2011
03.10

2010年10月に温泉ソムリエの認定を受けましたが、この度、さらに“温泉成分分析書マスター”というステップアップセミナーを受講しました。

温泉施設では、その施設内に「温泉成分分析書」を掲示することが義務付けられており、脱衣場などに掲示されていることが多いです。成分分析書はその温泉の特性を知る上で重要な情報であり、理解することで温泉入浴をより適切に、また楽しむことができます。

今回は、その温泉成分分析書にテーマを絞ったセミナーで、専門的かつマニアックな内容もありました。しかし、一口に温泉と言ってもその泉質は様々であり、成分分析書から読み取ることができる様々な情報について認識を深めておくことには意味があります。

今回も講師は“温泉ソムリエ家元”遠間和広さん

今回、セミナーでの話を踏まえ、私がこれまで巡ったことのある島根県内の温泉に絡めてまとめてみました。

1.島根県内の成分濃度の濃い温泉(成分総計でみる)

温泉に入るときに成分分析表を見て入る方も、そうでない方もいらっしゃると思います。しかし、せっかく温泉に入るのであれば、成分濃度の濃い温泉に入りたいと思われる方は結構いるのではないでしょうか。温泉の成分を見る時には、「温泉水1kg中に含まれる成分及び分量」という項目を見るようになっています。通常、温泉成分分析書の真ん中どころに表がいくつかあり、○○イオン **ミリグラム などと書いてあります。その表の下に、「成分総計」という項目があり、○○g/kg(又は○○○○mg/kg)と記載してあります。島根県内の温泉の成分分析書はgで表示されていることが多いと思います。

この温泉水1kgあたりに含まれる溶存物質量が、温泉の濃さを端的に表す指標の一つになります。温泉ソムリエでは、温泉の濃さの目安として3段階に分けているそうです。5g/kgを超えると効きやすい温泉と言え、10g/kgを超えると人体の浸透圧と同等以上になりさらに効きやすさが強まり(吸収されやすくなる)、15g/kgを超えると湯あたりに注意が必要な極めて強い温泉になるということです。

この区分で私が訪れたことのある島根県内の温泉を見てみると、5g~10/kgは、温泉津温泉(元湯)温泉津温泉(薬師湯)多岐いちじく温泉加田の湯、10g~15/kgは該当なし(たまたまか?)、15g/kg以上は、ゆだに温泉えんや温泉、となっています。成分が濃い温泉が絶対的によい温泉ということはありませんが、一つの目安として見るのも温泉入浴の楽しみ方の一つではあると思います。なお、濃い温泉は加水して使われている場合もあり、実際に入浴するお湯が成分分析表そのものとは限りませんし、前述のとおり、湯あたりに気を付ける必要もあります。

2.島根県内の成分の濃い温泉(特殊成分を含む療養泉)

成分の濃い温泉を探す際のもう一つの見方は、特殊成分を含む“療養泉”か否かという観点です。療養泉とは、「二酸化炭素泉」、「含鉄泉」、「硫黄泉」、「酸性泉」、「放射能泉」、の5つの泉質のことを指し、これらに該当する泉質は、1.で示した成分総計に関わらず“濃い温泉”と言うことができます。それだけ特殊な成分を含んでいるということであり、貴重な温泉であるとも言えます。なお、このうち硫黄泉と酸性泉は、(私の知る限り)島根県内には存在しないのではないかと思います。

私が訪れたことのある島根県内の二酸化炭素泉は、頓原ラムネ温泉ゆだに温泉、です。含鉄泉は、出雲駅前温泉ランプの湯、があります。放射能泉は、八雲温泉亀嵩温泉鷺の湯温泉、などが弱放射能泉です。なお、放射能泉については、大田市に池田ラジウム鉱泉という日本一の放射能泉があります。近いうちに訪ねてみたいと思っています。

3.成分分析表からみた島根県内の美人の湯

温泉が有する“美肌効果”は特に女性の利用者にとって特に気になるところでしょう。いわゆる“美人の湯”とは“美肌の湯”のことであり、肌の角質を落としたり、毛穴の汚れを取ったりする乳化作用によるものです。島根県内でも、美肌効果をアピールしている温泉は多くあります。

温泉ソムリエでは(一般的にもそうかもしれませんが)、「炭酸水素塩泉」「硫酸塩泉」「硫黄泉」三大美人泉質としており、さらに「(弱)アルカリ性単純泉」が加わると四大美人泉質とされています。

三大美人泉質とされる「炭酸水素塩泉」「硫酸塩泉」「硫黄泉」のうち、島根県内には硫黄泉はおそらく無いと思いますが、炭酸水素塩泉や硫酸塩泉はいくつかあります。

私が訪れたことのある温泉で炭酸水素塩泉は,加田の湯です。炭酸水素イオンの絶対量が豊富で、島根県内有数の炭酸水素塩泉だと思います。硫酸塩泉はいくつかあり、私が訪れた中では、玉造温泉湯の川温泉(日本三大美人の湯)、八雲温泉鷺の湯温泉鹿島多久の湯おろち湯ったり館、などが該当し、結構数があります。なお、これらの温泉は多くが“塩化物泉”でもあり、塩の成分による保湿・保温効果により、入浴後の肌の乾燥を防ぎ、しっとり感が高まることが期待されます。

アルカリ性単純泉については、有福温泉(御前湯)亀嵩温泉斐乃上温泉(日本三大美肌の湯)、出雲湯村温泉割烹温泉ゆらり風の国温泉旭温泉大森の湯、など多数あります。なお、アルカリ度を示すphの値はそれぞれ高低があり、phが高ければ角質を落とす効果は高いものの、肌が乾燥しやすくなるという側面もあります。入り比べながら自分の肌にあった温泉を探すのも、温泉の楽しみ方の一つではないでしょうか。

たまたま一緒に受講されていた「アントキの猪木」さん

最近は温泉めぐりに出かける機会が少なくなってきました。このセミナー受講をきっかけに、まだまだたくさんある島根県を中心とした山陰地域の温泉を巡り、より多くの温泉を知り、仕事に活かしていけるようにしたいと考えています。

 

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