できるのは風情があって魅力的かと思います。水着エリアは実際に利用していないので何とも言えませんが、やはりそちらが中心の施設だと言えそうです。

隣接する燕趙園

龍鳳閣は、“多目的温泉保養施設”と言うとおり、水着エリアと裸風呂のほか、トレーニングルーム、休憩室(有料・無料)、お食事処、なども一緒になった施設となっています。また、隣接する燕趙園にもみやげ物屋やレストランなどがあり、一体的に中国文化を楽しめるエリアとなっています。今回、燕趙園の中に入る時間はありませんでしたが、見どころ豊富な中国庭園のほか、中国雑技の公演も一日3回実施されるということで、またゆっくり家族連れで訪れてみたいと思います。

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